人間よりも聴覚が鋭いからか、猫の中には大きな音を激しく警戒する子もいますよね。我が家の茶トラ猫・レオンはまさに、そのタイプ。
毎年、夏になると花火の音を1日中警戒する“引きずりスト“になるのですが、一緒に暮らして8年ほど経った今も、彼の心に響く「メンタルケア法」を見つけられずにいます。
花火の音が苦手な“引きずりスト”なレオン
我が家には、3匹の猫がいます。レオンは、最後に家族の仲間入りを果たした子。保護猫カフェから譲渡してもらった時、猫カフェのオーナーさんが共有してくれた子猫期の写真に同居猫たちと花火を見ているレオンが映っていました。
なんて、微笑ましくてエモい光景なんだ!これ、めっちゃ羨ましい夏の過ごし方だな!そう思い、オーナーさんに詳しくエピソードを聞くと、「他の猫たちと一緒に窓から花火を楽しんだんです。全然、驚いていませんでした」との返答が。

我が家は地元で打ち上げられる花火が窓から見えるので、「来年、私もこうやって猫と一緒に花火を楽しもう!」と決意したのでした。
それから時は流れ、待ちに待った花火の日。ドーンという音を聞きつけた私はまず、一番古株のジジを窓辺で抱っこし、「ねえ!見て!!これが花火だよ!」と説明しました。
しかし、ジジは興味なさそうに窓を手でタッチして肉球を冷やしたり、カーテンを捕まえようと躍起になったりして、聞いちゃいねえんだ。

なるほど、そういう夏の過ごし方を好む派なんだね。そう自分を納得させ、私は次なるお供にゃんこ候補・コタロウを探すも、見当たらず。警戒心の強いコタロウは最初のドーンという打ち上げ音を聞いた瞬間「これ、やべえかも」と思い、2階の猫部屋へ避難していたのです。賢い…。

その後、コタロウは「ん?思ったほど、危険じゃねえのかも」と感じたのか、私がいるリビングへ戻ってきてくれましたが、やや緩い避難訓練を開始。机の下に身を潜め、「花火が終わったら教えてくださいね」と言うようにゴロゴロし始めました。
これは抱っこして一緒に花火を楽しんだら、「は?気分じゃねえんだけど」って怒られそう…。そう察した私は、最後の希望であるレオンのもとへ。
オーナーさんたちと一緒に花火を見たことあるって言ってたし、普段強気だからレオンなら一緒に見れるっしょ!エモい夏の始まり~♪と鼻歌を歌いながら近づくと、レオンの様子にびっくり。え…、まさかの誰よりも怖がってる…!?

なんと、イカ耳姿になりながら目を丸くし、尻尾がだだ下がったレオンがいたのです。
ガチ怖がりモードで花火を警戒!
「レオたん!大丈夫!花火だよ!君、花火を見たことあるって聞いたよお?キラキラパッパだよお?」と話しかけるも、レオンは聞いちゃいねえ。今世紀最大の恐怖を感じているかのような顔で、私のことすら警戒し始めました。
撫でたり抱き上げたりしようとすると余計に怖がったため、「花火だから平気だよ!あと30分くらいで終わるし!」とフォローしたり、「今、あなたは安全な場所にいます」とカウンセラーのような言葉でメンタルケアしたりするも、私の言葉は全くレオンの耳に入らず。

初めて見るレオンのガチ怖がりを見て、万策尽きた…と感じた私は「とりあえずそっとしてあげよう。見守るのも、母の優しさや」と思い、様子見。ついに、警戒モードが全く解除されないまま、花火が終わりました。
しかし、打ち上げ音が聞こえなくなっても、レオンの態度は変わらず。一番安全だと判断したキッチンカウンターの上でイカ耳姿のまま、硬直していました。
まあ、うちに来て初めての年だからこういう反応になったのかもなあ。何年か一緒に過ごす中で、聞こえる打ち上げ音の大きさに慣れてくれたら反応も変わっていくだろう。

当時、私はそう考えていましたが、甘かった…。それからというもの、レオンは毎年、花火の日に打ち上げ音を聞くと、走ってキッチンカウンターの上へ行き、硬直するように。
警戒モードが解除されるのは、いつも翌朝。嫌だったことをとことん引きずってしまう“引きずりスト”なところが自分と重なり、毎年なんとも言えない気持ちになります。
自然発生する大きな音を怖がる愛猫をどう守る?
レオンの “引きずりスト”な一面を見るまで、我が家で一番警戒心が強いのはコタロウだと私は思っていました。

男性の来客や大声が苦手で、急に触れると「わん!!」と鳴いてびっくりしたよアピールをすることが多かったからです。
対して、レオンは最後にお迎えしたのに一番たくましく、コタロウがテーブルから降りようか迷っていると「勇気を出して降りろ」と背中を押す…いや、お尻を押すこともあります。

今まで強くて男らしい姿しか見たことがなかった分、花火の日に見せる弱気な姿はより印象的で、「ああ、ギャップ萌えの恋って、こういう感じで沼っていくんだろうな」とも感じました。
レオンは、どうやら自然発生する大きな音が苦手なよう。(※私調べ)花火の音だけでなく、停電になるほどの雷が鳴った日や道路が冠水するほどの大雨が降った日もイカ耳の警戒モードになります。

日常的なことではないけれど、やっぱり感じる警戒心を少しでも取ってあげたいと思うのが親心。撫でても声かけしても、様子見しても何も心に響かないレオンに響きそうな心の守り方、何かあれば教えてください。
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