「猫にパンって食べさせていいのかな?」と疑問を感じたことのある飼い主さんは多いのではないでしょうか?わたしたち人間にとってパンは身近な食べものですが、猫に与えるのはNGです。今回は猫にパンを与えてはいけない理由や、誤食してしまったときの対策をお伝えしていきます。
猫にパンを与えるのはNG!おすすめしない4つの理由
パンは人間にとっては美味しく食べられるものですが、猫にはさまざまな危険を及ぼす可能性がある食べものです。よって、基本的には猫にパンを与えるのはNGです!猫にパンを与えてはいけない理由を4つお伝えしていきます。
1.炭水化物を消化しづらい体だから
そもそも猫は肉食動物です。肉食動物はたんぱく質の消化には優れていますが、炭水化物を消化しづらい体の構造になっています。
ですので、パンのような炭水化物を食べてしまうと、うまく消化できず便秘や下痢を引き起こしてしまう可能性があるのです。
2.パンの「イースト」が猫には危険だから
パンを作るのに必要な「イースト」も猫には有害です。パンを食べるとイーストが猫の胃のなかで発酵してしまい、ガスを発生させる恐れがあります。
さらに、イーストはアルコールを発生させる働きもあるため、中毒症状を引き起こす危険性もあります。作るのにイーストが不可欠なパンは、猫に与えるべきではないでしょう。
3.アレルギーを引き起こす可能性があるから
パンを作るときに使われる卵や牛乳、小麦などがアレルギーを引き起こす可能性もあります。アレルギーを持っていた場合、ショック症状を起こしてしまい命の危険にもつながることも。
愛猫がアレルギーを持っているかわからないときは、危険性のある食べものは与えないほうが無難です。
とくに危険なパンの種類
パンといっても、菓子パンや惣菜パンなどたくさんの種類がありますよね。猫にパンを与えるのは危険ですが、なかでも以下の食材がふくまれたパンは決して与えないように気をつけてください。
- チョコレート
- ナッツ類
- レーズン
- ネギ類
上記の食材は、少量でも中毒を引き起こす可能性のある危険な食べものです。普段から愛猫にチョコレートや玉ねぎを食べさせないように、注意して過ごしている飼い主さんは多いでしょう。
食材そのものだけでなく、パンに含まれている場合も気をつけてください。
4.フードよりパンを食べたがるようになるから
猫に一度パンを与えてしまうと、味を覚えてまた食べたがるようになります。パンばかりを食べたがりフードを食べなくなってしまうと、猫にとって必要な栄養が取れなくなってしまいます。
そのうちパンだけでなく、人間が食べているものを欲しがるようになってしまうケースも。しつこくおねだりしてくる愛猫を何度も断りつづけるのは、飼い主さんにとってもきついですよね。ですので、はじめからパンの味を覚えさせないようにすることが大事です。
猫がパンを食べてしまわないための対策
猫にとってパンがどれだけ危険かをお伝えしましたが、飼い主さんが知らないうちに誤食してしまう可能性もありますよね。そこで、猫の誤食を防ぐための対策をご紹介していきますので、ぜひ実践してください。
猫の手が届かないところにパンを置く
まずはパンの保管場所の対策が必要です。パンは猫の手が届かないところに保管するようにしましょう。おすすめは、キッチンの棚の上やカゴの中などです。
簡単には猫が触れないような場所にパンを置くようにしてください。
パンを食べたあとは床に落ちていないか確認する
パンを食べたあとには、床にパンくずが落ちていないかを必ず確認するようにしてください。床に落ちたパンくずを食べて味を覚えてしまう可能性がありますからね。
目視で確認するだけでなく、パンを食べたあとは掃除機をかけたりホウキで掃くなど簡単に掃除をするのもおすすめです。
できるだけ猫が目に入らないところでパンを食べる
パンを食べるときは、できるだけ愛猫の目に入らないところで食べることも大切です。人間が食べるものに興味をもつ猫は多くいます。興味をもつと食べようとしてしまうので、そもそもパンに興味を持たせないことが大事。
可能な範囲でかまわないので、猫の目に入らないところでパンを食べるようにしましょう。目につかないように食べるのが難しければ、飼い主さんがパンを食べる前に猫にエサを与えて満腹にさせておくのがおすすめです。
愛猫がパンを食べてしまったときにすべき対応
どれだけ気をつけていても、猫がパンを誤って食べてしまう可能性はあります。愛猫がパンを食べてしまったときにすべき対応をお伝えしておきますね。
1.まずは状況を確認する
愛猫がパンを食べてしまった、もしくは食べた可能性があるときはまず状況を確認しましょう。以下の点を確認してください。
- 食べたパンの量はどれくらいか
- いつ食べたのか(どれくらい前に食べたのか)
- どんなパンを食べたのか
猫がパンを食べる危険性を知っているほどパニックになってしまうかもしれませんが、まずは落ちついて状況を把握することが大事です。
2.猫の症状をチェックする
次に、愛猫の症状をチェックしましょう。いつもと様子が違っていないか、苦しそうにしていないかを確認してください。
便秘や下痢など排便の変化はとくにすぐにはわからないので、数時間〜1日程度は注意して様子を見ておきましょう。
3.動物病院に連れていく
愛猫の様子がいつもと違う場合や、嘔吐など明らかな症状がある場合はすぐに動物病院に連れていきましょう。また、食べたパンの量がわからないなど心配な場合も獣医師さんに見てもらってください。
診察のときには、はじめに確認したパンを食べたときの状況を伝えるとよいでしょう。
まとめ
パンは猫にとってさまざまなリスクがある食べものです。人間が美味しく食べられるものでも、猫にとっては危険な食材は多くあります。パンだけでなく、基本的に人間の食べものは猫に与える必要はありません。愛猫の健康を考えるのであれば、わざわざ危険のある人間の食べものではなく、栄養をしっかり摂れるキャットフードを与えてあげてくださいね。
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