猫同士の関係性は、さまざまな出来事を経て少しずつ変化することもあるように思います。我が家には3匹の猫がいましたが、昨年5月に一番の古株だった愛猫ジジが天国へ。それを機に、遺された2匹の関係性に大きな変化が起きました。
最年長なのに一番“よわよわ猫”だった愛しきジジ
2匹の猫と暮らしたい。実家を出た当初、私にはそんな憧れがありました。そこで、最初にお迎えしたのが、ジジ。ジジは私の「猫に対する価値観」をことごとく打ち砕く、個性的な子でした。

食べたそうだったので、食べ終わった無糖ヨーグルトのカップを差し出すと、顔を突っ込んでペロペロ舐めるも、カップから顔が抜けなくなり、焦って部屋中を爆走。なぜか納豆が大好物で、数粒潰してあげると、ネバネバの糸でヒゲに絡んでパックが離れなくなり、またもや部屋中を爆走…。

そうした姿を見る中で、「ちょっとどんくさい子かも…?」と思うようになりました。
その後、地元の動物保護団体から茶トラ猫を迎え入れるも天国へ。団体の代表さんから「この子は元気いっぱいだから大丈夫!」と太鼓判を押されて我が家にやってきたのが、キジトラのコタロウです。

ジジはペットショップで育った子だったので、猫同士の社会化があまりできていませんでした。それでも、ジジなりに手加減しながら幼いコタロウとじゃれあっていましたが、コタロウが大きくなると、下剋上が…。
ジジは、じゃれあいをするのが精いっぱいな猫。コタロウが少し本気になると、ひるんでしまいます。そのたびに仲裁し、なんとか先住猫の威厳を保てるように努力しましたが、結局ジジとコタロウはあまり仲がよくない関係性になってしまいました。
救世主「レオン」の登場で絶妙な関係性を保てた
ずっとこのままだったら、2匹に申し訳ない。そう悩んでいた時、目にしたのがアメリカの猫書籍でした。そこには「2匹の猫が険悪な場合、3匹目を迎えると関係性が変わることがある」との言葉が!

「これが最後の望み!」と思い、保護猫カフェから茶トラのレオンをお迎え。同時期、一軒家に引越しをしたので、ジジが逃げ込める「猫部屋」も作りました。
保護猫カフェ出身のレオンは、先輩猫への挨拶がとても上手。激しく威嚇をするコタロウに臆することなく、「俺、こういうヤツです。どうぞ嗅いでください」と自らお尻を差し出し、見事、警戒心を解くことに成功。

一方、人間の赤ちゃんが泣いていると駆け寄るほど母性があったジジは、最初からレオンに対して友好的でした。
レオンが家族の仲間入りを果たしてから、3匹の関係性は一変。コタロウが「じゃれてやろう」というイタズラ心でジジを追いかけ始めると、レオンがすかさず走ってきて仲裁。「そういうこと、したらダメでしょ!」とコタロウを追い払い、その後、「ジジ姉、大丈夫?」と優しく頭をペロペロしていました。

ジジはレオンからの毛づくろいは好きではなく、いつも険しい顔をしていましたが、なんとか3匹が穏やかに共存できるようになりました。
ジジの旅立ちと遺された2匹の新たな距離感
絶妙なバランスで平穏を保っていた、愛猫たち。その関係性がまた大きく変わったのは、ジジが亡くなった後でした。それまでのレオンはコタロウに毛づくろいしてもらうのが好きで、よく無理やりコタロウの顎下に頭を突っ込んでは「毛づくろいしてよ~ん」と甘えていました。

でも、最近はコタロウが後ろを向いていたり、近くを通ったりするたびに手を伸ばして軽めの猫パンチ!もともと臆病な性格のコタロウは突然のパンチに毎回驚き、「ムムム!」と言っています。
きっと、あれはレオンなりの「兄ちゃん構ってよ」のサイン。ジジがいなくなり、構ってくれる存在が減った分、コタロウに「こっちを見て!」を伝えているのかもしれません。

そう思うのは、パンチをしたりされているわりに2匹の関係性が良好だからです。レオンは以前のようにコタロウに毛づくろいをされることはもちろん好きですが、最近では自らコタロウを舐めてあげるようにもなりました。(自分のほうが長い時間してもらいたいので少し雑ですが)
そして、コタロウはというと、張り合う相手がいなくなったからか、少し元気がなくなったように見えます。もちろん、加齢による影響もあると思いますが、「もうアイツはいないのか…」という哀愁を感じる時があるんですよね。

私から見れば、ジジとコタロウは「仲良くできない相手」に見えていましたが、長年一緒に暮らす中で、コタロウも彼なりにジジの存在を受け入れ、認めていたのかもしれません。(ただ、スマホにつけているジジのアクスタは噛みますが…)
どれだけ愛を伝えても、種族が違う人間にはどこか入れない領域が猫同士の間にはあるような気がします。だからこそ、この先、コタロウとレオンのどちらか1匹が遺されることになったとき、自分はその子にどう愛情を伝えれば、同居猫の代わりを果たしてあげられるのだろうかと考えることがあります。

猫にとって同居猫って、一体どんな存在なんだろう。きっと、人間の自分には分からない絆もあると思うから、いつか私も猫になって「ああ、こういう感じなのね」と体感してみたいです。






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