はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。
ミニマリストの阪口ゆうこです。
猫と暮らして5年弱、気づいたら「猫のほうが適応力高くない?」と思い始めてます。
うん、人間よりもずっと。
猫にとっての必要最低限は想像以上にシンプル
猫を飼い始めた頃は「猫には専用グッズを揃えねば」と息巻いていました。
ふわふわしたベッドに、猫専用というだけでブルジョワ価格のフードボウル…いろいろ見て回りました。
でも、いざ暮らしてみたら…猫って、家にあるものでめっちゃ満足してくれる。

段ボール、ただのひも、人間用の皿。
人間から見たらなんでもないものにテンションMAXで食いついて、自由気ままに生きてる姿を見ると、「こっちが気合入りすぎてたな」と反省。
気づけば財布の紐だけがキツキツに。
ものが少ない我が家でも、猫たちはすこぶる快適そうに過ごしている。
むしろ、床が広くて静かな時間があることのほうがよほど大事なのでは。
そんな気づきを、今日は観察記録として綴ります。
ダンボールは最強のエンタメ
荷物が届くと、猫がいちばんにチェックするのは中身ではなく箱。
段ボールはもはや「梱包用品」じゃない。
猫にとってはテーマパークである。

大きくても小さくてもOK。
むしろ狭めなほど燃えるらしい。彼らはどこに情熱を注いでるんだ。
白猫はいつも端からバリバリ噛み始めるし、黒猫はふちに顎を乗せて眠る。
キャットタワーより稼働率高め。
猫ってば、コスパの神です。
しかも我が家は仕事の関係上、お届け物の荷物が多いので、猫にとっては日々箱ガチャ状態。
「今日の箱は体が入るかな?」と、毎回ミッション感覚で挑んでいる。
カーテンの隙間が好き
昼下がり、猫がそっとカーテン裏へ。
日差しと風を受けながら、ただじっと外を見つめている…いや、感じているようだ。
光と空気を吸い込むような姿は、もはや呼吸瞑想。
人間ならオンライン講座で2万円くらいかかるやつを、彼らは無料で体現している。

カーテン下から、しっぽだけがぴょこんと覗く光景は、一種のアートだ。動くし、かわいいし、鑑賞は無料です。
外に鳥が見えたり、人が通ると、ふんふんとしっぽが踊る。
芸術は爆発だって名言を作った人、たぶん猫を見て言ったんだろうな。
おもちゃは、紐1本あれば十分
ペットショップに行くと、おもちゃが100種類以上ある(推定)。
価格もバラバラ、300円代から1200円代(推定)。
中流家庭の中の中の我が家、正直、買ってらんないです。
そんな我が家が散々試して分かったのが「ただの紐、最強説」です。
中でも、ショップの紙袋の持ち手。最強中の最強です。
紐の真ん中をくるっと結んで、遠くにポイっと投げれば、1日中遊んでる。

飼い猫の2匹が、突如野生を取り戻すかのように目を変え、スライディング&ジャンプ&足がから回るほどの猛烈ダッシュ。
部屋の隅で、1人もしくは2人運動会が爆誕します。
あと、これは声を大にして言いたい。「紐なら無料」。
しかも、エコバッグを忘れてショップの紙袋を買った時の罪悪感がチャラになる。
猫にだけでなく、人間にもやさしい、お財布にもやさしい、それがただの紐。
食器は人間の皿でじゅうぶん
我が家は白猫が早食いで吐出するので専用品を使っていますが、水飲みボウルは、家にあったガラスのサラダボウルです。

正直、猫グッズの売り場で専用の器を見ていたので、「これで大丈夫かな」と思っていたけど、全然問題なし。
むしろ、猫の方が「え、全然これでいいんだけど」みたいな顔してる。
ただし、問題がひとつ。水飲みボウルがあるにもかかわらず、メインの給水ポイントのようになぜか熱帯魚の水槽から飲む。何故なのか。
猫にとって大事なのは、素材でもブランドでもなく気分なのでしょう。
「今日はここで飲みたい」がすべてを決める。
それを人間はただ受け入れるのみです。
床の広さは幸せのバロメーター
我が家は物が少ない分、床が広い。
すると猫たちは毎日、思う存分伸びている。
暑い日は床に貼りつき、涼をとるのだ。
季節に応じて「快適ゾーン」を自在に移動。猫は心地いい場所をちゃんと知っている。

そして忘れた頃に始まる、早朝5時の全力ダッシュ。深夜の大運動会に向けてのトレーニングなのだろうか。
信じられない速さでシャカシャカ音を立てながら走る姿に、こっちは寝起きで戦慄するのだ。
でも、床に物がないからこそケガせずに済んでいる。壁を走り、棚にジャンプしたりもするけど、ものが少ないからぶち落としたり破損したりもなし。
「猫が自由に動ける=安心できる家」と実感している日々です。
床は語る。「ここ、安全。お前、走ってよし」と。
猫は、あるものでじゅうぶん幸せ
猫たちは言葉で「ありがとう」とは言わないけれど、気持ちよさそうに寝ているその姿が、すべてを物語っている。
段ボールがあればよくて、カーテン裏があれば落ち着けて、紐一本で爆走できて、器は人間のものでOKらしい。
その姿を見るたびに「うち、けっこういい家なのかも」と思えています。
猫にとっての快適は、余計なものを省いたその先にあるのかもしれない。

物を減らして空間をあけることで、猫が自由に動ける。
それだけで、こちらの気持ちもなんだか軽くなる。
あるもので満足。あるものでじゅうぶん幸せ。
猫が教えてくれたこの暮らし、けっこう気に入ってます。
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