猫ちゃんはどうしてかわいいのでしょう?
ユニークな仕草や表情、ぷにぷにの肉球、しなやかな体にたぷたぷのお腹などなどすべてが愛おしいという愛猫家さんも多いと思います。
今回は猫ちゃんの魅力そのものである、体の部位の名前や役割をわかりやすい図解とともにご紹介します。
かわいさ満点!猫の顔の部位の名前
猫ちゃんの顔には猫ちゃんの魅力的な部位が凝縮されています。耳のふさふさとした毛、よく動くひげなど、猫ちゃんの顔の部位とそれぞれの役割について解説します。
キラリと光るにゃんこの目
猫ちゃんの目は、体のサイズに対して大きめで、よく動く瞳孔を持っています。暗い場所ではめいっぱい瞳孔が広がって、まん丸になります。
また、猫ちゃんの目の網膜の裏側には「タペタム」という反射板のようなものがあり、わずかな光でもよく見える仕組みになっています。暗闇で猫ちゃんの目が光っているのは、このタペタムがあるからなのです。
視力はよくありませんが、動体視力に優れています。目頭のほうにある薄い膜は瞬膜(しゅんまく)といって、目の乾燥を防いだり、目を守る役割があります。
耳の房毛がチャームポイント
猫ちゃんは耳の筋肉が発達しているのでよく動きます。興味があるものを見つけると前を向き、怯えているときは横に倒して「イカ耳」になります。
▲イカ耳になっているモデル猫ちゃーちゃん
人間には聞こえない超音波を聞き取ることができ、わずかな物音も聞き逃しません。
その秘密は耳の先にちょっと生えている「房毛(読み方:ふさげ)」。房毛はリンクスティップとも呼ばれていて、空気の振動を感じ取れるといわれています。
なかでもメインクーンは立派な房毛が生えていることが多いです。もちろん、ほとんど生えていない子も多く、ノルウェージャンフォレストキャットには房毛がありません。メインクーンとノルウェージャンフォレストキャットの見分け方は「房毛をみればわかる」といわれています。
また、耳の中に生えている少し長めの毛は「タフト」といい、虫やゴミが耳に入らないようにする役割があります。
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ぷくっとしたふぐふぐ
猫ちゃんのひげが生えている部位は通称ふぐふぐ、正式には「ウィスカーパッド」「ひげ袋」といいます。遊びで興奮したときには、ひげ袋がぷっくりふくらみます。
猫ちゃんのひげは実は50~60本ほど生えています。全部で5種類のひげがあり、それぞれ名前がついています。(ひげの名前まで知っているとかなり上級の猫マニアです!)
また、猫ちゃんのひげの根元には神経が通っていて、とっても敏感です。「触毛」や「感覚毛」とも呼ばれ、センサーのような役割をしています。
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猫のマズルってどこ?
猫ちゃんの「マズル」は鼻、口、あごなど口周り全体を指す名前です。猫ちゃんを横から見たときのマズルのラインがたまらない、という愛猫家さんも多いです。
ちなみに、猫ちゃんの鼻の毛が生えていない部分を「鼻鏡(読み方:びきょう)」といい、ちょっぴり湿っています。
舌がザラザラなのはなぜ?
猫ちゃんの舌はザラザラで、舐められるとちょっと痛いです。猫ちゃんの下には小さなトゲトゲがたくさん生えていて、そのトゲトゲを糸状乳頭(読み方:しじょうにゅうとう)といいます。
肉食の猫ちゃんですが、実はあごの力がそんなに強くありません。獲物の肉を骨からこそげ取るようにして食べるために、糸状乳頭が発達しているといわれています。
糸状乳頭があるおかげで、毛づくろいもきれいにできるんですね!
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猫ちゃんの「ポー」「蹠球」はどこの部位?
猫ちゃんのクリームパンみたいなお手々や肉球もとってもかわいいですね。そんな癒しを感じる部位にも、ちょっと難しい名前がついています。
ハンターの猫ちゃんらしい役割もたくさんある部位なので、ご紹介します。
猫のポーって何?
猫ちゃんの足のまあるい部分から折れ曲がった部分までを「ポー(ポウ)」といいます。名前までかわいい部位なんですね。
前足ポーも後ろ足ポーもとてもやわらかく、器用に手を動かしたり、体を支えたりする役割があります。
猫の肉球にも名前があります
猫ちゃんの肉球は弾性繊維と脂肪でできていて、足音を消す役割があります。また、猫ちゃんはほとんど汗をかかず、肉球と鼻がうっすら湿るくらいです。肉球にかく汗は滑り止めの役割があるそうです。
猫ちゃんの肉球の正式名称は「蹠球(読み方:しょきゅう)」、英語では「ポー・パッド」といいます。
猫ちゃんの前足の肉球は7つ。くまさんの形の肉球は「掌球(しょうきゅう)」、指先の小さな肉球は「指球(しきゅう)」、上のほうにポツンとある肉球は「手根球(しゅこんきゅう)」という名前があります。
後ろ足の肉球は5つで、いちばん大きな肉球は「足底球(そくていきゅう)」、指先の肉球には「趾球(しきゅう)」という名前があります。
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猫ちゃんの前足にもひげ!?
猫ちゃんの人間でいう手首のあたりを「手根(読み方:しゅこん)」といいます。手根の近くのちょっと突起のある部分にもひげが生えています。とても短いので、なかなか見つけられないかもしれません。
正式名称を「手根触毛(読み方:しゅこんしょくもう)」といいますが、なんのために生えているのかはよくわかっていません……。
肉球の間の毛にも名前が!
猫ちゃんの肉球の間から生えるちょっと長い毛も「タフト」といいます。寒い地域に住む長毛種の猫ちゃんに生えることが多く、雪の上を滑らずに歩く役割があるそうです。
完全室内飼いの猫ちゃんにとっては、フローリングなどで転ぶ原因になってしまうので、伸びていたらカットします。
癒しを感じる猫の部位
見ているだけで癒される猫ちゃんですが、たぷたぷのお腹と首周りも幸せを感じる部位です。
お腹のたぷたぷの名前は?
猫ちゃんのたぷたぷのお腹は、太っているというわけではなく、ジャンプしたり走ったりするときに皮膚が突っ張らないようにする役割があります。
ちゃんと名前もあって、「ルーズスキン」「プライモーディアルポーチ」と呼ばれています。
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首周りの毛の名前は?
長毛種の猫ちゃんによく見られる、ライオンのたてがみのような飾り毛のことを「ラフ」「襟毛」といいます。短毛種の猫ちゃんにはあまり見られず、長毛種の猫ちゃんならではの優雅な装いです。
知っておきたい体の部位の名称
猫ちゃんの首輪やハーネス、服を購入するときは、首周りや体長を測らなければなりません。フィット感が大事になるものなので、猫ちゃんのどの部位を測ればいいのかを知っておくと役に立ちます。
ぽぽねこでは、「胴回り」を猫ちゃんの前足の脇の下の部分のサイズ、「お腹回り」を脇の下から4〜5cmほどお尻側のサイズとしています。
「背丈」は首輪からしっぽの付け根までの長さ、「体長」は胸からしっぽの付け根までの長さを指しています。
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まとめ
猫ちゃんの体は魅力満載。部位の名前と役割を知ると、ますます愛おしくなりますね。
思わず触ってみたくなったり、猫吸いをしてみたくなると思いますが、猫ちゃんには触られてうれしい部位と嫌な部位があります。猫ちゃんに嫌われる原因にもなるので注意が必要です。
猫ちゃんが触られてうれしい部位について詳しくは『愛猫が嬉しい気持ちになる撫で方とは?撫でられると嬉しい場所を理解する。』の記事にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
著者プロフィール

ねこ、可愛いですよね。
喜んでくれることと、嫌がることがあるのですね。
知れて嬉しいです。ありがとうございます。
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