危険なの?キャットフードの添加物とはなにかを詳しく解説

危険なの?キャットフードの添加物とはなにかを詳しく解説

愛猫には美味しくて体にいいものを食べさせたい、そう願う飼い主さんは多いと思います。

なるべく良質なキャットフードを選びたいものですが、「添加物」が気になります。なんとなく添加物は体に悪いというイメージがあるのではないでしょうか。

今回はキャットフードの添加物に注目し、添加物にはどんなものがあって、どんな影響があるのか、キャットフードと添加物の関係について詳しく解説したいと思います。

キャットフードの添加物とは

キャットフードの添加物とは

キャットフードの添加物には大きく分けて「栄養バランスを整える添加物」「品質保持のための添加物」「美味しくする添加物」があります。

それぞれの添加物の役割について確認してみましょう。

栄養バランスを整える添加物

猫ちゃんの体内で合成できない栄養素は、キャットフードから摂取しなければなりません。例えば、猫ちゃんは野菜のカロチンをビタミンAに変換できないので、キャットフードからビタミンAを摂る必要があります。

  • ビタミン類
  • ミネラル類
  • アミノ酸類

品質保持のための添加物

劣化を防いで猫ちゃんに美味しく食べてもらうために添加されるものです。酸化を防いだり、腐敗を防いだりすることで猫ちゃんの健康を守る働きがあります。

  • 酸化防止剤
  • 保存料
  • 乳化剤
  • 保湿剤
  • pH調整剤

美味しくする添加物

猫ちゃんの食いつきを良くして、美味しく食べてもらうための添加物です。キャットフードにとろみをつけたり、ふっくらとした食感を出す役割があります。見た目を美味しそうにする着色料や発色剤も使われることがあります。

  • 増粘安定剤
  • 膨張剤
  • 発色剤
  • 着色料

合成添加物と天然添加物

キャットフードの添加物とは

添加物にはさらに「合成添加物」「天然添加物」があります。

合成添加物は人の手によって作られた添加物、天然添加物はもともと自然に存在していた自然由来の添加物のことをいいます。

特に「酸化防止剤」「保存料」「着色料」については、関心の高い飼い主さんが多いです。それぞれの合成添加物と天然添加物について知っておきましょう。

酸化防止剤

ドライフードには油脂がたくさん含まれているため酸化しやすいです。酸化してしまうと、

ニオイも味も悪くなってしまいます。フードの劣化を防ぐ酸化防止剤は必要不可欠なものです。

<合成酸化防止剤>

  • BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
  • BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
  • エトキシキン
  • アスコルビン酸
  • 没食子酸プロピル

<天然酸化防止剤>

  • アスコルビン酸(ビタミンC)
  • ミックストコフェロール(ビタミンE)
  • ローズマリーエキス

「保存料」

腐敗を防ぐために使用されます。ドライフードではあまり使われていません。

<合成保存料>

  • 亜硝酸ナトリウム
  • ソルビン酸カリウム
  • プロピオン酸

  • <天然保存料>

    天然保存料についてはあまり研究が進んでいません……

    「着色料」

    キャットフードの原料になる肉や魚は季節や産地によって色合いが変わるため、見た目を安定させるために着色料が使われます。ちなみに猫ちゃんは色よりもニオイで美味しそうかどうか判断しているので、見た目にはあまりこだわっていません。

    <合成着色料>

    • 赤色2号
    • 赤色102号
    • 黄色5号
    • 青色2号 など

    <天然着色料>

    • 酸化チタン
    • 酸化鉄
    • 紅麹色素
    • マリーゴールド
    • リコピン など

    添加物は危険なの?

    添加物は危険なの?

    危険なイメージがあるのは合成添加物ではないでしょうか。

    合成添加物はキャットフードの保存性を高めるために開発されたものなので、天然添加物よりも保存力が高いです。しかし、発がん性のリスクが指摘されている添加物もあります。

    キャットフードの安全性については「ペットフード安全法」で規定されていて、使用してはいけない添加物や使用量の上限についても厳格にルール化されています。公的機関によるチェックも行われているので、その点は安心できるかと思います。

    添加物の猫への影響

    猫ちゃんは人間よりも体が小さいため添加物の影響を受けやすいと考えられています。法律で安全が守られているとはいえ、やはり口に入れるものだから心配ですよね。合成添加物のリスクについて、一部をご紹介します。

    ・BHA、BHT、エトキシキン

    発がん性のリスクがあるといわれており、ペットフード安全法で使用量の上限が定められています。

    ・没食子酸プロピル

    バターや化粧品、医薬品もの使われている成分です。肝臓障害が起こる危険性が指摘されています。

    ・亜硝酸ナトリウム

    ハムやソーセージにも使われています。発がん性が指摘されており、ペットフード安全法で使用量の上限が定められています。

    ・合成着色料

    発がん性やアレルギーのリスクがあるといわれています。

    ペットフード安全法

    キャットフード、ドッグフードなどペットフードの安全性を確保するために、2009年6月より「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)」が施行されました。

    原材料の表示方法、製造方法は厳格にルール化されていて、ルールに沿っていない製品の製造・販売・輸入は禁止されています。

    注意が必要な添加物については科学的知見に基づいて上限値が定められています。これはキャットフードを毎日食べ続けても健康被害が出ない数値です。

    日本のキャットフードは法律によって守られているため、猫ちゃんの健康に支障をきたすほどの添加物が入っているキャットフードはないと考えてよいでしょう。

    キャットフードの添加物の確認方法

    キャットフードの添加物の確認方法

    キャットフードに含まれている原材料は、パッケージの表示欄を見れば確認することができます。

    ペットフード安全法によって、ペットフード製造業者は添加物を含むすべての原材料を表記することが義務付けられています

    そのため、保存料、酸化防止剤、増粘安定剤、甘味料、発色剤、着色料については用途と添加物名が明記されています。また、内容量の多い順に記載するようになっています。

    例えば、「肉類(鶏、七面鳥)、米、小麦、とうもろこし……」と記載があれば、原材料のなかで肉類(鶏、七面鳥)がいちばん多く含まれているキャットフードということになります。

    キャットフードを選ぶときは、添加物を含めて原材料が明確かどうかもチェックポイントになります。

    無添加キャットフードとは

    無添加キャットフードとは

    無添加のキャットフードとは、これまで紹介したような添加物を使用していないキャットフードのことをいいます。

    「無添加」というと安全で体に良いイメージがありますが、酸化防止剤や保存料を一切使用していないため、劣化のスピードは早くなってしまいます。

    カビや雑菌が繁殖しやすいので保存方法には注意が必要です。空気に触れないように密閉し、冷蔵保存しなければならないものもあります。保存状態によっては嘔吐や下痢の原因になりなすし、風味が落ちて食いつきが悪くなってしまうというデメリットがあることを覚えておきましょう。

    また、無添加のキャットフードはお値段が高いです。家計を圧迫してしまうようでは、いざというときの猫ちゃんの医療費も心配です。

    食事は毎日のことなので、猫ちゃんと飼い主さんにとって最適なキャットフードを選ぶようにしたいですね。

    まとめ

    まとめ

    添加物というと「体に悪い」と思ってしまいがちですが、すべての添加物が有害というわけではありません。添加物にはキャットフードの酸化や腐敗を防ぎ、猫ちゃんの健康を守るという役割があります。

    添加物を避けることもひとつの選択肢です。だけど、大切なのは添加物は目的をもって使⽤されているということを知った上で、猫ちゃんにとって最適な栄養バランスのキャットフードを選ぶことです。

    猫ちゃんが美味しく食べてくれるかどうかもキャットフード選びの重要なポイントですね。

    猫ちゃんの食事に関しての悩みはたくさんあると思いますが、猫ちゃんのことを第一に考えてキャットフードを選びたいですね。


    著者プロフィール

    ぽぽねこ編集部
    ぽぽねこ編集部
    ぽぽねこの読みものの企画・編集スタッフです。猫ちゃん大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。


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