はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。猫狂でミニマリストの阪口ゆうこです。
猫のしつけって可能ですか
猫を飼いたい気持ちはある。
でも「しつけが難しい」「わんこみたいに言うことを聞かない」、そんな噂を聞いて、二の足を踏んでいる人は多いだろう。

わかる、めちゃくちゃわかる。
てか、噂じゃないし。
本気で言うこと聞いてくれないし。
しつけとは何なのか、そもそもしつけは必要なのか。
勝手に世の中の猫飼いを代表して、決着をつけたいと思います。
人間のお困りごと
一般的に聞く「猫へのお困りごと」は以下である。
ひとつずつ説明していこう。
① テーブルに乗らないで
猫の肉球は可愛い。
もはや神のデザインといってもいい。
でも、その神デザインで床を歩くし、トイレの砂を踏みしめる。
ごはんを置くテーブルを悠々と歩かれると、脳内で「可愛い」と「不衛生」が全面戦争を始める。

そんな戦争が起こっているとはつゆ知らず、どや顔でセンターを陣取り、座り込みをきめる猫たち。
「ごはん中にテーブルにあがらないで!」と思っている方は多いはず。
② 夜の運動会やめて
猫は人間と昼夜の使い方が逆。
夜中に関しては、運動会さながら暴れ倒す猫もいる。
というか、うちにいる。
なんなら2匹いる。

人間もそんなに暇じゃない。
朝起きて仕事に出掛けて、疲れて帰ってきて、夜はしっかり眠りたい。
そう思うと猫との暮らしが難しいと思う方も多いだろう。
「猫と暮らす=安眠とは無縁」なのだろうか。
③ ごはん食べたのに鳴く

「にゃー!(メシ)」
「いや、あなたさっき食べましたよね?」

「にゃー!(メシ!!)」
「さっき、ね? さっき食べたの覚えてる?」
「にゃー!!(メシ!!!)」
聞く耳ゼロ。
「こんなに鳴いてるしかわいそうかな? いやでも、さっき食べたばっかだし…」。
こうやって人間の意志は揺らぎ、気づけば「ちょっとだけよ」と、フードボウルにカリカリを追加投入するのだ。
その瞬間、猫の瞳が勝利と言わんばかりに妖しく光る。
そう、気づかぬうちに猫に行動を支配される可能性がある。
そう考えると、責任を持って一緒に生きていけるかがかなり心配になる。
④爪とぎはそこじゃない
爪とぎがあるのに、なぜか狙うのは壁や柱、ソファなどの家具。
「もはや嫌がらせでは」と疑いたくなるレベルにガリガリと。

猫からすれば「ここがいい」と思ってるだけかもしれないが、人間からすれば「買い直し」も「ボロのまま」も拒否したい。
ところ構わず爪研ぎされるのは、悩ましい問題だ。
⑤猫の毛問題
猫を飼う以上、避けられないのが抜け毛問題。
服、ソファ、布団…果ては料理の中にまで、猫の毛が混入することがある。
どれだけ取り除いても終わりが見えないのがこの問題である。

私も猫と暮らす前に「換毛期だけは毛が大変よ」と、知人に聞いていた。
しかし、実際猫と暮らしてみると、換毛期→超換毛期→超超換毛期→換毛期という塩梅で、毛が抜けない時期はない。
いつも彼らはボーボーであり、常に抜け毛と共存している。
知人に関しては「騙された」と、いまだに根に持っている。
猫の言い分(言いそうなことを代弁)
フェアじゃないので、ここらで猫の言い分も書いておきましょう。
※以下は想像です。
いやいやいや、そもそも猫の自由奔放なところに愛しさと魅力を感じて一緒に暮らしたいと思ったんですよね。
それなのに「しつけよう」なんて考えは、いかがなものでしょう。
空腹のタイミングはこちらが決めます。
運動会の廃止?それは本能ですので、悪しからず。
爪研ぎの場所は、猫のいちばんの魅力である「気分次第」なので、もっと寛容になってもらわないと。
その素晴らしく人間らしい概念、私たちと暮らしたければお捨てになるのがよろしくよ。
うん。こう言いそう。
解決策はないけど提案はある
猫のしつけ問題に、解決策を求めているなら申し訳ない。
4年ほど猫と一緒に暮らして思うが、猫とはそういう生き物ではないのだ。
「テーブルに乗らないで」、「夜の運動会やめて」、「ごはん食べたのに鳴かないで」。
これらはどれも人間側の願望にすぎず、猫がそれを受け入れるとは思えない。
だからといって手をこまねいているわけにもいかない。こちらにも生活がある。安眠したいし、ごはんも落ち着いて食べたい。何より一緒に暮らすことでモヤモヤし続けたくない。
そこで、解決策ではなく 「提案」 をしていきたいと思う。
完璧は無理でも、お互い快適に暮らせる妥協点を探していこう。
①テーブルに乗らないで。への提案
この問題への提案は非常に単純だ。
テーブルの上のスペースを「満ち満ち」にすればよいだけである。

余白があるから猫が上がるのであって、テーブルが埋まっていれば、猫が立ち入る隙間がなく、乗ることができないのだ。
私は無駄に広さを使ったり、おかずに対して大きめのお皿を多用して、猫が乗るのを防ぐことに成功している。
しかし、たとえテーブルに余白がなくても、焼き魚の日だけは話が別だ。
猫はリスクを顧みず、果敢に仕掛けてくる。
この日ばかりは「絶対に死守せねば…!」と、人間側も自然と緊張を強いられるのである。
今となっては、「こんな日がたまにあっても、スリルがあってええやろ」と、楽しんでいる。
②夜の運動会やめて。への提案
寝ている深夜にゴトゴト。
部屋の隅から隅を走り倒すハッスル極まりない猫たち。
夜中の運動会を阻止するためにはこれしかない。
運動会を、寝る前に開催する。

人間側が寝る前に全力でおもちゃを振り回し、猫の体力を消耗させるのだ。
すると、さすがの猫も疲れ果てて夜中の運動会は控えめになる。
これも我が家でしっかり実証済みだ。
この提案の何がいいかというと、人間側もどっぷりと疲れるところだ。
結果、物音くらいでは目が覚めないほど深く眠れる。

もしかしたら私が気づいていないだけで、猫は今も運動会を開催しているのかもしれない。
③ごはん食べたのに鳴く。への提案
ごはんを食べた数十分後に「にゃー(メシ)」、「さっき食べたでしょう」。
この、やりとりを永遠に繰り返している日は、実際にある。
なんなら、これを書いてる今日も。
催促は可愛いけど、その都度ごはんをあげるわけにもいかないと思う方が多いだろうが、私はあげることにしている。
あげるまで、鳴き止まらないから。
ある意味執念である。
ごはんをいつも通りの量あげても、多めにあげても少なめにあげても、鳴く時は鳴くのである。
猫はその日の気分で気ままに催促するのだ。
人間が猫の動向を読むなんて不可能である。
普段のごはんの量を、あらかじめほんの少し控えておいて、「にゃー」が発動されたら、カリカリを数粒手渡しする。

不思議なことにこのやり方だと、コミュニケーションで心も満たされるのか「にゃー」を一定の時間封じることができる。
ちなみに、もし「猫の行動は読める」なんて言う人がいたとしたら、それはおこがましい。
猫の気分を理解したつもりになっているだけで、実際のところ、猫の気まぐれの前では人間はただの観察者に過ぎないのだ。
④爪とぎはそこじゃない。への提案
ごめんなさい。
こればっかりは「今言われましても…」という提案しかない。
猫をお招きする前に、壁に爪研ぎ防止シートを貼るのがオススメ。
公式の爪とぎアイテムも常に置いておき、使い過ぎてヘゲヘゲになったら新品を買ってあげる。
最初に、「この家は爪研ぎの場所が決まっとるな」と猫に思わせたら勝ちである。

爪研ぎは猫にとっては本能的な習性。
ちなみに、うちの猫は時々人間でも爪を研ぐ。
遊びでなく必須行動なので、やめさせることは無理なのだ。
家具は…もう覚悟しましょ。
⑤猫の毛問題。への提案
冒頭から申し訳ないが、猫の抜け毛を完全になくすのは不可能である。
だからこそ、「いかに付き合うか」がカギとなる。
「ブラッシングをマメにする」
「コロコロを各部屋に配置する」
「毛が付きにくい素材の服を着る」
…私はそんなぬるい提案はしない。
こんな毛玉と暮らすのだから、「毛まみれ上等」の精神で、受け入れるしかないのだ。

昔は外出前に、「衣類のコロコロタイム」を取っていたが、抜け毛に慣れた今の最善策は「出掛ける直前まで着替えない」である。
家の中の毛は、そのうち「見て見ぬフリ」というスキルが身につく。時間の問題だ。
猫との暮らしに慣れてきたら、衣類に付着する毛にだって愛情を感じる日がくる。
出先で、洋服についた猫の毛に気づいて、早く帰りたくなったり。
相手の衣類に猫の毛を見つけて「猫飼ってます?」と、盛り上がったり…その後は、当然の流れのようにお互いの愛猫画像を見せ合うだろう。
悪いことばかりではないのだ。
そう、結局のところ「完全解決」は望めない。
だって猫だから。
まとめ
猫のしつけ問題、「解決策はあるけど完全には解決しない」が正解かもしれない。
猫と暮らすって、そういうものだ。
人間がルールを作るのではなくて、猫の行動を受け入れつつ「お互い快適な妥協点」を見つけるのがベスト。
「猫のしつけ=人間の心の修行」なのかもしれない。

そう思えば、今日もまた猫の自由奔放さに振り回されながらも、幸せな日々を送れるはず。
姉妹猫、保護猫を飼い始めて10ヶ月になります。ちょうど1歳に、なった所でしょうか。コラムを読ませていただいて、あるある、そうそう、全くその通りでした。
最初は、こちらの思う通りに、ならず少々の苛立ちも感じましたが、これが猫を飼うって事なんだ。と思うようになりました。
普段、二匹といる時と違い一対一になると、俄然甘え方が、半端ない位でめちゃくちゃ可愛い❤です。それ以外は、全くそんな素振りすら見せないのに。
それが猫なんですね。毎日生活の糧になってます。これから一緒に、時を重ねて行くのかと思うと楽しみでもあり生き甲斐でもあります。
私も、猫とビールが大好物
猫を、操縦するんではなく猫に合わせて生活していくのですね〜。
沢山の癒やしと愛をいただけるのですから。素敵なコラムを読ませていただいて
ありがとうございました😊
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