人も猫も快適に暮らせる家を作りたい。アパートで愛猫と暮らす中で、そう思うようなった私は7年ほど前に猫が快適に暮らせる工夫を盛り込んだ注文住宅を建築。憧れだったキャットウォークも室内に設け、ルンルン気分になりました。
しかし、実際に暮らしてみると、練りに練ったキャットウォークにも「もっとこうすればよかったな」という後悔が出てくるもの…。今回は、満足と後悔が入り混じっている我が家のキャットウォーク事情を赤裸々に明かします。
脱走防止対策もばっちり!おニブな愛猫も使いやすいキャットウォーク
我が家にはリビングにキャットウォークやキャットステップがあり、おキャット様が室内をぐるっと一周できるようになっています。
本当は、LDKの全部を一周できるようにしたかった。でも、家づくりの際に設計士さんから「キッチンにキャットウォークを設置するのは危険だし、衛生的に良くない」と言われ、それもそうだなと納得。結局、リビングにだけキャットウォークやキャットステップを設置しました。
リビングのキャットウォークは2階に続いているので、愛猫たちは廊下に出なくても、猫専用の吹き抜けを通って2階の猫部屋へ行けます。
■著者X(旧Twitter) |
猫のためだけに吹き抜けを作るなんてイカれてるでしょ…と、よく言われますが、下僕的には斬新な脱走防止対策になったなと大満足。全面吹き抜けではないので寒くないし、むしろ、「愛猫のために狂える私って猫バカで素敵!」の精神です。
我が家で一番大きいキャットウォークは、リビングの真ん中にあります。来客は思わず見上げたくなるらしく、「すごい…」と驚かれるたび、リアルに「えへへ」という気持ち悪い照れ笑いが出てしまいます。
一般的な間隔に比べて、我が家のキャットステップは距離を近めに設置。なぜなら、愛猫の中におニブさんな子がいるから。
ジジは長足タイプのマンチカンだけれど、一般的な猫よりも足の長さはやっぱり短いので、運動神経が…(自主規制)。でも、猫らしく高いところが大好きなので、怪我なく安全にキャットステップを駆け上がれるよう、設計士さんに頼んで、ステップの間隔を狭くしてもらいました。
こだわり抜いたキャットウォークは、愛猫たちからも愛されているよう。下僕の監視に勤しむこともありますし、決まって夜にはキャットウォークを爆走する運動会が開かれます。
この爆走は、人間がルームランナーを走る感覚なのかも…。そう思い、愛猫の行動を見守りながら紅茶を楽しむ夜は賑やかで楽しいものです。
ガラスやアクリル板のキャットウォークは夢に消えた
しかし、どれだけこだわっても、住んでみて初めて分かる後悔はあるもの。我が家の場合も、残念ながら後悔はたくさんあります。なんといっても一番の後悔は、リビング中央の一番長いキャットウォークをガラスやアクリル板にできなかったこと。
これほど長いキャットウォークをガラスやアクリルにしてしまうと耐久性が心配なことや値段が高かったことから、泣く泣く断念。白く塗った木材を鉄で吊るす形にしたのですが、何年経っても“あの夢”が捨てきれません。
あの夢とは…そう、世の猫飼いさんの憧れである“キャットウォークの下からおキャット様の肉球を拝ませていただく”こと。白い木のキャットウォークでは、下から見上げたところで見えないし、「え?下僕どうした?」という顔しかされないんよ。
あと、住んでみて募ったのが、窓際にある長いキャットウォークとリビング中央にあるキャットウォークを繋げるように何本かキャットウォークを設置すればよかったという後悔。
猫にはなぜか、「今キャットウォークを爆走してえわ」という瞬間が時折、訪れるもの。そういうタイミングって不思議なことに、なぜか重なるのでキャットウォーク上で渋滞が発生してしまいます。
登る時に渋滞が発生しないよう、設計時、2ヶ所から昇り降りできるようには工夫しましたが、迂回路となるキャットウォークを設けることは盲点だった…。
今から、長いキャットウォークを増設するのは金銭的にも厳しいので、愛猫たちには「譲り合いの精神を大切にしながら暮らそうね」と毎日、言い聞かせています。(聞いてくれないけど)
一時休憩できる配慮や老いへの工夫も足りなかった
「もっと工夫をすればよかった」という後悔は、まだまだあります。例えば、キャットウォークにボックスを設置しなかったこと。今の状態でも、愛猫たちはキャットウォーク上でくつろいではくれますが、人間的には「そこで寝てて落ちないかい?」とヒヤヒヤすることが…。
キャットウォーク上に、愛猫が一時休憩できるボックスを設けてあげていれば、落下防止にもなるし、もっと伸び伸び使えるのでは?という後悔が付きまとっています。
また、金銭的に難しかったかもしれないけれど、キャットステップを取り外し可能なものにし、老いに合わせて高さ調節をしてあげられるような工夫を凝らしてもよかったなと愛猫たちがシニアになってきた今は思うのです。
一生懸命、君たちのことを考えて家づくりをしたつもりだったけれど、もし同じ言葉を話せたら、「猫のこと分かってないじゃん」って怒られそう…。そう思いながら、今日も満足と後悔が入り混じるキャットウォークを爆走する愛猫を眺める日々です。
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