私は、スピリチュアルな世界や霊的なものは信じないタイプです。ただ、愛猫ジジが亡くなった後に不思議な体験を何度かしたことで、遺された飼い主を想う動物の気持ちが引き起こす非科学的なことはあるのかもしれないと思うようになりました。今回は、私が実際に体験した不思議な出来事をいくつかお話します。
亡くなる前日の就寝時に愛猫の温もりを感じた
愛猫ジジが亡くなったのは、2025年5月16日。その前日、寝ようとした私は足元に感じたふわっとした感触に驚きました。長年一緒に暮らしてきたから分かる。そのふわっと感は紛れもなく、ジジの被毛が私の足に触れている時のものでした。
ジジは、なぜか昔から私の足に寄り添うのが大好き。何十回、何百回と感じてきた柔らかさだったからこそ、「あ、これはジジだ」と思いました。
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我が家は就寝時、愛猫たちとは別々で寝ています。だから、物理的にジジの被毛が私の足に触れるのは不可能です。
それなのに、その一瞬だけは足にジジが寄り添ってくれているような感覚があり、「 姿が見えなくても、ジジの心はそばにいてくれるのかもなあ」と嬉しくなりました。

今振り返れば、あれはペットロス後に私が悲しまないようにと考えたジジからの「姿が見えなくなっても、私はそばにいるよ」 という優しいメッセージだったのかもしれません。
亡くなった翌日に夫が愛猫の姿を見た
「どっちが先にジジの夢を見るだろうね」。ジジが亡くなってから、私たち夫婦はそう話し、今日の出来事を報告し合う前に「今日はジジの夢を見た?」と聞き合うことがしばらくの間、ルーティンになっていました。
結果的に、先にジジの夢を見たのは私でした。 でも、夫は夢よりもっとリアルな形でジジの姿を見ていました。

それはジジが亡くなった翌日のこと。仕事から帰宅した夫に「ジジの夢を見た?」と尋ねると「 夢は見ていないけど…」とモゴモゴ。
「どうしたの?」と聞くと「朝起きて、リビングに入ろうとドアを開けたら、サビ色の猫っぽいのがすごい速度でリビングへ入って行って…」と、自分が見た不思議な現象を教えてくれました。

夫も私と同じで、霊的なものは信じないタイプ。だから、自分が見た光景が信じられず、「多分、寝ぼけていたんだと思う」と自分自身を納得させていました。
亡くなった後、ジジを寝かせていたのは、涼しい廊下。もしかしたら、ジジの魂はずっとそこにいたままで、火葬翌日、夫がリビングを開けたタイミングで「今がチャンス!」と思い、みんなが過ごすリビングへ入ってきてくれたのかもしれません。
ペットロス後に見えたキャットウォークでくつろぐ愛猫
ジジらしきサビ猫がリビングへ入っていく姿を見たと夫に聞いてから正直、私は複雑な心境でした。 なぜ私には見えないんだろう 。なんで私の前に現れてくれないんだろう。 そう思えて、すごく悲しかった。
そんなある夜、眠れなかった私は、ひとりでリビングへ。そして、いつもジジがくつろいでいたキャットウォークをなにげなく見上げると、近くの車道を走る車のライトに照らされ、猫らしき影が映し出されていました。

え!もしかして、ジジ!?驚いて、会いたくて電気をつけると、その影は消えてしまいました。
ジジ、もしあの時、ひとりでしっとりしていたんだとしたら邪魔してごめん。一目会いたい気持ちが先走ってごめん。また、いつでもお気に入りの居場所でくつろいでね。今度は邪魔せず、「いてくれるんだ」って、そっとしてあげられる自信があるから。
遺された同居猫が亡くなった愛猫と同じ声で鳴いた
ジジ亡き後、同居猫たちはしばらく元気や食欲を亡くし、猫なりに仲間を偲んでいるようでした。キジトラのコタロウは生前、ジジと仲が良くなかったのに、明らかに意気消沈。

「人間も喧嘩できる相手がいなくなると意外と寂しくなるし、それと同じなのかな」と家族で話していました。
同居猫たちが元気を取り戻したのは、ジジの死から1ヶ月ほど経った頃。すると、ある日、コタロウに異変が…。寝起きのコタロウに話しかけると、生前ジジが発していた「キャッキャ」や「キュワン」というハイトーンボイスな鳴き声が返ってきたのです。
猫は寝起きに声を出そうとすると、いつもとは違った声になることがあります。それは知識として知ってはいましたが、明らかに声の高さや鳴き方がジジそのもので私はビックリ。

2~3鳴きした後、コタロウは立ち尽くし、しばらく呆然としていました。まるで、体を借りられたみたい…。なんとなく、そう思えて少し背筋が寒くなりました。
ジジは生前、たくさん喧嘩した仕返しとして、コタロウの体を少し拝借したのかな。イタズラっ子なところがあったジジなら、ありえる話だと妙に納得してしまう自分がいます。
全く同じ柄をした猫が出てくる夢を姉妹で見た
今年のお盆に姉家族が帰省した際、私たち姉妹は自分が見た猫の夢を話し合い、絶句しました。
ジジが亡くなった後、私はジジの夢を2~3回ほど見ていました。最初はサビ柄で、「ジジだ!」と分かる感じでしたが、何度も夢を見るうちに、ジジの姿に段々と変化が。なぜか、模様がハチワレになっていったのです。
しかも、白黒ではなく、片方だけが濃いグレー色で、もう片方は真っ白という個性的な毛色。
生前、テレビに映っていたハチワレを「かわいい」と褒めていたので、もしかしたら夫ラブなジジは次、この模様のハチワレに生まれ変わるのかもしれない。
そう思った私は夢に出てきた猫の模様は言わず、不思議な夢を見たという事実だけを姉に話しました。
すると、姉からは「え…、私も個性的な模様の猫を抱いてる夢を見たんだけど…。しかも、なぜかめちゃめちゃ泣いてて自分でも驚いた」との返事が。
どんな猫だったのかをイラストで描いてもらうと、私の夢に出てきた猫と全く同じ柄…。びっくりしすぎて鳥肌が立ちました。
私は次、こんな柄に生まれ変わりますので関係者のみなさまは発見し次第、下僕に報告してください――。もしかしたら、ジジはそう伝えたくて夢という方法を使って、身内に挨拶周りをしているのかもしれません。
ジジ、絶対にまた家族になろうね。亡くなる前、約束したように、あなたはきっと鈍い私に何らかのサインをくれるはずだし、目をみれば「あ、ジジだ」と分かるような気もする。どんな毛色でも毛柄でも幸せにするから、早く帰っておいで。
そう祈りながら骨壺を抱きしめる時は寂しさと愛しさが入り混じり、まだ泣けてしまいます。
人間が思っている以上に、猫は飼い主想い。ペットロス後の不思議な現象は、ひょっとしたら愛猫からのラブコールなのかもしれません。
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ジジちゃん、亡くなる前からゆあさんを想って行動してくれていたなんて本当に優しい子♪お話読んでて涙溢れました。
うちの子達は、将来どんな風に愛情表現してくれるかな?
楽しみではありますが、まだまだ先でいいよと願います。
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