猫は一般的に、「気まぐれ」と言われる動物です。たしかに「甘えたいモード」と「構うなモード」の境目は分かりにくいし、気分が一瞬で変わることもある。
飼い主はそういう愛猫の姿に翻弄させられることもあるけれど、猫と一緒に暮らしていると、「もしかしたら、世間で思われているよりも空気を読む動物なんじゃない…?」と思わされる瞬間もたくさんあるんです。
猫の“気まぐれ”は計算かもしれない
仕事や勉強など。集中したい時に限って愛猫から“構って攻撃”をされるのは、猫飼いあるあるですよね。そういう時、飼い主側は「もう、気まぐれなんだから~」とデレながら困るものですが、よくよく考えてみると、これって本当に“気まぐれ”な行動なのか…?と疑問に思います。

だって、“集中している時に限って邪魔をされる”ということは、言い換えると、猫は人間が集中している時や「今は構ってあげれねえ…」と思う瞬間を認識しているということでもあると思うんです。
冷静に考えると、それってめちゃめちゃ知的な行動じゃないですか。だって、普段から「あいつ、こういう時に邪魔すると、こんな反応になるよな」って学習していないと、できない行動だと思うから。

そう考えると、猫が見せる“気まぐれ”って、なんだか、緻密な計算のようにも思えてきます。…じゃあ、なぜ、猫は気まぐれに見せかけて、飼い主の妨害を画策するのか。その答えって、動物行動学的にはもちろん諸説あると思うのですが、私としては“愛ゆえ”だからではないかと思うんですよね。
猫の気まぐれは“愛情要求”のひとつかも!?
物を落としたり、仕事中に邪魔をしたりと、猫の行動は予測不能なものが多い。そうした行動は“気まぐれ”という言葉で括られるけれど、本当は大半が「飼い主、構え」というアピールなんじゃないかなと私は思います。
動物行動学の中では、「飼い主の気を引くため」という言葉で説明されることもありますが、それよりももっと深い「私(僕)をもっと見て」という強い愛情要求が隠れているような気がします。

そう思ったのは、愛猫レオンのユニークな行動を見たことがきっかけでした。レオンは私がタブレットで動画を見ていたり、同居猫のコタロウを撫でていたりすると、メイク道具を置いているテーブルに登り、巧みな手つきでメイク道具や化粧品をひとつずつ落としていきます。

クリームパンみたいなあの丸い手で、毛抜きなどの小さなものも落とす。怒るよりも、器用だな…と感心してしまいます。
最初はやめてほしくて、抱っこして連れ戻したり、「それはやめてって言ってるよね?」と話しかけたりしていました。でもある時から、「レオンがやりたいようにすればいいや」と思い、注意しに行かなくなったんです。

すると、レオンはイタズラをしても構ってもらえないことが楽しくなかったのか、次第に物を落とさなくなっていきました。代わりにタブレットと私の間に入り込み、自慢(?)のモフモフお尻を、これでもかというほど見せつけるようになりました。少しにおう時もありますが、これはこれで幸せです。

レオンの行動理由が本当に“気まぐれ”なら、飼い主の行動など関係なく、物を落とすという行動が続いていたはず。でも、気まぐれに見える行動を引き起こしたのは「僕を見て」という愛情要求だったからこそ、私の行動が変わったら、それに伴ってレオンの行動も変わったんだと思います。
猫という動物を「気まぐれ」という言葉で片付ける前には、気まぐれのように見える行動の裏にある気持ちを飼い主側は読み説くことが大事なのかも。そう、しみじみ思った出来事でした。
猫は”空気を読む名人”でもある
一方で、猫と一緒に暮らしていると、「本当に気まぐれなのか…?」と思う瞬間もたくさんあります。例えば、体調不良の時や泣いている時。愛猫たちは私の様子がいつもと違うことを察して、そばによりそってくれることが多い。

夜、ひとりで泣いている時には涙を舐めにきてくれたこともあり、心が救われました。きっと、同じような経験をしたことがある方は読者の中にも多いのではないかと思います。心や体が弱っている時、なぜか猫って優しいんですよね。
きっと、猫って構ってほしい時だけでなく、常に人間のことをしっかり見ている。「飼い主なんかに興味ないんだからね!」と気のない素振りをしながらも、人間の行動を観察しているから、感情の揺れみたいな小さな変化にも敏感に反応できるんだろうな。

そういう視点で猫という動物を見てみると、気まぐれどころか“空気読み名人”のような存在のように思えもします。
さりげなく空気を読み、人間の行動を観察しながらも自分の意志を上手に主張する。猫にはそんな器用さや人間味あふれるところがあるように思う。だから、人間は親しみを感じるし、空気を読みながらの自己主張に憧れもするのかもしれません。

構ってアピールだけじゃなく、「今は構ってほしくない」という思春期の子みたいなモードの気まぐれ行動も見せることがある猫。あのモードは不思議で、「これぞ、猫の気まぐれ!」と思うけど、その行動を見せる裏にも何かきっと理由があるんだろうな。
そういう目に見えない本音を汲み取りながら、気まぐれに見える行動を“単なる気まぐれ“と捉えずに、これからも絆を深めていきたい。






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