はじめましての方もはじめましてじゃない方もこんにちは。猫狂でミニマリストの阪口ゆうこです。
暮らしを整え、モノを減らし、シンプルな生活を心がけているはずなのに…財布の紐を軽々とほどいてくる存在がいる。猫たちである。
世間では「猫は経済を動かす」と言われるが、実際には家計を見えない力で大きく揺さぶっている。わが家の財務大臣は、食後に平然と毛づくろいをしているあの猫なのだ。
ネコノミクスとは何か
昨今の話、もはや猫はただのペットではない。
日本では「猫の日」が制定され、猫カフェはメジャーなお出かけスポットとなり、かつては和歌山のタマ駅長が鉄道会社を救った。
もはや猫は愛玩動物という枠を超え、文化や経済を動かす存在だ。
雑貨、書籍、映画、SNSマーケティング…。猫は人の財布を開かせる力を、静かに、しかし確実に持っている。
この現象を私は「ネコノミクス」と呼ぶ。
猫経済は本気になれば世界を動かすだろう。
財布を転がす黒幕はこの足元にいる
しかし「猫が経済を動かす」なんて遠い話だと笑う人もいるだろうけど、冷静に考えてほしい。
猫飼いであるあなたの財布をいちばん巧みに操っているのは、実は足元に擦り寄るその猫ではないだろうか。
大企業でも政府でもない、世界一愛おしくてたまらないその毛玉である。
経済学者が統計を駆使して証明するまでもなく、私は毎月のカード支出の明細を見て悟った。
うちの黒猫と白猫こそが、家庭内経済の真のプレイヤーなのだ。いや、家計を脅かす黒幕?とでも呼ぼうか。

飼い主も猫も「どちらの健康も尊い」フードの経済圏
我が家の場合は、家族に猫アレルギーが“微反応”レベルで存在する。
そのため、アレルゲンを生成しにくいプレミアムフード以外は基本的に与えていない。
これがまた高価で、しかも近所の店ではまず手に入らないシロモノ。
結局ネットで定期購入コースに落ち着いたが、月の食費は静かに跳ね上がった。
猫の健康と家族の健康。
両方を守るために財布は開かれ続ける。
もはや我が家の食費配分は「人間より猫」という逆転現象すら起きている。

家具修繕と新規購入「爪とぎ経済の罠」
爪とぎは常に更新しなければならない。
というのも、爪とぎがボロになれば使用頻度は激減し、猫はソファに直行するからだ。
クライマーのように、滝登りのように、猫はソファの座面の裏側をガリガリと引っ掻いて爪を研ぐ。
そして、数日で中古感を帯びてしまう。
結局、修繕費が発生し、財布が風邪をひいて肺炎までこじらせる羽目になる。
爪とぎは経済を生み出す。
人間は被害者であると同時に、喜んで財布を差し出す加担者でもある。
おもちゃは初日限定
猫のおもちゃの寿命は短い。新商品に飛びつくのは初日限定。
二日目からは明らかに飽きていて知らんぷりされるので、こちらからおもちゃを持って「これ楽しいねー」と、猫にすり寄る。猫はそんな飼い主を憐れんだ顔で見てくるのだ。
それでも飼い主は「これなら遊ぶかも」と、次々と果敢に買い与える。
気づけば部屋の隅には「猫おもちゃの墓場」ができあがっている。
この消費サイクルの速さは、まるでハイテク家電よりも早い。おもちゃ業界にとって、猫は最高の株主であり、飼い主はただのスポンサーにすぎない。

病院経済──健康管理に抗えない支出
ワクチン、検診、体調不良の検査。
人間なら多少の不調は「寝て治す」で済ませるが、猫の場合は一も二もなく病院へ。
しかも料金は決して安くない。
診察代、薬代、血液検査…。それでも財布を開かない選択肢は存在しない。
昨年は「食事量が落ちている気がする」で、白猫の受診をしたが何ともなかった。
むしろ体重が順調に増えていてやんわり注意を食らった。本気の「気のせい」だった。
今年の頭には「急激に毛が薄くなった」と黒猫の受診。結果はやはり何の問題もなく、「白猫ちゃんにグルーミングされ過ぎてるのかなー仲良いですね」などと、猫同士の愛を確認しただけであった。

健康は経済を動かす。そして猫の健康は、人間の経済優先順位を一気に塗り替える。
快適空間のためのリフォーム願望
暮らしの中心に猫がいると、家の間取りや家具の配置すら猫基準になる。
家族がみんな触れられるように、わざわざ動線にキャットタワーを置く。
カーテンはジャブジャブと洗濯できるもので、気軽に買い替えることができる価格帯で選ぶ。
段ボールは「猫ホイホイ」として捨てられず、ミニマリストのリビングの景観を至極支配する。

実は今年の冬はストーブを導入するか、こたつを設置するかで家族で大会議中だ。
どれもこれも「猫が喜びそうだから」という理由。
猫はただいるだけで、空間デザインを経済に変えてしまう。
ネコノミクスの中央銀行は我が家の猫である
こうして見ていくと、ネコノミクスは国家規模の話であると同時に、家庭内のきわめて個人的な現実でもある。
フード、家具、医療、住環境…。すべて猫に導かれて財布が開く。
つまり猫は、経済活動における天然のインフルエンサーであり、家庭における経済司令塔
でもある。
我が家の猫は今日も、膝に乗ってゴロゴロと喉を鳴らす。
その姿に「そろそろまた新しいフードでも買おうか」と思わされる。
経済は回る。ネコノミクスは止まらない。
そしてその黒幕は、いま目の前で眠っている猫なのである。
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