猫ちゃんに首輪を付けたいけど、どんな首輪を選んだらいいか迷っていませんか?
レースやフリルのついたおしゃれなもの、ノミ取り用のもの、鈴付きのものなど、いろんなタイプの首輪があります。ペットショップに行ってみると首輪の素材もさまざまで、ちりめん素材やコットン素材、レザー素材、ナイロン素材などの首輪が並んでいます。
どれを選んでいいのか本当に迷ってしまいますね。
いざ猫ちゃんに首輪を付けようとしても嫌がって暴れてお蔵入り……なんてこともあります。
今回は猫ちゃんにとって安全で快適な首輪の選び方と、嫌がられない付け方について詳しくお話ししたいと思います。
猫首輪の上手な選び方
そもそも猫首輪は、猫ちゃんの安全を守るために付けるものです。
猫ちゃんと暮らす上で心配なのは「脱走」です。外に出てしまって迷子になったり、災害などではぐれてしまったときに、猫首輪が「飼い猫」の証になります。
野良猫として保健所へ収容されることなく、迷い猫として飼い主さんを探すことになります。首輪に迷子札が付いていれば、さらに再会の可能性は高くなります。
その一方で、猫首輪が原因の事故も想定されます。
下あごが首輪にはさまって猿轡(さるぐつわ)状態になってしまったり、何かに首輪が引っかかって首吊り状態になってしまう事故が起こってしまうかもしれません。最悪の場合、命を落としてしまうこともあります。
猫ちゃんの安全のためにも、正しい猫首輪の選び方を知っておきましょう。
サイズが合っているものを選ぶ
さるぐつわ状態や首吊り状態になってしまう事故を防ぐには、サイズ選びがいちばん大切です。
大きすぎる首輪も、小さすぎる首輪も危険です。猫首輪を購入する前に、必ず猫ちゃんの首周りのサイズを測り、首輪の適合サイズをよく確認するようにしましょう。
子猫や短毛の猫ちゃんは、首周りのサイズ+2~4cmが適切です。長毛の猫ちゃんは首周りのサイズ+5cmくらいがちょうど良いサイズです。
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●猫首輪のサイズは定期的にチェックを
首周りのサイズは成長とともに変化するものです。特に、子猫ちゃんは成長がとても早いです。
また、体調によっても首周りのサイズは変わってきます。体調の良いときは食べる量が増えるので首回りも太くなります。逆に体調が悪いときは首回りは細くなります。
首輪を購入したあとも、定期的に首輪のサイズが合っているかどうか確認するようにしてください。
●正しいサイズ選びで首輪ハゲを防ぐ
短毛の猫ちゃんは、サイズがきつすぎると首輪の下の毛がハゲてしまうことがあります。炎症を起こしたり、かゆみが出たりすることもあるので、やはり首輪のサイズ選びは重要です。
長毛の猫ちゃんも毛がもつれてしまうことがあります。首輪ハゲを作らないためには、なるべく幅の細い猫首輪を選ぶことと、こまめにブラッシングをすることがポイントです。
皮膚と被毛に優しい素材を選ぶ
猫ちゃんも人間と同じようにアレルギーを持っていることがあります。また、素材によっては重かったり、こすれたり、蒸れてしまうことも。
首輪ハゲの原因にもなってしまうので、首輪の素材選びはとっても大事です。
おすすめなのは、コットンやリネンなどの肌あたりが優しい布製の猫首輪です。軽くてやわらかいので、皮膚にも被毛にも負担が少ないのが特徴です。
●初めての猫首輪はシンプルなものを
レースやフリルがたくさんついている猫首輪はステキだけど……猫ちゃんのストレスになってしまうことがあります。
また、音に敏感な子は鈴の音にストレスを感じることもあります。チリンチリン♪と鈴を鳴らして歩く姿はかわいいのですが、その音でパニックになってしまうことがあります。
初めて猫首輪を付けるなら、装飾がなく、なるべくシンプルなものを選んであげてくださいね。
●首輪の汚れと皮膚の状態は常にチェック
猫首輪は毎日付けるものなので、汚れが気になってきます。雑菌が繁殖して嫌な臭いが発生することもあるので、猫ちゃんの健康のためにも清潔さには気をつけましょう。
また、首輪が重かったり、固かったりすると、皮膚に傷をつけてしまうこともあります。首回りがハゲていないか、炎症が起きていないか、常にチェックするようにしましょう。
安全な首輪を選ぶ
強い力が加わると留め具が外れる安全タイプのものがおすすめです。
猫首輪が猿轡(さるぐつわ)状態になったり、首吊り状態になったとき、留め具が外れることで窒息事故を防ぐことができます。
想定外の事故を防ぐためにも、セーフティーバックル、セーフティーアジャスターと表記のある猫首輪を選ぶようにしましょう。
猫首輪の付け方・慣らし方のコツ
猫首輪を買ったけど、猫ちゃんがすっごく嫌がる……なんてことは良くあることです。
子猫のうちから猫首輪に慣らしておくのがベストですが、大人になって初めて猫首輪を付ける子もいると思います。猫首輪を付けることがストレスにならないように、じっくりと猫首輪に慣れてもらいましょう。
最初は時間を決めて付けるようにします。10分程度から始めて、少しずつ首輪を付ける時間と回数を増やしていきましょう。早ければ2~3日で慣れる子もいますが、2週間くらいかけて慣らしていくペースがストレスが少ないと思います。
そして、危険がないように、猫ちゃんから目を離さないようにしてくださいね。
●猫首輪を付けるときのコツ
猫ちゃんの顔の前から猫首輪を付けようとすると、警戒してなかなか付けさせてもらえません。
猫首輪を付けるときは、猫ちゃんの後ろから静かに付けてみましょう。マッサージやブラッシングが好きな子は、スキンシップしながら付けてみるのもOKです。
首輪はきつすぎず、ゆるすぎず、適切なゆとりを持たせることがポイントです。
- 子猫や短毛の子は+2~4cm(人間の指が1〜2本入るくらい)
- 長毛の子は+5cm(人間の指が2~3本入るくらい)
●ヘアゴムやマジックテープでトレーニング
とある保護猫施設では、里親募集中の猫ちゃんのために、髪の毛をまとめるシュシュで猫首輪のトレーニングをしているところもあるようです。
私が見学した保護猫施設では、マジックテープ(電源コードをまとめるような細いものです)でトレーニングをしていました。軽くて、すぐに外れるので、初めて猫首輪をする猫ちゃんにぴったりなんだそうですよ。
猫首輪に鈴を付ける時の慣らし方
猫首輪には慣れたけど、鈴を付けると嫌がるというお悩みも多いです。
猫首輪に鈴を付けることで、猫ちゃんの居場所がわかります。閉じ込めや巻き込み事故を防ぐというメリットがあるので、ぜひ鈴にも慣れてもらいたいですね。
猫ちゃんが鈴を嫌がるのは、鈴の音が怖いから、鈴の音がうるさいからという理由があります。
なので、まずは普段遊んでいるおもちゃに鈴をつけてみましょう。鈴の音は怖くないんだと学習してもらいます。数日で慣れてくれるはずなので、頃合いを見て猫首輪にも鈴を付けてみてください。
どうしても鈴の音を嫌がるようなら、別の音の鈴に変えてみるのもアリです。高い音、低い音、短く鳴る音など、猫ちゃんが嫌がらない音の鈴を見つけてみるのもおもしろいですよ。
▲ぽぽねこで販売中の鈴の一例
まとめ
研ぎ澄まされた感覚を持つ猫ちゃんにとって、猫首輪や鈴は嫌なものかもしれません。
だけど、万が一の脱走のときには、猫ちゃんの身を守る大切なアイテムになります。ずっといっしょに長く暮らすなら、マイクロチップとあわせて、猫首輪もぜひ付けてほしいと思っています。
そのためにも、サイズ、素材、安全性能に気をつけて猫首輪を選ぶようにしてください。猫ちゃんに優しい首輪を選んだら、猫ちゃんのストレスにならないように少しずつ慣らしていくようにしましょう。
猫首輪の選び方と付け方、ぜひ参考にしてみてくださいね!
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PROFILE

とても、参考になりました。ありがとうございました😊
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