ペットロスで大切な猫を失ったあなたへ――“心の傷”を癒してくれる猫本5選

ペットロスで大切な猫を失ったあなたへ――“心の傷”を癒してくれる猫本5選

愛猫ジジを失った直後、私は「死」に関するものを極力避けて心を守っていました。死を連想するものに触れると、ジジへの想いがより一層強くなり、抱えきれない悲しみや苦しみが爆発してしまいそうだったからです。

ただ、人間の心は自分が思っているよりも強い。そんな生活を数ヶ月ほど送るうちに、耐え難い苦しみは少しずつ落ち着いていき、逆にペットロスや「死」に関する本を読みたい気持ちに駆られるようになりました。

今回は、私が「出会えてよかった」と感じたペットロス後におすすめな猫本を5冊紹介。耐え難い苦しみが少し落ち着き始めた時、手に取ってみてほしいです。

ガンになった愛猫の看取りと“その後”を描いた「猫コミックエッセイ」

私は、「血管肉腫」というガンで愛猫を亡くしました。だからか、同じく「ガン」という病気で愛猫を亡くした家族の悲しみと再生を記録した『世界一幸せな飼い主にしてくれた猫』(ねこゆうこ/KADOKAWA)が、とても心に刺さりました。

ガンになった愛猫の看取りと“その後”を描いた「猫コミックエッセイ」

本作は、15年前に保護した愛猫ちゃーにゃんとの日々を描き切った感涙作です。愛猫がガンと診断されてからの葛藤や苦しみ、試行錯誤の日々がリアルに描かれており、のめりこみながら読みました。

愛猫との別れをテーマにした作品は「看取り」や「死」で物語が終わることも多いもの。しかし、本作は愛猫を看取り、苦しみや悲しみを乗り越えた家族が選んだ“その後の生活”も描かれているので、パワーも貰えます。

上から目線な気高い猫様が語る“下僕への愛”に号泣…

マイペースで気ままな猫様に振り回されていた日々が恋しい…。『わたしのげぼく』(上野そら:著/くまくら珠美:絵/アルファポリス)は、そんな想いを抱えている方に響く絵本です。

上から目線な気高い猫様が語る“下僕への愛”に号泣…

主人公の猫「わたし」は、飼い主宅で4歳の男の子と暮らすように。男の子を「げぼく」と呼ぶ猫らしい気高さがかわいくて、自由気ままだった愛猫の姿が重なりました。

気高い「わたし」は、いつも上から目線で「げぼく」との楽しい日々を過ごしていましたが、自分の死期を悟った時、「げぼく」に対する愛が明かされ、私は号泣…。

うちの子も変なところで頑固だったし、気ままだったけれど、もしかしたらこんな“下僕愛”を持っていてくれたかなと、つい想像してしまいました。

天国で暮らす動物たちの日常を”現役看護師”が漫画化!

『天国での暮らしはどうですか』(中山有香里/KADOKAWA)は猫以外の動物も登場しますが、ペットロスを経験したものにとってはグっとくる一冊。私たちが思いを馳せることしかできない天国での動物たちの暮らしがテーマになっているからです。

天国で暮らす動物たちの日常を”現役看護師”が漫画化!

作者さんは、現役看護師のイラストレーター。普段から、生や死に携わられているからか、作品からは「死」に対する優しい想いや配慮も伝わってきます。

本作は、あくまでも創作…。そう分かっていても、こういう優しい世界の中で亡くなったあの子も暮らしていてほしいと思えて、温かい涙が止まらなくなりました。読後はリアルに、Tシャツが涙でベチョベチョに。

うちの子がいる虹の橋は、一体どんな場所なのだろう。寂しい想いなどしてないだろうか…。そんな心配がよぎった時、心の支えになってくれる一冊だと思います。

”頑張れない日常”を肯定してくれる“ゆるゆる猫漫画”

ペットロス後は、「早く悲しみから立ち直らなきゃ」とか「もっと頑張らなきゃ」とか、自分に鞭を打ってしまうこともあると思います。私の場合は、「いつまで泣いてもいい」と自分に赦しを与えられるまでは、なかなか肩の力が抜けませんでした。

『ミィちゃんは今日もがんばらない コミック』(esk/亜紀書房)は、そんな時に手に取ってほしい一冊。ペットロスをテーマにした作品ではないからこそ、悲しみでいっぱいな時でも手に取りやすいと思います。

”頑張れない日常”を肯定してくれる“ゆるゆる猫漫画”

猫のミィちゃんは、「がんばらない」が座右の銘。ネガティブに思いやすい出来事への捉え方を、ストレートかつユニークな名言でポジティブ変換してくれます。

かわいいイラストにも癒される本作。「もう頑張れない」と、限界を感じる前に手に取ってほしいです。

シュールな笑い×意外と深い名言が心に刺さるイラストブック

『ちびギャラ』(ボンボヤージュ/ゴマブックス)もペットロスを題材にした作品ではありませんが、個人的には大好きなシリーズ作です。実は小学生の頃から大好きで、シールなども集めていました。

本作は、1ページごとに動物のイラストとシャレが効いた名言が描かれています。物語性はありませんが、各ページに書かれているイラストのかわいさに癒されますし、クスっと笑えるのに深い名言を見て「たしかに…」と納得させられることも。

シュールな笑い×意外と深い名言が心に刺さるイラストブック

ちなみに、私の一押しは、鍋に入れられたかわいい豚のイラストに「貴方にしか出せない味がある」と名言が描かれているページです。

こんな風に、シュールな笑いをもたらすイラストと納得感ある名言が楽しめるので、普段あまり本を読まない方でも手に取りやすいはず。読めばきっと、「自分にとって本当に大切なものとは…?」と哲学的な自問自答もしたくなるはずです。

悲しみや苦しみは上手く言葉にすることが難しいこともあるから、ひとりで抱え込んでしまいやすいけれど、溜め込みすぎると、大切な心が壊れてしまうこともあります。

だから、人に話せない時や話す相手がいない時には似た経験をした方の体験談を見たり、頑張らなくてもいうメッセージ性のある本を手に取ったりして、「共感」や「涙」という形で秘めている想いを外に出してほしい。その感情放出は、愛猫亡き後の未来を生きていくために大切なことだと思うからです。

今回紹介した猫本が、ペットロス後の悲しみや苦しみの緩和に少しでも繋がれば嬉しいな。

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