はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは、猫狂でミニマリストの阪口ゆうこです。
猫飼歴4年目。黒猫と白猫の二匹と暮らしていて、どちらも子猫の時に保護猫として我が家にやってきた、野良出身温室育ち。前回は白猫の不思議アレコレを調べてみたので、今回は相方の黒猫のことを調べ上げてみた。
黒猫というのはその名の通り、全身の大半が黒い色の猫のこと。この黒猫に関しては、いにしえから語り継がれるエピソードが満載で、それも日本と海外では大きな解釈の違いがあるらしい。そんな黒猫の伝説の良いものも悪いものも以下にまとめてみた。
日本の「黒猫の不吉説」はウソ
「黒猫が前を横切ると不吉」なんてことを聞いたことのある方も多いのではないだろうか。しかし、調べれば調べるほど、その「不吉説」が薄いことに驚いた。むしろ日本では、昔から黒猫は縁起が良い動物として考えられていたらしい。

『寛平御記』という平安時代初期に記された宇多天皇の手記には、「父親から譲られて黒猫を飼っている」という記述が出てくる。なんと、平安時代から黒猫は愛されていたことが判明。
さらに江戸時代になると、黒猫は災いを払い福を招く象徴だったらしく、家内安全を祈って黒猫を飼う人もいたのだとか。
そのため、縁起物である「招き猫」は、一般的には白猫のイメージが強いが、黒猫もちゃっかり存在する。白猫の招き猫は開運招福や商売繁盛の意味があり、黒猫の招き猫は魔除けや厄除けの意味があるのだとか。
じゃあうちの家は最強じゃないか。リアル白猫とリアル黒猫で、ハッピーにならないわけがない。

前述したとおり、日本では黒猫は幸せを招く存在だという記録がいっぱいあるらしい。
このため、黒猫を飼うということは、幸せを家に招き入れるという行動になる。
では、なぜ不吉というイメージができてしまったのか。
中世では「魔女の使い手」だった黒猫
どうやら「黒猫は不吉」の起源は中世かららしい。同時期のヨーロッパでは 魔女狩りが流行し、闇に溶け込むような毛色で、瞳だけがギラリと光る黒猫は「魔女の使い魔」として忌み嫌われていたのだとか。魔女狩りによって多くの黒猫が犠牲となったと言われている。
なんてこった、字面だけで悲しく腹立たしい。

そんな昔の、黒猫は不幸を運び、死を招く縁起の悪い生き物というイメージが広がり、日本もその影響を受けたようだ。
ということで、現代の日本で広まっている「黒猫は不吉」のイメージは、海外からの輸入らしい。
海外では恋愛運の神様
前述では、ワールドクラスで黒猫の悪い言い伝えを書いたが、現在では海外でも良いイメージも発見できる。
イギリスでは、結婚式を控えた花嫁の前を黒猫が横切ると、幸せになれるという言い伝えがあるらしい。そのため黒猫を見たときは結婚運のアップも期待できるのだとか。さらに、恋人がいる方は黒猫に触れると結婚に繋がるとかなんとかで、恋愛の神様的存在になっているらしい。
結婚願望が強い人だと猫を追い回すことになりそう。

これに関しては黒猫の効果はあると感じている。というのも、我が家に黒猫が来てからというもの、夫婦間の不機嫌で空気が悪くなってもダラダラと長引くことがなくなったのだ。
黒猫の特徴的な性格といわれる人懐っこさで、足元をスリスリとされると、自然と口元がほころび優しい気持ちになれて、喧嘩に発展するなんてことはまずなくなった。
南フランスでは、黒猫には魔力がある「魔法猫」と言われていて、敬意を持ってお世話をし、心から大事にすることで幸せを招くとされているのだとか。
黒猫が近くにいなくても、黒猫モチーフのものを身に着けることでも招福効果があるといわれていて、黒猫が描かれたグッズを身に着けるのも良い方法とされているのだとか。
日本では黒猫にまつわる悪い噂はなし!
阪口調べではあるが、驚くなかれ、日本での黒猫にまつわる悪い噂は、具体的にこれというものが見つからなかった。物心がついたあたりから、黒猫は不吉というイメージが身に付いてた私としては、驚きでしかなかった。全ては輸入もののイメージや決めつけであり、昔からずーっと黒猫はアイドルだった。
結果を申せば、黒猫は日本の宝であり、永遠に尊い存在であるということ。
我が家の黒猫に関しては
そして、我が家の黒猫に関しても、尊い存在でしかない。うちにきてくれてからというもの、毎日毎時間毎秒愛おしく、邪険に扱ったことなどは一度もない。それどころか黒猫の自由気ままな要求や、暴君なわがまま、理不尽な噛みつきでさえも嬉しく感じたりしていて、自身でも知らなかったM気質が解放され、今もなおその下僕っぷりは成長の一途を辿っており、とどまることを知らない。

子猫の頃にメロメロなのは当たり前で、成猫になれば激しい恋のような気持ちの荒ぶりはおさまるのだと思っていたのだが、大きくなっても無茶苦茶可愛いではないか。正直申せば、この先の自分の人間性の崩れ方が怖い。
真夜中のトイレタイムに、奥でキラッと光るふたつの目に、怖さや不気味さなんて微塵も感じない。猫がこちらを見ていたことに喜びを感じ、目尻を下げてトイレそっちのけで駆け寄ってしまう私には、この黒猫は幸せの象徴でしかない。
うちに来てくれて本当にありがとう。
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