【獣医師執筆】猫の偏食はなぜ起きる?原因・対策・フード選びまで徹底解説

【獣医師執筆】猫の偏食はなぜ起きる?原因・対策・フード選びまで徹底解説

今まで喜んでいたフードを食べなくなってしまったことが、ほとんどの飼い主さんが経験しているのではないのでしょうか。今回は猫の偏食について解説します。

猫の偏食とは?|食べムラとの違いも解説

猫の偏食とは?|食べムラとの違いも解説

偏食と単なる気まぐれの違い

偏食とは、好む食材と好まない食材があり、好む食材のみを食べることです。猫の味覚は生後3か月までの子猫の時期に完成します。生後3か月までに食べた物を好んで食べるようになり、それ以降に初めて食べる食材は受け入れにくくなります。また、食べた時の経験も重要であり、嫌な記憶(例えば強制給餌やチューブフィーディングなど)があると、その時に食べたものを避けるようになります。

一方、気まぐれで食べないのは、その時の気分によるもので、特定の物を食べない状態ではありません。

どんな猫に偏食が多い?性格との関係も

猫は幼少期に食べた食材を好むため、その頃に限られた食材しか食べていない場合、偏食になることがあります。また臆病な性格だと、食材や食事の環境にこだわりが出ることがあります。

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猫が偏食になる主な原因

猫が偏食になる主な原因

フードの種類や与え方の影響

猫の食べ物の好みは、生後約3か月ごろまでに決まるとされています。その間に食べた物は好んで食べますが、それ以外の物は受け入れにくくなります。そのため、子猫の時期から飼い始めた場合、特定のフードだけで育てると偏食になることがあります。逆に喜ぶからと言っておやつばかりを与えてしまうと、フードを食べなくなることがあります。小さいうちに様々な食材を食べさせてみることも必要です。

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ストレスや生活環境の変化

猫は食事中に嫌な経験があると、それを食事と結び付けてしまうと考えられています。例えば、強制給餌のために注射器で口にご飯を入れたとします。口の中に無理矢理注射器を入れられた記憶と、その時のフードの味がリンクしてしまい、強制給餌が終了してもそのフードを拒むようになります。また、食事中に大きな物音など怖い思いをしてしまうと、安心して食事を摂ることができず、そのフードは怖いという認識に繋がってしまいます。ストレスや環境によっても偏食になりやすくなります。

病気や加齢による食欲の変化

病気や加齢により消化機能が低下すると、食欲自体も低下しますが食べたいフードのみを選びやすくなります。今までドライフードを食べれていたのに、ウェットフードしか食べれなくなるなどです。また、脳の疾患では食の好み自体が変化することもあります。

猫の偏食を改善するための対処法

猫の偏食を改善するための対処法

フードローテーションは有効?

猫も同じフードばかりでは飽きてしまいます。飽きて食べなくなった時に有効なのがフードローテーションです。フードローテーションは、フードの種類やメーカーを定期的に変えていくことですが、必ずしも必要ではありません。フードローテーションは頻繁に行ってしまうと、偏食を助長させる恐れがあります。

フードローテーションは3か月に1回など、少ない頻度で行います。いきなり変えるのではなく、2週間ほどの期間をかけて今までのフードに新しいフードを少しずつ混ぜながら移行していきます。フードローテーションは、療法食を使用している猫などに有効で、療法食のメーカーを定期的に変えていくと療法食を続けることができます。

フードローテーションのNGなやり方は、飽きたらすぐ変えたり、頻繁にローテーションすることです。このやり方では、猫がローテーションを学習してしまい、よりわがままになってしまいます。そのため、病気などで食欲を維持するなどでなければ、必ずしもフードローテーションは必要ではありません。

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食事環境を見直す|器や置き場所も重要

安心して食事ができる環境でなければ、猫もおいしくご飯を食べてはくれません。特に、嫌な記憶がある場所では、食事自体を我慢してしまう恐れがあります。

猫の食事場所はなるべく静かな場所にしましょう。多頭飼育では、他の猫にとられてしまう可能性が高いため、食の細い猫などは個別に食べられるスペースを用意しましょう。仲の悪い猫同士が近くで食事を摂っていると、けんかが起きてしまったり食事を摂れない状況になりかねません。猫同士のスペース確保も重要です。

器も重要です。猫の好む器は陶器製の物が多いとされています。逆にステンレス製はあまり好まれない傾向にあります。そのため、器の材質にこだわってみたり、器を置く台などで高さを調整することも必要です。

少しずつ慣れさせる「ステップ切り替え法」

急にフードの種類が変わると、猫がフードなのかわからなくなってしまうことがあります。そのため、フードの切り替えは慎重になる必要があります。少しずつ切り替えていく「ステップ切り替え法」が有効です。

フードの切り替えには2週間ほど時間をかけて行います。元々のフードに新しいフードを少しずつ混ぜていき、徐々にその量を増やしていきます。混ぜるフードの量は、全体の10%程度から始め、食べれそうであれば量を10%ずつ増やして行きます。新しいフードを残すようであれば、一度フードの割合を少なくしてみます。食べないからといって他のフードにしてしまうと、猫はよりおいしいフードを求めるようになります。

要注意!動物病院を受診すべきケースとは

要注意!動物病院を受診すべきケースとは

食べない日が何日も続く

猫は絶食に弱い動物です。特に太った猫が2日以上絶食状態が続くと、「肝リピドーシス」と呼ばれる肝臓疾患が起こり、命に関わります。そのため、猫が2日食べない場合は動物病院を受診するようにしましょう。また、食欲がない以外に、嘔吐や下痢、ぐったりしている、尿が出ないなどの症状があるようであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。

体重が急に減ってきた

フードを食べているのに体重が減ってくる場合、フードの量が足りていない可能性がまず考えられます。それ以外にも、フードを吸収できていなかったり、代謝異常が起こっている可能性もあります。もしフードを増やしてみても変わらない場合は、動物病院での検査が必要になります。

嘔吐や下痢を伴う場合

嘔吐や下痢などの症状が出ている場合、消化器に何らかの異常が出ている可能性があります。食事の問題だけでない可能性が考えられます。

猫の偏食を予防するためにできること

猫の偏食を予防するためにできること

子猫のうちから多様な味・食感に慣らす

猫の味覚は生後3か月程度で決まります。その間に、様々な味や食感に慣らしておくと、偏食になりにくくなります。特に療法食などに慣らしておくと、将来療法食への切り替えがスムーズに行くことがあります。子猫教室では、少量の療法食を食べさせてみる指導を行っているところもあります。

過度なおやつやトッピングはNG

食べないからといっておやつやトッピングを足してしまうと、それがないと食べなくなってしまいます。おやつが出てくるまで我慢する猫もいます。おやつなどはご褒美としてあげる程度にしましょう。

家族で与え方を統一しよう

家族の中で誰か一人でも甘やかしてしまう人がいると、猫はその人からしかご飯をもらわなくなります。猫はおいしい物をくれる人が大好きです。家族でご飯やおやつの与え方を統一するようにしましょう。特に療法食を使っているときは、フードの与え方で治療効果に影響が出る恐れがあります。どれだけ可愛く甘えてきても、甘やかさないように飼い主さんが心を鬼にすることも必要です。

まとめ

まとめ

フードの偏食は小さいころからの食生活だったり、生活環境によって起こります。また、猫の要求に応え続けると、どんどんわがままに成長してしまいます。猫の偏食には厳しめに対応しましょう。病気によって食べにくくなることもあるため、動物病院に相談することも必要です。


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