はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。猫狂でミニマリストの阪口ゆうこです。
私は「猫狂」「ミニマリスト」の他にも肩書きがある。
コラムニストであり、ブロガーであり、そしてインフルエンサーでもある。
そんな肩書きゆえ、さまざまな企業さんの商品PRのお手伝いをすることも多く、我が家には毎週のように何かしらの荷物が届く。
【目的は違えど】猫たちと開封の儀
「物欲の塊」という異名を持つ私は、新しい箱、新しい商品、新しい香りに、毎回ワクワクドキドキが止まらない。
でも、それはどうやら私だけじゃないらしい。
そう。
猫たちも、同じように毎回、目を輝かせているのだ。
しかし、荷物の中身に…ではない。
彼らの狙いはそこではない。
彼らのテンションが急上昇するのは、梱包に使われていたダンボール箱、袋、商品を衝撃から守る緩衝材。
つまり「メイン」ではなく「ゴミ」として扱われるパッケージの方。
人間にとっての脇役が、彼らにとっては主役なのだ。
面白そうなので、どれが一番人気なのかを検証してみた。
猫的シェアハウス誕生【ダンボール大】
まずは王道、ダンボールの大きいサイズ。
これは、猫2匹で一緒に遊べる広さがあるため人気が高い。
中身が空になると、「とりあえず」のテンションで当たり前のように飛びこむ。
これまでの経験上、扉にあたる部分は全開じゃない方が猫さんたちに喜ばれる。間口は小さく狭い方がアガるらしい。
小学生の頃、クラスの男子たちがせっせと作り上げていた秘密基地の感覚に近いのかもしれない。
狭くて薄暗くて、なんだかワクワクするあの空間。
自分だけの場所、誰にも見つかっていないと思い込んでいたあの頃の高揚感。
ちなみに、秘密であるはずのその基地の場所は、クラスのほとんどの女子が把握していたというのはここだけの話。
ちなみに、猫さんたちが秘密基地にハマる理由はいくつかある。
まず、猫は捕食者であると同時に被食者でもあるため、四方を囲まれた狭い空間は安全な隠れ家になる。
また、寒さに弱い猫にとって、狭い場所は体温を逃さず保てる効率の良いぬくもり空間でもある。
そして最大の理由が「誰にも邪魔されない自分だけのテリトリーが手に入ること」。
箱の中や紙袋の奥に身を潜めるその姿は、まさに「ここが私の世界」と言わんばかり。
広い世界ではなく、ちょうどいい小さな空間こそが、猫たちの理想郷なのかもしれない。
大サイズのダンボールを開けっぱなしにしておいたところ、2匹がちゃっかり入居していた。
1匹が中に潜み、もう1匹が外から箱を叩いたり覗いたりして遊ぶ。
たまに中から手だけがスススッと出てきて、外の猫をちょいちょい。
それに驚いて飛び跳ねる姿。
まさか猫たちがチーム戦をするとは。
息の合ったそのプレイに、飼い主はひたすらスマホで撮影大会。
保存フォルダが猫でいっぱいになっていくのは、もはや日常。
狭小物件も大人気【ダンボール小】
小さい箱も、これまた人気。
でもこれは、基本的に“ソロプレイ専用物件”だ。
猫1匹が、絶妙に入りきらないサイズの箱に全力で挑む姿には、「なにがなんでも入ってやる」という強い意志を感じる。
少し離れた場所から助走をつけて飛び込むも、お尻だけはみ出している。
……かわいすぎる。
まさに「ドジ猫ちゃん」の爆誕である。
一度ハマるとしばらくそこから動かず、無理やり丸まったまま寝ていることもある。
快適ではなさそうなのに、なぜか満足そうな顔をしているのがまた良い。
猫界不動の人気【袋】
言わずもがな、猫界で不動の人気を誇る袋。
紙袋でもビニール袋でも、とにかく袋ならなんでもいいらしい。
こちらも走って突っ込む遊びが定番。
入口が見えた瞬間、目を細めて走り出すその姿はまるでアスリート。
トンネルのようにして中をくぐったり、カシャカシャ音を楽しんだり。
ちなみに袋の持ち手部分は噛んでブンブン振り回すおもちゃにもなる。
飼い主としては、レジ袋が有料になったこの時代、袋が再利用されていると思えばちょっと得した気分にもなる。
オマケ【緩衝材】
そして最後は、意外にも人気の緩衝材。
なかでも、ぷくぷくと空気が入ったタイプが好評だ。

ひと噛みでプシューッと空気が抜けるのが面白いのか、猫たちはよく噛んで遊んでいる。
自分で空気を抜いた方が早いけど可愛いので頼んでしまう。
つまり、彼らは「猫兼アシスタント」でもあるのだ。にしても、この姿可愛すぎるやろ。
人間が無意識にやっている作業を、遊びのついでにやってくれる。
これぞWin-Winの関係。
日々、企業から届く荷物の山。
私にとっては新しい仕事、新しい出会いの象徴だけど、猫たちにとっては遊び場と住まいの更新通知。
今日も荷物の「外側」に夢中
猫たちは何も言わない。
けれど、そこにある「ちょっとした変化」を、毎回ちゃんと楽しんでいる。
それはまるで、「今ここにあるものを楽しむ」という、シンプルで豊かな生き方を体現しているようにも見える。
私たちが捨てようとしているものに、価値を見出して、全力で楽しむ。
その姿を見ていると、なんだかこっちまで幸せになってしまうのだ。
猫とダンボール。猫と袋。
改め、猫と梱包廃材。
この最強タッグがあれば、しばらくは退屈しそうにない。
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