愛猫を亡くした時、私は頭が真っ白になり、目の前で起きていることが現実だと思えませんでした。そんな状態でも「死後にやるべきことをしなきゃ…」と体が動いたのは、事前に様々な書籍などで最期の時や看取り後に関する知識を得ていたからです。
今回は私が実際に読んで役立ったと思えた、ペットロス対策本を5冊紹介。死に関する書籍はできれば目を背けたいけれど、真正面から向き合う覚悟を持つことで、愛猫と過ごす今をより大切にできるかもしれません。
ターミナルケアが“漫画”で分かりやすく知れる看取り本
ターミナルケアや看取りに関する書籍は医学的な言葉が出てくることもあるので、やや難しく感じてしまうことも。でも、『まんがで読む はじめての猫のターミナルケア・看取り』(猫びより編集部:著/ななおん:絵/小野崎理香:絵/古山範子:監修/西村知美:監修/日東書院本社)なら、“もすけ”という猫の生涯を通して、看取りの方法が分かりやすく理解できます。

また、単にケアの方法を紹介しているだけでなく、飼い主側がすべき覚悟や心構えが学べるのも良い点。我が子と一緒に読んで、愛猫をもっと幸せにする方法や尊厳を守れる最後の迎え方を話し合うのもよいかもしれません。
愛猫の介護が始まった時や病気が発覚した時、セルフケアのためにも手に取ってほしい一冊です。
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葬儀の種類や供養の仕方は?「知りたい」に応える猫の終活本
初めて愛猫を見送る時は、どんな準備をすればいいのか、いくらくらいお金はかかるのかなどを自ら調べて知識を得なければなりません。
でも、その作業って、すごく大変。ペットロス後の精神的に一番辛い時だと、より心が苦しくなるし、闘病中だと、愛猫との今に全力を注ぎたくて、“調べること”を優先できないこともあると思います。
そんな方におすすめしたいのが、初めての看取りへの不安を緩和してくれる『ペットを安らかに送る終活のすべて』(主婦の友社)。

葬儀の種類や業者の選び方などが詳しく知れ、「自分や愛猫が望む形の最期とは…?」と深く考えるきっかけを授けてくれます。
なお、本書には納骨法や法要の仕方など、亡くなった後に役立つ知識も掲載されているので、ペットロス対策本としてだけでなく、ペットロス後の飼い主さんにもおすすめ。一家に一冊備えておくと、心強い味方になってくれるはずです。
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災害時に愛猫を守る方法を知ることも“ペットロス対策”
「愛猫との別れ」というと、病気や突然死による死別が頭に浮かびやすいものですが、災害によって思いもしない最期を迎える可能性は誰にでもあります。
だからこそ、シンプルな看取り本だけでなく、多角的な視点から「もしもの別れ」に備えられる知識を身に着けることも大切だと、私は思っています。
『決定版 猫と一緒に生き残る 防災BOOK』(富田園子:編集/ANICE:監修/村中志朗:監修/日東書院本社)は災害に見舞われた際、「愛猫を守るベストな選択とは何か?」を、シミュレーションできる実用書。

ベストな避難方法の解説だけでなく、愛猫がケガをした時の応急処置も掲載されていて、ありがたい…。「その視点では考えてなかった…」という発見がたくさん得られる本なので、すでに災害時の備えをしている方にも役立つはずです。
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猫の“がん”に関する正しい知識と向き合い方が知れる実用書
がん(悪性腫瘍)は人間だけでなく、猫にとっても代表的な死因のひとつ。腎臓病などの泌尿器系の病気に次いで、がんは猫が患うことが多い病気です。
実際、愛猫ジジもガンで亡くなりました。まさか、うちの子がガンになるなんて…。発症した時、私はそう愕然とし、初めてがんという病気が身近なものであったことに気づきました。
私と似た思いをしないためにも、自分事として読み込んでほしいのが、『猫の「がん」 〜正しく知って、向き合う』(小林哲也/ねこねっこ)。

がんという病気はそれほど、本当に必要な情報を得ることが難しい病気。治療の選択に悩んだり、緩和ケアの仕方に迷ったりするので、こんな風にがんに特化した猫本があるということが、飼い主にとっては心強い。
また、監修者は獣医臨床腫瘍学の第一人者なので、信頼性も高い。イラストやグラフなど視覚的に分かりやすい工夫もされており、必要な知識をイチからしっかり理解することができます。
現在、愛猫と闘病中で「他にできることはないだろうか…」と悩んでいる方はもちろん、愛猫ががんを患う未来など想像していない人にも手に取ってほしいです。
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著名人たちのペット愛が満載!悲しみに寄り添うセルフケア書
私自身が実際に読んだ本を紹介…と書きましたが、すみません。この後に紹介する書籍だけはペットロス後にXで知って、「事前に入手しておきたかったな…」と感じた本です。
愛猫を亡くした後って、なんだかすごくひとりぼっちな気持ちになる。同じ思いをしている人・してきた人はたくさんいると頭では分かっていても、こんなにも苦しいのは自分だけなんじゃないかと心が孤立する感覚があると思う。
『ペットを愛した人たちがペットロスについて語ったこと 作家・アーティストたちの152の言葉』(サラ・ベイダー:著/佐藤弥生・茂木靖枝:訳/フィルムアート社)は、そんな心に寄り添ってくれる力があるような気がします。

(出典:Amazon)
本書に収録されているのは、100名以上の著名人たちが語った動物愛。名言ともいっても過言ではない、ペットに関する152の言葉や24のエッセイには自分の中にある気持ちと重なるものも多くあり、少しホっとできます。
私は「絶対、号泣しちゃう…」と思って、Amazonに掲載されている中面ページをチェックできているだけなのですが、それだけでもう心がギュっとして…。愛猫の死から半年後という、ひとつの区切りとなる今年の11月中には本書を購入したいなと思っています。
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ペットロスという深い悲しみと向き合うには、自分の心と愛猫の両方を守れる知識や情報を得ることも大切。今回、紹介した書籍以外にもペットロス対策となる本はたくさんありますし、人によって求めたい情報も違うと思うので、これを機に「私たちのペットロス対策」ができる一冊を探してみてください。
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