野性的な顔立ちに美しいヒョウ柄が魅力的な「ベンガル」。とってもワイルドでかっこいい猫ちゃんです。
「野生そのものの性格で飼い主には懐かない」「孤独を好むクールな性格」そんなイメージを持たれがちなベンガルですが、本当はどんな性格をしているのでしょうか?
ベンガル誕生のルーツを紐解きながら、ベンガルの性格を詳しく解説します。また、ベンガルの身体的特徴やベンガルの飼い方についても紹介します。
ベンガルの特徴
ベンガル(Bengal)はまるで小さなヒョウのようで、野性味あふれる姿はとっても魅力的。そんなベンガルの特徴といえば、やはり美しい「ヒョウ柄」ですね。
ベンガルの被毛はとってもなめらかで、毛色は大きくわけて「ブラウン」「シルバー」「スノー(白)」の3種類。模様はヒョウ柄のような「スポッテッド」かアメリカン・ショートヘアのような「マーブル」の2種類です。
例えば、ブラウンの毛色でマーブル柄の子は「ブラウンマーブルドタビー」、シルバーの毛色でヒョウ柄の子は「シルバースポッテッドタビー」と呼ばれます。「タビー」とは猫の縞模様のことを指しています。
運動神経バツグン!
ベンガルの体重は女の子は3~5kg、男の子は3~6kg、なかには8kg近くになる子もいる大きめの猫ちゃんです。しなやかな筋肉質のボディは、骨太で力強い印象。前脚よりも後ろ脚のほうが長く、飛び跳ねるように走る姿も見られます。見るからに身体能力が高そうですね。
猫なのに水が大好き
ベンガルは猫にしては珍しく水浴びや水遊びが大好きで、顔に水がかかっても平気です。個体差はありますがシャンプーをするときも嫌がらないようです。キッチンやお風呂場で水が流れる音がすると、嬉しそうにやってくる子もいます。お風呂に落ちて溺れてしまわないよう、お湯は貯めて溜めておかないようにしましょう。
ベンガルの歴史
ベンガルの祖先は「アジアンレパード」、別名「ベンガルヤマネコ」という野生の猫です。東南アジアの森林地帯に生息していましたが、美しい毛皮のために乱獲され数が激減してしまいます。
そんなアジアンレパードを絶滅の危機から守ろうと、1970年代のアメリカでイエネコと交配することで種の保存が試みられました。さまざまな猫種をかけあわせることで、美しい斑点模様を持つベンガルが誕生したのです。
1983年にはTICA(世界的な猫の血統登録機関)に公式認定され、野生種の血をひく猫として世界中で大人気になりました。
ベンガルの性格
ベンガルの性格をひとことで言うと「遊ぶの大好き、社交的で甘え上手」な猫ちゃんです。
ベンガルは他の猫とくらべて身体能力がずば抜けて高いので、とってもエネルギッシュに遊びます。キャットタワーに登ったり、おもちゃを追いかけるようなハンティング遊びも大好きです。
小さな頭に鼻筋の通った顔はとってもワイルドなのですが、実はとっても甘えん坊な性格をしています。飼い主さんのことが大好きで、ゴロゴロと喉を鳴らしたり、スキンシップを要求したりと愛情表現が豊かです。
また、とても社交的な性格なので、初対面の人でも子どもでも仲良く遊べます。猫同士のスキンシップも大好きで、多頭飼いにも向いています。お互いをグルーミングしたり、くっついてお昼寝したり、見ているだけで癒されそうな微笑ましい様子が見られますよ。
ベンガルはワイルドな見た目なのに、実は甘えん坊な性格。そんなギャップがなんとも魅力的な猫ちゃんですね。
ベンガルについて知っておきたいこと
野生種の血をひき、とっても運動量の多いベンガル。一緒に暮らすうえで気をつけたいことがあります。
運動できる環境作りは必須
ベンガルは丈夫な骨格にしなやかな筋肉を持つ、超エネルギッシュな猫ちゃんです。充分に運動ができるように、キャットタワーやキャットステップなどの上下運動ができる設備は必須。
飼い主さんと遊ぶことも大好きなので、猫じゃらしでたくさん遊んであげましょう。勢いあまっておもちゃを壊してしまうことも多々あるので、おもちゃはできるだけたくさん用意しておいたほうが良いです。
また、避妊去勢手術をすると、運動量が減ったにも関わらず、食欲が増してしまう子もいます。肥満にならないように食事管理などに気をつけましょう。
ベンガルがかかりやすい病気
ベンガル特有の遺伝性疾患は少ないといわれていますが、「ストレス」を感じると体調を崩してしまうことがあります。
ベンガルは穏やかで愛情深い性格をしていますが、運動量が豊富で好奇心が旺盛な側面もあります。運動や遊びが充分でなかったり、刺激が少ないとストレスを溜めてしまいます。
過剰グルーミングをして毛が抜けてしまったり、下痢や便秘、膀胱炎などの症状が現れることもあります。愛情を持ってたくさん遊んであげるようにしましょう。
まとめ
ベンガルはワイルドで運動量がとっても豊富ですが、社交的で甘えん坊な穏やかな性格をした猫ちゃんです。
高いところに登ったり、ハンティング遊びをしたり、野生種の血をひく猫ちゃんならではのエネルギッシュな遊びが大好きです。猫ちゃんとしては珍しく「水」が大好きなので、シャンプーも嫌がらない子が多いです。
だけど、運動量が足りなかったり、刺激が少なかったりすると、ストレスから体調を崩してしまうこともあります。キャットタワーやキャットステップなどの運動できる環境は必須です。それから、飼い主さんと遊ぶのも大好きなので、愛情を持って遊んであげるようにしましょう。
野性的な見た目なのに、実は甘えん坊で社交的な性格。美しいヒョウ柄だけでなく、ベンガルならではの個性も楽しみですね。
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