猫の飼い主のための「ペット後見」完全ガイド|愛猫の一生を守るために今できること

猫の飼い主のための「ペット後見」完全ガイド|愛猫の一生を守るために今できること

愛しい猫ちゃんと暮らす毎日。いつまでもこの幸せが続いてほしいと願う一方で、「この子を残して、自分が先に死んでしまったらどうしよう……」と不安を感じる飼い主さんは少なくありません。

そんな大切な愛猫のお世話を託す仕組みとして、注目を集めているのが「ペット後見」です。

今回は、猫の飼い主さんに知っておいてほしい「ペット後見」について、基礎知識や準備方法について、わかりやすく解説していきます。

「ペット後見」って何?

「ペット後見」って何?

「ペット後見(こうけん)」とは、病気や事故による入院、要介護、死亡など飼い主さんが猫ちゃんのお世話ができなくなった場合に、あらかじめ指定した人や団体に愛猫のお世話を託す契約をしておくことを指します。

日本の民法ではペットに財産を遺すことはできません。また、口約束だけではトラブルに発展することもあります。

残された猫ちゃんが辛い思いをしないためにも、人や団体に「終生飼養もしくは新しい飼い主を見つける義務」「お金」をセットで託す仕組みが必要なのです。

ペット後見が注目されている理由

ペット後見が注目されている背景には、高齢世帯の増加があります。

また、65歳以上の世帯で一人暮らしをしている割合は、令和2年では男性15%、女性22.1%です。令和32年には男性26.1%、女性29.3%となると見込まれています。(内閣府『令和7年版高齢社会白書』より)

ペットを飼いたいと考える高齢世帯も増えているため、お世話ができなくなる不安への対策が必要とされているのです。

「ペット後見」の4つの選択肢

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猫ちゃんを守る「ペット後見」には、4つの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、猫ちゃんにお金を残す方法を考えてみましょう。

生前贈与

生前贈与とは、飼い主さんが生きているうちに、信頼できる人や団体に飼育費用を贈与する方法です。猫ちゃんのお世話をすることを条件に、あらかじめ飼育費用を渡す契約を結びます。

ただし、贈与を受けた人が、本当に猫ちゃんのお世話を続けられるかどうか、意思や能力が不確実な点がデメリットです。

ペット信託

ペット信託(しんたく)は、飼い主さん(委託者)が愛猫の飼育費用としてまとまった財産を信頼できる人や団体(受託者)に託し、ペットのお世話をする人(受託者)のために財産を運用・管理するという契約方法です。

遺言とは違い、飼い主さんが生きているうちから適用されます。認知症になったり、介護施設や病院に入ったりといった事情で猫ちゃんのお世話ができなくなったときにも効力を発揮するのが特徴です。

さらに、信託監督人を選任して、契約通りにペットのお世話をしているかどうか監視してもらうことも可能です。ただし、その場合は別に費用がかかります。

遺贈

遺贈(いぞう)は、遺言書を通じて愛猫とそれに付随する財産を特定の相手に託す方法です。法的な効力を持つ遺言書で意思を明確に伝えられるのがメリットです。

しかし、遺言書に記載があっても、引き取り手が遺贈を拒否する可能性があります。また、遺言書の内容を確実に実行するためには、公正証書遺言を作成するなどの手続きが必要となります。

生命保険信託

生命保険信託(せいめいほけんしんたく)は、生命保険の保険金を受け取り、その保険金を信託財産として猫ちゃんの飼育費用に充てる仕組みです。万が一のことがあっても、保険金が飼育費用として確実に活用される点が大きなメリットです。

しかし、生命保険に加入するための健康上の条件や、保険料の支払いが継続できるかが課題となります。

最新の「ペット後見サービス」

最新の「ペット後見サービス」

最近では「ペット後見サービス」という新しい仕組みが注目されています。

ペット後見(こうけん)サービスとは、飼い主さんに万が一のことがあったときに、猫ちゃんのお世話を後見人が引き継ぐ仕組みのことを指します。

あらかじめ飼育費用や飼育場所、支援者を決めて「契約」という形で約束できるので、親族や友人に負担をかけずに済み、確実性が高いのが特徴です。

ペット後見サービス事業者が増えています

ペット後見サービスを提供している事業者は多く、「万が一のときの緊急保護」「譲渡もしくは終生飼養を保証」「見守り体制」などのサービスも充実しています。

その反面、入会金や年会費、信託費用などが高額になるケースもあるため、サービス内容をよく確認して、大切な猫ちゃんを託せるペット後見サービスを選びましょう。

インターネットや動物病院などでリサーチしておくと良いですね。

 

参考: ペット後見互助会とものわ

ペット後見の準備を始める前にチェックすべきこと

ペット後見の準備を始める前にチェックすべきこと

「ペット後見」の準備を始める前に、まずは以下の点を明確にしておきましょう。

誰に愛猫を託すか

家族、親族、友人、専門団体など、猫ちゃんを安心して託せる相手を決めておきましょう。相手に猫ちゃんを飼育する意思があるか、また、猫ちゃんが新しい環境に馴染めそうかどうかも重要です。

猫の飼育費用

猫ちゃんの平均寿命を考慮し、この先の生涯にかかる費用(食費、医療費、ペット保険など)を具体的に見積もりましょう。その費用をどのように残して、渡すのかも検討が必要です。

猫のお世話情報 

猫ちゃんの性格、かかりつけの動物病院、食事の好み、持病や投薬状況、好きな遊びなど、細かい情報をリストアップしておきましょう。

これらの情報をまとめた「猫の健康手帳」を作成しておくと、もしもの時にも引き継ぎがスムーズに進みます。

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まとめ

まとめ

今回ご紹介した「ペット後見」を知っておくと、「もしも」の時にしっかり備えることができます。まずは、愛猫の未来について真剣に考えてみることが大切です。

愛猫がいつまでも幸せに暮らせるよう、今できることをひとつずつ始めてみましょう。


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