子猫のエサの与え方やフードの選び方、食べない時の対処法を獣医師が詳しく解説

子猫のエサの与え方やフードの選び方、食べない時の対処法を獣医師が詳しく解説

初めて子猫を飼われる方にとって、子猫のご飯を食べている姿はとても愛おしいことでしょう。また、フードを選んだり食器を選んだりする時間は、とても楽しい時間ではないでしょうか?

しかし、子猫に適さないフードを、適さない量や回数で与えてしまうと、命に関わる事態を引き起こしてしまうかもしれません。今回は、子猫のフードについて解説します。

猫のフードの種類とは

猫のフードの種類

子猫に限らず、猫のフードには「総合栄養食」「療法食」「間食、副食など」の3種類があります。このフードの種類には重要な意味があります。フードのパッケージの成分表示の欄に記載されています。

総合栄養食

総合栄養食とは、そのフードと水だけで、1日に必要な栄養素が十分に足りるように設計されたフードです。通常、フードと呼ばれるものは総合栄養食になります。

療法食

尿石症や腎臓病、肝臓病など、病気にかかっている猫のために調整された食事です。獣医師の診断により、療法食の指導、処方が行われます。

間食、副食など

間食や副食と記載されているものは、いわゆる「おやつ」です。これらのフードだけでは、猫の体を健康的に維持することはできません。

子猫のフード、食事回数、量について

子猫のフード、食事回数、量について

子猫は生後4週ごろから離乳食が始まり、生後約2か月齢ほどで離乳が完了します。また乳歯も生えてくるため、徐々に固いフードも食べられるようになります。しかし、お腹の消化機能が成熟するには時間がかかるため、たくさんフードを食べてもすべて消化・吸収ができるわけではありません。また、急に食事の硬さが変わると、食べ物と認識できなくなる場合もあります。

子猫に適したフードは、子猫用の総合栄養食です。子猫は消化機能が弱いため、少ない食事量でも体に必要な栄養を補えるように設計されています。成猫用などのフードでは、うまく消化できないために消化不良を起こしたり、栄養失調を起こすことがあります。

食事の回数は、生後半年程度までは1日3回ほどに分けましょう。一度にたくさん食べることができず、すべてを吸収しきれないため、小分けにする方が望ましいとされています。小柄であったり、下痢や嘔吐をしやすい場合は、少量頻回食にするのが良いでしょう。

子猫のフード量は、フードのパッケージに書いてある給与量を目安にあげましょう。あくまで目安なので、子猫の成長具合や便の状態を見ながら調整しましょう。子猫期は体を作るのに大切な時期です。定期的に動物病院で体重測定を行い、適正体重を知ることも大切です。

子猫がフードを食べないときの対処法とは

子猫がフードを食べないときの対処法

フードを見直す

離乳食を始めたときやフードの硬さを変えたときに、急に食べなくなることがあります。今まで飲んでいたミルクから食事が始まることで、食事と認識できないために食べないことがあります。離乳食は、通常フードをミルクやお湯などでドロドロにして与えますが、水分量を少なくすると、硬さが違うためにフードと認識しなくなることがあります。そのような場合は、一度ミルクに戻したり水分量を多くして、食べ始めるようになったら少しずつフードの形態を変えて行きます。

また、子猫の味覚は生後半年程で決まりますが、特に生後2、3か月の間に口にしていたものをより好む傾向があることが分かっています。フードを切り替える際は、2週間ほど今までのフードと混ぜ、少しずつ新しいフードに慣らしてあげましょう。

食事時間は落ち着いたときに

子猫は好奇心が旺盛なため、すぐ遊びに夢中になります。食事の時間に、子猫から見えるところにおもちゃがあると、遊びの方が勝ってしまう可能性があります。ご飯の時間が近づいてきたら、おもちゃは片づけご飯に集中させてあげましょう。また、眠たいときも食欲はわいて来ません。子猫がしっかり起きていて、ご飯に興味があるときを食事時間にしましょう。

動物病院を受診する

子猫の食欲不振は、1日以上様子を見ると急激に悪化する可能性があります。元気があっておやつなどはよく食べるのであれば、ご飯の選り好みの可能性がありますが、元気がない、食事に興味を持たない、嘔吐、下痢をしているなどの症状があるのであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。また、おもちゃなどの紐を飲み込んでいても食欲がなくなることがあります。身の回りで物がなくなっていないかの確認も必要です。

子猫がフードを食べないときにやってはいけないこと

子猫がフードを食べないときのNG対応

とっかえひっかえフードを変える

食べないからと言ってどんどんフードを変えてしまうと、猫をわがままに育ててしまうかもしれません。元気があって食べ物に興味があるのであれば、フードの水分量の調整をしたり、前のフードと混ぜて与えるなどの対応が必要です。

人の食べ物を与える

猫にとって人間の食べ物は魅力的に見えます。しかし、人間の食べ物は猫にとって負担が大きかったり、中毒の原因となるものもあります。子猫が自分のご飯を食べないからと言って、自分の食事を分けてあげることは絶対にやめましょう。

様子を見る

子猫がご飯を食べなくても、いつか食べ始めるということではありません。食べなくなると、どんどん食べれなくなる可能性の方がむしろ高いです。治療が必要な場合、治療開始が遅れると手遅れになる可能性もあります。様子を見ず、なるべく早い段階で動物病院を受診しましょう。

まとめ

まとめ

今回は子猫のフードについて解説しました。子猫がフードを食べないと心配になるかと思いますが、慌てずに動物病院に相談しましょう。

フードの量や種類が合っているかについても、獣医師などの専門家に相談すると適切なアドバイスをもらえますので、気軽に動物病院に足を運んではいかがでしょうか。


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