猫は野性味あふれるハンター。虫が出たら、お任せできる!…なんて考えていた時期がありましたよ、私にも。でも愛猫たちと一緒に暮らす中で気づいたのは、意外と勇敢に立ち向かってくれんな…というもどかしさ。
部屋に虫が入ると、”ねこねこ捜索隊”を派遣するのですが、いつも「思ってたんと違う…」という結果になり、猫という動物の奥深さを痛感させられています。
今回は虫と対峙した時に愛猫たちが見せた「マジかよ」な反応をお伝えします。(※記事には実際の虫の写真は出てこないので、安心してください)
事例①小さな虫は”ねこねこ自由研究”の対象!
網戸の隙間から入ってくる小さな虫って、意外と人間の手では捕まえることが難しくてストレスが溜まります。
猫は人間よりも動いているものを見る「動体視力」が優れているので、そんな虫でも目でちゃんと追える。生まれ持ったあの才能は、本当にすごいなと感心します。
ただ、「見える」のと「捕まえたい」は別問題なよう。我が家では小さな虫が出ると、「はい!君たちの出番だよ!あそこ!あそこ!」と、愛猫たちを虫がいる場所に集合させるのですが、なぜかニャンズは手を出さず。
「ほお…これが虫というものですね」とか「おや?羽があるんですな。興味深い…」と語り合っているかのように、虫の研究会を始めます。
我が家の家訓である、「猫あるところに虫あり」が発動した瞬間。小バエほどの小さな虫を四面楚歌にしたおキャット様たち。 pic.twitter.com/n6acotVLLu
— ゆあ | ライター🖊 (@yunc24291) October 2, 2024
あまりにも捕まえようとしてくれないので、「まずは虫を見ることに慣れさせるところから始めるか」と思い、リアルなタッチの虫が映る猫用の動画をタブレットに写して特訓をしたこともあります。
でも、愛猫たちは画面に映った虫も興味深そうにしげしげと眺めるだけでした。
今日も、タブレットに映る虫をパンチしてくれない。 pic.twitter.com/H9MjmQul7M
— ゆあ | ライター🖊 (@yunc24291) March 22, 2024
猫って赤ちゃんとか子猫とか小さなものに優しいから、小さな虫にも優しいのかなあ…。そんなモヤモヤを抱えながら、小さな虫が出るたびに小さじ1/2程度の期待を込めて「助けて~!」と愛猫たちにヘルプを求める日々です。
事例②なぜゴキブリには強気でいけるのか
「部屋の中に現れてほしくない虫アンケート」を取ったら、首位に輝きそうなのがゴキブリ。人間よりはるかに小さいのに、なぜあんなにも恐怖を与えられるのか。よくよく考えると不思議です。
ただ、我が家の愛猫たちはなぜかゴキブリには強気でいけるよう。数年前、買い物から帰ってきた私は廊下に転がっている”何か”を発見し、近くへ。長い触覚があり、黒光りするその”何か”がゴキブリだと分かった時、「うおおおおおおおお!」とかわいさの欠片もないゴリラな悲鳴をあげました。
幸いといってはなんですが、ゴキさんは仰向けの状態で天に召されていました。そうです。私の留守中に愛猫たちが力を合わせて、ゴキさんを倒してくれたのです。ナイスファイト…!
ワンパンで仕留められそうな小さい虫はじっと観察しているのに、あんなに怖いゴキさんには容赦なく攻撃する愛猫たち。一体、彼らが思う「倒せるぞ」や「パンチしちゃおっかな」の基準はどこにあるのだろうか。
事例③臭いニオイを出すカメムシに負けた日
我が家で一番「やったるぞ」な姿勢で虫に立ち向かっていくのは、茶トラのレオン。レオンは同居猫相手でも気に入らないことや譲ってほしい場所があると、すぐに手を出します。
得意技は、ポンとお尻を触って相手をびっくりさせること。主に、コタロウが被害に遭っています。
レオンは、虫の討伐にも積極的。姿を見つけるとすぐに近くへ行き、猫パンチできる瞬間を見定めます。
そんなレオンが唯一負けたのが、カメムシ。2年前の秋、夜にカーテンを閉めようとしたところ、割と大きめなカメムシを発見し、私は凍り付きました。ひとりで対処したくなかったので、別室にいたパートナーを呼び、作戦会議。
話し合いの結果、車庫に置いてある虫取り網を私が取ってきて彼に渡す→彼が捕獲して外に逃がす流れに決定。私が虫取り網を取りに行っている間は、彼がカメムシを監視してくれていました。
しかし、その時思わぬ出来事が。多分、普段とは違う私たちの雰囲気に気づいたんでしょうね。彼が監視しているカーテンにレオンが近づき、カメムシに猫パンチ!
虫取り網を手に戻ってきた私は最初、彼から言われた「どうしよう。レオンくんが臭くなった…」という言葉の意味が分からず、「え?レオンはもとから少し加齢臭がするよ」とナチュラルにディスってしまいました。ごめんな。
「いや、普段のレオンくんは無臭」と彼はごく自然にフォローをしつつ、事の経緯を説明。以下は、彼の証言になります。
「やめたほうがいいぞって言ったけど、レオンくん、ためらった後にカメムシにパンチしたんだよ。カメムシって攻撃されるとにおい出すでしょ?その液を、レオンくん近くでもろに受けて、負けちゃったんだよね…」
なるほど。そういう経緯だったのか。でも、レオン頑張ってくれたんだな。彼なりに、人間のことを心配して、家を守ろうとしてくれたんだな。
そう思うと少しじーんとしたので、近くにいたレオンを抱き、「ありがとう」と言おうと体に顔を埋めた瞬間、口から出てきたのは「くっさ!!!!」というディスりでした。すまん…。
このカメムシ臭は、どうしたらいいんだ…。人間でこんなにも臭いなら、嗅覚が敏感な猫はより辛いだろうに…。そう思い、彼と対策に関する情報をググったところ、出てきたのは「牛乳で洗う」という方法。
私「牛乳…あるけど、どうする?」
彼「カメムシ臭はとれるけど、今度は牛乳くさくなっちゃうんじゃないのかな?それだとレオンくんはストレスにならないんだろうか」
レオ「…うあー」
私「少し様子見てみる?」
彼「そうだね。液みたいなのがかかったで、なにか異変があったら病院へ行こう」
レオ「…(病院という言葉を聞いて逃げていく)」
結局、レオンに目立った異変は現れず、においも1週間ほどで取れたので私たちはホっと一安心。
ただ、レオンはその経験でカメムシが大嫌いになったよう。今年も部屋にカメムシが侵入してしまいましたが、「あいつは危険…」と思っているかのように誰よりも遠くからカメムシを見ていました。
虫の討伐をお願いしても、キャットウォークへ逃げていくこともある愛猫たち。猫の手を借りたい時に貸してくれないのも猫らしいです。
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