離婚を機に激変した子も――猫好きの私が愛猫から「家族」と認められるまで

離婚を機に激変した子も――猫好きの私が愛猫から「家族」と認められるまで

人間の家族と同じで、猫もただ一緒に暮らしているだけでは「家族」とは言えないことがあります。まだ、この子は私のことを信じられていないのでは――?家族になる過程では、そう思う日もあるからこそ、愛猫と心が通い合った時、人間はこれ以上ない喜びを感じるのかもしれません。

3匹の愛猫を迎えた私は、三者三様な方法で家族として認められてきました。

離婚を経て、ようやく縮まったサビ猫・ジジとの距離

愛猫の中で一番、家族として認めてもらうまでに時間がかかったのはサビ猫のジジです。2025年5月に天国へ旅立ったジジは、私が初めて自分の手で迎えた子でした。

我が家に迎えた当初から、ジジはひとりが好きなタイプ。子猫の時期は、飼い主の姿が見えないと寂しがって鳴く子も多いものですが、ジジは留守番もへっちゃら。

むしろ、私が近づくと毎回、すっと遠くへ。距離を取られる日々は少し寂しかったけれど、「そういう気分の時もあるよね」と自分を納得させていました。

サビ猫・ジジ

どこか素っ気ない態度はその後、何年も続いたため、私はいつしか「ジジはクールな性格の猫」と思うように。ひとりが好きそうだから、あまり構わないように過ごしていた時期もありました。

ジジとの関係性が変わったのは、離婚をしてからのこと。結婚していた頃、ジジはどちらかというと、夫のほうに懐いているように見えていましたが、離婚後は私のそばに来てくれることが多くなりました。

そばに来てくれることが多くなったジジ

最初は「好きだった夫がいなくなって寂しいのかな」と思っていましたが、私の足の上でまどろんだり、わざわざそばに来て眠ったりする姿を見て、「ようやく心を許してくれたのかも…」と思うように。

一度、心の距離が縮まると、絆が深まるのは早く、その後は抱っこをねだるようになったり、抱きしめると盛大に喉を鳴らしてくれたりと、今まで見たことがない甘えん坊な姿をたくさん見せてくれるようになりました。

甘えん坊な姿を見せるジジ

人間を家族だと認めた猫は、それまでと全く違った顔を見せることがある――。そんな気づきを、私はジジから教わったように思います。

初めから信頼してくれたキジトラ・コタロウ

ジジの次に迎えたのは、キジトラのコタロウです。生後1カ月半くらいで我が家に迎えたからか、コタロウはわりと初めから私に心を開いてくれていました。小さな頃から一緒に暮らしている猫とは、親子のような関係を築けるのかもしれません。

コタロウのすごいところは、私に対してだけは絶対的に優しいところ。私の手は、何があっても噛みません。

キジトラ・コタロウ

一度、「ペンと指の区別はつくのかな…?」と興味本位で検証したら、コタロウの賢さと優しさに驚きました。ただ、なぜか足だけはいつまで経っても私の一部と認識してくれず、ガブっと噛まれることがありますが…(笑)

自分の身に置き換えて冷静に考えたら、生後間もない頃、いきなり現れた別の種族に知らない家へ連れていかれ、育てられるなんて恐怖でしかない。だからこそ、最初から威嚇もせず、すんなり家族になってくれたコタロウの強さと優しさは、すごいなと思うんです。

家族になってくれたコタロウ

何があっても、この人と家族でいる。もしかしたら、コタロウはそんな決意を胸にしながら私との日々を過ごしてくれているのかもしれません。そう考えると、「些細なイタズラくらいで怒らないようにしよう」と、愛猫への接し方を見直したくもなります。

なお、コタロウは今、4年前に家族の仲間入りをした現在の夫を家族として認めている途中です。私と夫が2人でくつろいでいる時には、必ず私がいるほうから回り込んで2人の間に座ります。

2人の間に座るコタロウ

そういう小さな行動からも私を家族として認めていることが感じられて嬉しいし、夫を家族として認めようと頑張っているコタロウの努力が愛おしくもなります。

闘病を経て、心の扉を開けてくれた末っ子・レオン

末っ子のレオンに家族として認められたのは、ここ数年のことです。レオンは、保護猫カフェ出身。猫カフェのオーナーさんからは「人懐っこい子」と言われていましたが、お迎え当初はまったく近寄ってこず。

末っ子・レオン

「知らない環境だから緊張してるんだろうな」と思っていましたが、どこか心の距離が空いたまま、数年間を共に過ごしてきました。

保護猫カフェにいた子の中には、新しい家に行くと本来の性格が現れ、カフェにいた頃と性格が違って見える子もいます。私は「レオンもそのタイプだったのかも」と思い、「それならそれでいい。快適に過ごしてな」と、レオンの自由さを尊重していました。

自由を尊重していた頃のレオン

そんなレオンの態度に変化があったのは、「形質細胞性足底皮膚炎」という病気を患った後です。この病気は、肉球が腫れるのが特徴。免疫系の病気なので自然治癒することもありますが、レオンの場合は形質性細胞腫という腫瘍ができてしまい、手術で切除しました。

闘病後、レオンはなぜか私に近づくことが多くなり、初めて体に乗ってくれたことも。ジジとの暮らしで「猫が見せる顔は多面的」と学んだのに、私はまたしても愛猫の性格を「ひとりが好きそうだからそっとしておこう」と勝手に判断していたんだなと反省しました。

闘病後に距離が縮まったレオン

そんなレオンは、現在の夫を一目で気に入り、一緒に暮らし始めた初日からスリスリベタベタ。何年もかかってようやく家族と認められた私は、嫉妬を募らせる日々です。

猫はもともと、警戒心が強い動物。簡単には寄ってこず、媚びない生き物だからこそ、「飼い主のそばへ行く」という行動には「家族として認めているぞ」の気持ちが隠されているように思えます。

そういう愛猫からの信頼を裏切らないよう、これからも猫ファーストな下僕でい続けたいものです。

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