はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。猫狂ミニマリストの阪口ゆうこです。
いきなりこんな不躾な質問をして申し訳ないのですが・・。
皆さまは、お猫さまを喜ばせる際にはどのような行いをされますでしょうか。
例えば、お猫さまにバッタリ道端で会って「オイ、そこの人間。私を喜ばせてみろ。」人懐っこいお猫さまにそんなことをねだられた日ニャ、一体どうされますでしょうか。
「猫なんてどれも、喉あたりをさすってやると喜ぶんじゃないの。」そう思ったそこのあなた。
僭越ながら申し上げます。それではお猫様の心は掴めない。お猫さまレベルが低うございます。
たしかに「猫=喉ゴロゴロ」このスタイルはスタンダードかと思われるが、中には喉を触られるのを嫌い、手が触れそうになっただけで、必殺後ろ足ケリケリをお見舞いしてくるお猫さまがいる。この目で見たことがある(1回だけだけどっ)。
多くの猫は喉ゴロゴロが好きなのは間違いないと思われるが、読者の皆さまが未来で遭遇するお猫さまが、私がかつて目撃したようなマイノリティな喉元触らないで系のお猫さまだったら…。身もよだつようなピンチですよね。目の前のお猫さまを喜ばせられないなんて。
ということで本日は、「お猫さまには色んなツボがある。」というタイトルで、我が家の猫たちの気持ちいいツボをお教えします。
きっとエゴにまみれたダレトクな記事に仕上がると思いますが、最後に回収するので、生ぬるい目で読んでください。
耳スライド
お猫さまの耳をスイーっと毛の流れに沿って撫でる技。
2、3分続けていると目7をつぶって「それそれ、そのまま続けてニャ。」と言ってきます(幻聴かな)。腕が疲れて途中でやめると「何休んでるニャ。」と、ゆっくり顔をあげて、「こんな単純なマッサージも続けられニャいのか。辛抱のない飼い主ニャ。」と、パワハラともとれる切れ味抜群の眼差しを投げてきます(幻覚かな)。
その際に併せてお試しいただきたいのが耳の後ろ、首のつけあたりにあるくぼみ。ツボ名「風池」。猫風邪や口内炎にもいいのだとか。
首裏コリコリ
首裏の筋のコリコリした部分をゆるく掴んだり離したりを繰り返す技。
人間と同様、首の裏側に筋肉疲労があるためにほぐれるような感覚があるのだろう。コリコリと優しく揉んであげると首裏が伸びていき、顔も前に前に突き出されていく。
首の後ろは、仔猫時代の感覚を呼び覚ますのではないかなと勝手に思っている。
というのも、我が家の2匹のお猫さまたちは「ある日、廃墟に産みつけられていた。死ぬ前に保護した。」という気合の入った保護猫、早いうちに親猫と離れて我が家にやってきた猫だ。
私は、当初のまだ甘えたい盛りの猫たちを不憫に思って、猫の親子スキンシップの動画を連日連夜見漁った。彼らの親になろうと、親猫の動きをとにかく研究し真似たのだ。
顎をギャイギャイと猫の横っつらに押し付けたり、おでこをグリャグリャと猫の背中に当てて攻めたり、あらゆる体当たり手法で親猫を模した経験がある、目を瞑ってウットリする顔が見たくての一心だったが、あの頃の親猫模倣の記憶を辿ると「今思えば自己満足の世界だった。」という反省だけはここに残しておく必要がある。しかし、いい時間だった。
とにかく、その頃の動画で発見したのは、親猫が子猫を噛むことである。
戯れた延長でカプ!舐めて毛並みを整えたと思いきやカプカプ!ことあるごとに噛むのを見た。
猫は本能的に狩猟の血が流れている。そこで親猫が遊びと狩りの噛む加減を実際に我が子を噛んで教えているのだとか。そこでよく噛まれてんな〜と漠然と思っていた部位が首裏。
大きく成長したお猫さまの首裏を揉んで、うっとりと甘えた表情を見ていると、もしかしたら人間と同じで、ふとした瞬間に呼び戻される母の記憶を楽しんでいるのかも・・。と、思わざるを得ない。唯一私が模すことができなかったアクションでもある。
ちなみに、連日連夜見漁ったあの頃から、私のSNSの「あなたにオススメの投稿」は、頑なに猫動画しか出なくなってしまった。まぁそれは、今も見始めたら止まらないからだけどっ。
鼻筋スッス
鼻先の濡れた部分を避けて猫の眉間(この概念合ってるのか)あたりまで指をスライドさせる技。大体5回ほど指を滑らせれば、うちの黒猫は目をつむって、ゴロゴロ言い出す。そして15回位のタイミングで寝始める。我が猫ながら早すぎる。
そうすると、大体腕の中で眠ってしまわれるので、膝上をお貸ししているこちらとしては、身動きが取れず何もできなくなるという非常にリスクの高い技でもある。
長期戦を強いられるため注意点を書いておこう、トイレを済ませた後、スマホは手元に、水分茶菓子は用意してから、が望ましい。
逆に環境が整っていれば、お菓子食べながらスマホで動画を観て、膝上に気持ち良さげなお猫さまという猫狂としてはこの上ない生きる喜びを得られるだろう。
合わせてお試しいただきたいのが、お猫さまの耳と耳の間、頭頂部にある「百会」というツボ。正直申せば、我が家のお猫さまたちにはイマイチなのだが、リラックス効果が期待できるのだとか。
尻ポン
エアリータッチで軽く尻尾の付け根をポンポンと叩く技。
お尻には神経が集中しているので刺激をされると喜ぶお猫さまが多いのだとか。
うちの白いお猫さまはこれが大大大のお気に入りで、ひとつふたつと鼓のように叩くたびに「バッチこーい!」と言わんばかりにお尻をグッグッと、上に持ちあげていく。
一度、どこまで尻が上がるんだろうと疑問に思い尻ポンを続けた結果、グッグッグと頂上まで尻を上げた後、崩れるようにふにゃふにゃコテンと横になってしまった。
決して勝ち負けの問題ではないが、気持ちよさゆえのふにゃふにゃコテンの瞬間「っしゃ!!!!」と達成感を覚えた。多くの飼い主は、この感情をわかってくれるのではないだろうか。
しかし、ものすごく喜ぶからといって、やたらめったらポンポンするのは御法度。我が家の場合、横になったらストップのサインだ。喜んでもらうためのスキンシップなのにしつこく触ってお猫さまに嫌われるのは本末転倒だから。
ちなみに我が家の黒猫は、この尻ポンを断固拒否。触れるだけですぐ噛むようなジェスチャーをするので誰も彼の尻を触らない。本当にいろんな猫がいる。
この顔が見たくって
ここまで書いておいて全て台無しにするような私の信念を言いたい。
決して知識は広くなくていいと思っている。というのも、一緒に暮らす唯一無二のお猫さまのことだけをピンポイントで深く知ればいいと思って、日々探究心を燃やしているので答えに行き着くのがべらぼうに早い。
猫のツボを制する飼い主は自分のツボも制する。しかし、同じ猫でも好きなツボ、嫌いなツボがある。「どの猫もここが喜ぶんでしょ〜」という安易な考え方はご法度である。双方で満たされるためには、日々の試行と観察の数がものをいうので、日々のスキンシップタイムは存分にとってもらいたい。
せっかく巡り会えた運命のお猫さまなのだから。
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