猫ちゃんって、お外を眺めるのが大好きですよね。
鳥や虫、野良猫など、外の世界に興味津々の猫ちゃんの姿を見て、「暇そうだから散歩に連れて行きたいな」「いっしょにドライブしたいな」「自然がいっぱいの公園で遊びたいな」と考える飼い主さんもいるでしょう。
完全室内飼いの猫ちゃんを外に連れ出すとき、必ず用意したいのが「猫用ハーネス」です。
今回は猫ちゃんと散歩に行きたいと考える飼い主さんにぜひ知ってもらいたい、猫用ハーネスの使い方と注意点について詳しく解説したいと思います。
猫に散歩は必要?
ちょっと前までは、猫ちゃんは放し飼いが普通でしたよね。でもいまは、猫ちゃんの安全を考えて「完全室内飼い」が大原則です。
そもそも猫ちゃんは、広いスペースを走り回るより、キャットタワーのような上下運動を好みます。わんちゃんと違って猫ちゃんに散歩は必ずしも必要なものではないんです。
猫にもインドア派とアウトドア派がいる
生まれてからずっと室内で育った猫ちゃんは、家の外に出ることを怖がります。だけど、外に出たいと鳴く子もいますよね。
猫ちゃんにも「インドア派」と「アウトドア派」がいるんです。
インドア派の猫ちゃんは、ベランダや庭に出ただけでも恐怖を感じてしまいます。外に出ることがストレスになってしまうので、散歩をさせる必要はありません。
逆に室内で過ごすだけでは物足りなさを感じる子もいます。運動不足やストレスから、過剰グルーミングや脱走などの問題行動を起こしてしまうことも……。そんなアウトドア派の猫ちゃんなら、外へ出て散歩するメリットがあると思います。
散歩が運動不足解消・ストレス解消になる
外の世界には室内にはない刺激がたくさんあります。鳥の声、風や葉っぱの匂い、飛び回る虫などに触れることで、猫ちゃんのストレス解消になります。ちょっぴり肥満が気になる子は、散歩が運動不足解消のきっかけになるかもしれませんね。
散歩で外の空気に慣れさせる
動物病院やトリミングサロンに行くとき、猫ちゃんは嫌がります。縄張りの外に出るのは、猫ちゃんにとって恐怖。でも、外へ出る必要があるときは、スムーズに連れ出したいですよね。
そんなときは、猫ちゃんを抱っこして庭やベランダに出てみる、ペットカートで散歩してみることで、外の空気に少しずつ慣らしてみましょう。もちろん、脱走対策は万全に。「猫用ハーネス」を着けておくと安心ですよ。
猫といっしょの外出はハーネスが必須アイテム
猫ちゃんは身体がやわらかく、頭が小さいので、わんちゃんのような首輪にリードだけではすり抜けてしまうことがあります。
猫ちゃんと外出するなら、「ハーネス」は必須アイテムです。
ハーネスには「ひもタイプ」と「ベストタイプ」の2タイプありますが、猫ちゃんの身体をしっかりホールドする「ベストタイプ」がおすすめです。
▲ベスト型の猫用ハーネス
散歩だけでなく非常時にも必要な猫用ハーネス
最近ではペットの防災対策として、猫用ハーネスのニーズがとても高まっています。
災害時に避難所で過ごすことになったら、猫ちゃんをキャリーケースにいれっぱなしにしておくわけにはいきません。普段からハーネスに慣れさせておけば、脱走の不安なく食事やトイレをさせることができます。
猫ちゃんに散歩をさせるつもりがなくても、「猫用ハーネス」は持っておきたいアイテムです。
猫用ハーネスを安全に使うための注意点
猫用ハーネスの使い方はとても簡単です。前足を通して、背中のマジックテープやバックルを留めるだけでOKです。
問題なのは「猫ちゃんにハーネスに慣れてもらうこと」です。
初めてハーネスを着けた猫ちゃんは……とっても暴れるでしょう。猫ちゃんの安全のためにも、ハーネスを着けて歩けるように根気よく練習することが大事です。
猫用ハーネスを選ぶときの注意点
ハーネスを購入するときは、必ず猫用のものを選んでください。小型犬用のハーネスでも流用できそうですが、猫ちゃんとわんちゃんでは体格が違います。安全に使うなら、猫ちゃん用のハーネスを選びましょう。
また、サイズ選びも重要です。猫ちゃんのサイズを測って、身体に合ったものを選ぶようにしてください。
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猫用ハーネスに慣らすときの注意点
猫用ハーネスで散歩をする前に、必ず室内で慣らすようにしましょう。以下のような手順で、焦らずにじっくり慣らします。
◆ハーネスの慣らし方
最初は猫ちゃんの見える場所にハーネスを置き、ハーネスの存在に慣れてもらいます。慣れたころにハーネスを着せてみますが、無理に着せるのはNG。嫌がったら止めてくださいね。
ハーネスを着ているときに好きなオヤツをあげながら、少しずつハーネスを着ている時間をのばしていきます。リードを付けて動けるようになったら外に出てみましょう。
◆散歩の慣らし方
いきなり外に出されても戸惑ってしまうので、ハーネスとリードを着けた状態で、抱っこで庭やベランダに出てみましょう。猫ちゃんの様子や表情を見て大丈夫そうだったら下に降ろし、少しずつリードをのばしてみます。
慣れてきたら、公園を探検してみるのも良い刺激になるかもしれません。野良猫やわんちゃんが少ない公園がおすすめです。わんちゃんと同じように、排泄物の処理はきちんとしてくださいね。
散歩の前に準備しておきたいこと
猫ちゃんを散歩させるなら、脱走対策(マイクロチップ・迷子札)、ワクチン接種・ノミダニ予防、避妊去勢手術は必須です。猫ちゃんが安全に、楽しく散歩できるように、しっかりと準備しておきましょう。
まとめ
猫ちゃんに散歩は必ず必要というわけではありません。でも、外の世界に興味のある子や運動不足の子には、散歩が良い刺激になることもあります。
だけど、脱走には充分に気をつけなければなりません。猫ちゃんと散歩に出かけるときは、必ず「ハーネス」を使うようにしましょう。
いきなりハーネスを着せると、ほとんどの猫ちゃんは嫌がって暴れます。ハーネスから抜けてしまうこともあるので、事前にハーネスに慣らしておくことが大切です。
あくまでも猫ちゃんのペースで、あせらずに。
初めてのハーネス、猫ちゃんも飼い主さんもちょっと苦労してしまうかもしれません。でも、ハーネスに慣れていると、外出時や非常時の脱走や迷子などの不安を減らすことができます。
「もしも」に備える猫用ハーネス、上手に活用して猫ちゃんとの生活を楽しんでくださいね。
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