猫って不思議なことに、写真を撮る相手によって見せる顔を変える生き物ですよね。我が家では最近、夫が愛猫の写真を積極的に撮影するように。私はその初々しさに笑い、自分の前では見せない表情の猫写真に驚いたり、嫉妬したりしています。
バズを経験して猫写真の撮影にハマった夫
夫はもともと、あまり写真を撮らない人。一緒にお出かけすると、私も夫も写真を撮らないので、旅の思い出がない…なんていうこともザラです。
一緒に暮らし始めて2年半、夫は家に猫がいる生活には慣れてきたものの、積極的に愛猫写真を撮ることはありませんでした。なので、私はツーショット写真をこっそり撮影。「これ、いい感じじゃない!?」と見せていました。
そんなある日、キッチンに来た夫は「なんじゃそれ!!!!」と大笑い。どんな光景に笑ったのか知りたくて隣に立ってみると、視線の先には(マンチカンならではの短い)手を最大限に伸ばしてテレビ横でくつろぐジジの姿が!
私としては見慣れた光景でしたが、夫はあまり見たことがなかったよう。「究極にだら~んとしてる!!!」と、楽しそうに写真を撮り始めました。
夫は、くつろぎすぎるジジを何枚も連写。だからか、最後のほうはちょっぴりうんざりされていました。
夫は、私が職業柄、愛猫の写真をSNSに投稿していることを知っているので、「いい感じの撮れたで送るわ~」と写真を共有してくれました。
せっかく撮れた傑作なんだから、色んな人に見てもらおう。そう思い、私は軽い気持ちでXに投稿。すると、なんでだろうね…。普段、自分が撮っている写真よりもインプレッション数(見られてる数)が伸びた。
悔しい気持ちを込めながら夫にその事実を伝えると、「え!なんで!?」と本人もびっくり。その経験から、きっと彼は「俺にしか撮れないものってあるんや!」と思ったんでしょう。
以来、面白い光景や自分がクスっと笑った姿などを写真に撮り、状況を説明しながら共有してくれるようになりました。
夫が撮影した「初々しい猫写真」
さて、ここからは夫が撮影した初々しい猫写真の数々を見ていただきましょう。まずは、小さな箱に愛猫のレオンが一生懸命、体を入れている“みっちり写真”です。
この時は2人で「それはさすがに入れんだろう」「小さすぎると思うよ」などと突っ込みながら、箱にインする姿を見守っていました。(入れた時は2人で拍手した)ちなみに夫は、角度や距離感を変えながら、この光景を6枚も撮っていました。
だからか、撮影会の最後のほうはジジの時と同じく、やっぱりうんざりされてた。
そして、ある日には「あなたが起きてくる前の光景を見せてあげる」と早朝のリビングを撮影してくれたことも。
コタロウとレオンが一緒にキャットウォークでくつろぐ姿を見て、私がいない時はこうやって同じ時を過ごしてるんだなあと、ほっこりしました。
別日、夫は「箱の使い方、これで合ってますか?って言ってるみたい!」と困惑気味なジジの写真を撮影。
独特なアテレコがぴったりで、もしかしたらジジは本当にそう思ってるのかもなあと笑ってしまいました。
夫は、コタロウのかくれんぼを撮影するのも得意です。スポンジが飛び出るほど、ガリガリされた座椅子をカバーするためのシーツが楽しい隠れ場所になっているようで、なにより。
ちなみに最新作は、踊りながらくつろぐレオン。「手の角度、それだと辛くない?」と言いながら撮影に励んでいた夫に対し、レオンは顔で「うるせえな」と伝えていました。
Xでは夫が撮った写真もしれっと紛れさせて投稿しているので、「これはどっちが撮影した表情なんだろう」の視点でも楽しんでみてください。
初心者カメラマンから学んだ“自然体な猫”を撮ることの面白さ
夫の猫写真は初々しく、自然体な猫の姿がたくさん。だからこそ私自身、学ぶことが多くありました。
SNSで10年以上、愛猫の写真を発信しているとどうしても「面白い姿を見せなければ!」という気持ちになることがあります。SNSはフリーランスである私にとって、自分をアピールする場・伝える場でもあるから。
猫も走る、師走。 pic.twitter.com/uFdBs8Hz6E
— ゆあ | ライター🖊 (@yunc24291) December 30, 2022
それに私自身、メンタルが強いほうではないので、今日一日が最低な日だった人が寝る前に、少しだけクスっと笑えるものを投稿したいという気持ちから、どうしても笑いにこだわってしまう部分があります。
おキャット様に楽しんでもらいつつも、色々な人が笑顔になれる唯一無二の写真を撮影しなければ…。そんなプレッシャーを勝手に抱き、負けそうになることが実は時々ありました。
イタズラをした猫を怒ったら、他の猫たちからめっちゃクレームがきた。 pic.twitter.com/ka6eYf6URN
— ゆあ | ライター🖊 (@yunc24291) March 17, 2022
でも、夫が撮影する自然体な猫写真に笑う中で、「撮影を楽しむ」ってこういうことなのかもなと思った。持っている目標やプライドを貫くことも大事だけれど、まずは私自身が「愛猫を撮ること」を思いっきり楽しむことがすごく大事なのかも…って。
なんだか、初々しいカメラマンに大事なことを気づかせてもらった気がしました。
バズが注目されやすい社会だけど、バズってもバズらなくても猫はいつだってかわいい。ひとつひとつの仕草も一瞬の表情も寝起きのしょぼしょぼ顔も、全部かわいい。もちろん、私を見下す顔も。
そういう一瞬や一秒を楽しく、猫ファーストに撮影し続けられる猫好きでありたい。
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