ふわふわもふもふの毛がゴージャスな「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」。端正な顔立ちをしていることから、「森の妖精」と呼ばれることも。とってもイケニャンですね。
ノルウェー出身のノルウェージャン・フォレスト・キャットですが、どんな性格をしているのでしょうか?
ノルウェージャン・フォレスト・キャットのルーツや特徴を紐解きながら、ノルウェージャン・フォレスト・キャットらしい性格や飼い方について詳しく解説します。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの特徴
ノルウェージャン・フォレスト・キャット(Norwegian Forest Cat)は古くからノルウェーの森林地帯で生きてきた猫ちゃんです。
北欧神話にもたびたび登場し、「フレイヤという女神の車を引く大きな2匹の猫」「雷神トールが猫を連れ去ろうとしたけど、大きすぎて持ち上がらなかった」との記述があります。昔からノルウェーで愛されてきた猫ちゃんなんですね。
もふもふの被毛に大きな体、鼻筋の通った顔立ち。思わず抱きしめたくなるような魅力の持ち主です。
ゴージャスなダブルコート
ノルウェージャン・フォレスト・キャットは北欧の厳しい寒さから身を守るために、厚手のダブルコートの被毛をまとっています。アンダーコートは密度が高く、防寒性に優れています。オーバーコートには防水性があります。首周りの長い毛は「ラフ」といって、優雅な襟巻きのよう。とても暖かそうですね。
ノルウェーの厳しい寒さに適応
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの体重は女の子は3.5~5.5kg、男の子は3.5~6.5kgと大型の猫ちゃん。骨太で筋肉質、がっしりとした大きな体格は、北欧の厳しい寒さに耐えて生き抜いてきた証です。
雪の上でも歩きやすい足
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの足をよく見ると、指の間に長い毛の束がたくさん生えています。これは「タフト」といって、かんじきのような役割があります。タフトがあるおかげで、雪の上でもスイスイ歩けるというわけです。耳にも立派なタフトがあって、このタフトに惚れる人も多いです。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの歴史
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの起源ははっきりしていません。8~10世紀ごろにバイキングがトルコの長毛猫を持ち込んだのが始まりともいわれています。
ノルウェーの厳しい寒さに耐えながら、半野生の状態で生き抜いてきました。優れた運動能力、狩猟能力を持っているので、ネズミ捕り用の猫として大事にされていたようです。バイキングの船に乗って遠征することもあったとか。
そんなノルウェージャン・フォレスト・キャットの血統の保存が始まったのは1930年代になってから。第二次世界大戦中に絶滅の危機を迎えますが、ノルウェーのブリーダーの努力によって1977年にヨーロッパで品種登録されました。
その後、1979年にアメリカに渡り、1993年にはCFA(世界的な猫の血統登録機関)で公認。現在では、日本でも大人気の猫ちゃんです。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの性格
ノルウェージャン・フォレスト・キャットの性格をひとことで言うと「賢くてやさしい、好奇心旺盛な猫」です。
その見た目から穏やかで落ち着いた性格をしているかと思いきや、ノルウェーの厳しい自然を生き抜いてきた猫ちゃんなので、知的で優秀なハンターらしい面を見せます。高いところに登って見張りをすることや、ハンティング遊びも大好きです。
人と遊ぶのも好きで、とても人懐っこい性格をしています。同居の猫ちゃんやわんちゃん、小さな子どもにもフレンドリーで好奇心も旺盛。知らない人にも物怖じせずに近寄っていきます。
大きな体をしていますが、実は子猫のようにやんちゃで甘えん坊な性格。というのも、ノルウェージャン・フォレスト・キャットは成猫になるまで5年ほどかかる猫ちゃん。一般的な猫ちゃんは約1年で成猫になるので、子猫時代が長くゆっくり成長していくのが特徴です。
イケニャンなノルウェージャン・フォレスト・キャットにかわいく甘えられたら、なんでも許してしまいそうですね。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットについて知っておきたいこと
ゴージャスな毛並みが特徴的で、甘えん坊で遊び好きのノルウェージャン・フォレスト・キャット。一緒に暮らすうえで気をつけたいことがあります。
好奇心を満たす環境を
ノルウェージャン・フォレスト・キャットは運動量が多い猫ちゃんではありませんが、好奇心旺盛で木登りが大好きです。
キャットタワーやキャットステップなど、普段の生活スペースを見下ろせる高い場所を用意してあげると喜びます。大きくて体重のある猫ちゃんなので、キャットタワーやキャットステップはぐらつきがないようにしっかり固定するようにしましょう。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットがかかりやすい病気
ノルウェージャン・フォレスト・キャット特有の遺伝性疾患は少ないといわれていますが、長毛種のため、「皮膚疾患」「毛球症」「熱中症」には注意が必要です。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットのアンダーコートは縮れやすく、毛玉ができてしまいます。毛玉ができると皮膚トラブルも起きやすいので、毎日のブラッシングは欠かせません。
それから、けっこうオイリーな毛質をしているので、高温多湿の日本では雑菌が繁殖しがちです。月に1度くらいのペースでシャンプーをしてあげるようにしましょう。
こまめなブラッシングと定期的なシャンプーは「毛球症」の予防にも繋がります。特に換毛期は要注意。ブラッシングの回数を増やし、毛玉ケア用の食事を用意するなど、猫ちゃんの体調をよく観察するようにしてください。
ノルウェージャン・フォレスト・キャットは寒さに強い猫ちゃんですが、日本の過酷な夏は「熱中症」の心配があります。暑い日はクーラーをつけ、ファーミネーターなどで不要なアンダーコートを取り除いてあげましょう。夏の間だけサマーカットにするのもおすすめです。
まとめ
ノルウェージャン・フォレスト・キャットはゴージャスな毛並みを持つ、大きくて賢い猫ちゃんです。でも実は遊び好きで甘えん坊な一面もあります。
もふもふふわふわの毛並みは、まるで王様のコートのよう。とっても暖かそうですが、日本でペットとして暮らすなら、被毛のお手入れは必須。皮膚トラブルや毛球症、熱中症にならないためにもブラッシングやシャンプーは欠かせません。
運動量の多い猫ちゃんではありませんが、遊ぶことが大好きです。木登りの得意なノルウェージャン・フォレスト・キャットの好奇心を満たす、キャットタワーやキャットステップを用意してあげましょう。
大きな体格にスッと通った鼻筋、端正な姿はまさに森の妖精。愛情たっぷりのノルウェージャン・フォレスト・キャットとの暮らしを楽しんでくださいね。
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