「食いっぱぐれないジャンルだね」の言葉に笑えなかった夜も――猫ライターの私が“それでも”猫を書く理由

「食いっぱぐれないジャンルだね」の言葉に笑えなかった夜も――猫ライターの私が“それでも”猫を書く理由

大好きな「猫」という生き物を書く仕事がしたい。10年前、私はそう思い、猫ライターとして活動し始めました。でも、当時は今ほど猫という動物にスポットが当たっておらず、媒体との面談時に「猫を書きたい」と言っても鼻で笑われることも…。

それでも猫という生き物を書き続けてきたのは、“かわいい”だけで終わらない記事を生み出したかったからです。

亡き子猫が教えてくれた“命の情報を知れることの大切さ”

私が猫ライターを目指した頃、勢いがあったのはまとめサイトでした。猫のかわいさだけにスポットが当てられたシンプルな記事。なんとなく、違和感を覚えました。

まとめサイト以外でも、当時のネット記事は猫のかわいさだけをピックアップしたものが多かったように思います。

亡き子猫が教えてくれた“命の情報を知れることの大切さ”

猫ライターを目指す大きなきっかけとなったのは、迎えたばかりの子猫レオが亡くなったこと。亡くなる前、レオは白い便が出ており、食欲不振。見たことがない便の色が心配で、ネット検索をするも、当時は情報が出てきませんでした。

 

猫ライターを目指す大きなきっかけとなったのは、迎えたばかりの子猫レオが亡くなったこと。亡くなる前、レオは白い便が出ており、食欲不振。見たことがない便の色が心配で、ネット検索をするも、当時は情報が出てきませんでした。

すぐに近所の病院で治療を行いましたが、レオは逝去。それから数年後、愛猫の嘔吐で別の病院を受診した時、私は自分を責めました。医師との雑談中、レオに行われた治療を話すと、適切ではない治療である可能性が高かったことを知ったのです。

 

すぐに近所の病院で治療を行いましたが、レオは逝去。それから数年後、愛猫の嘔吐で別の病院を受診した時、私は自分を責めました。医師との雑談中、レオに行われた治療を話すと、適切ではない治療である可能性が高かったことを知ったのです。

自分にもっと知識があったら、レオを守れたかもしれない…。あの時、ネットにもう少し情報があったら、治療に疑問を持つこともできたのかも。そう悔やみ、私は決意しました。愛猫の守り方が知れる記事を届ける猫ライターになろうと。

猫の“かわいい”が消費されるだけではない記事が書きたい

とはいえ、私はライター未経験。スキルも人脈もないので、まずはクラウドソーシングサイトで実績作り。それを引っ提げて、様々なライフスタイル系の媒体にライター応募しました。あの頃は、「猫を書きたいんです」と想いを語ると、色んな人から笑われました。

猫の“かわいい”が消費されるだけではない記事が書きたい

でも、諦めが悪いので、片っ端からライター応募。少しずつ猫の記事を書かせてもらえる媒体を見つけていきました。

ただ、その頃、媒体側から求められたのはスター猫さんのかわいさを伝える記事やSEO記事がほとんど。その風潮を受け入れることが苦しかったので、媒体側に自ら企画提案。猫と人が快適に暮らせる猫共生住宅の話やスター猫さん以外の猫さんの成長ストーリーも取材し始めました。

ただ、その頃、媒体側から求められたのはスター猫さんのかわいさを伝える記事やSEO記事がほとんど。その風潮を受け入れることが苦しかったので、媒体側に自ら企画提案。猫と人が快適に暮らせる猫共生住宅の話やスター猫さん以外の猫さんの成長ストーリーも取材し始めました。

スター猫さんはもちろんかわいいけれど、どんな猫さんにも飼い主さんとのオンリーワンの物語はあるもの。どんな猫も区別せず、命の話を聞きたいと思い、取材を続けました。

駆け出しの頃に言われた「食いっぱぐれないジャンルだね」が刺さって

やがて、周囲から「猫ライター」と呼ばれるように、ブームが去ったのか、スター猫さんにこだわらない取材記事も書ける機会が増え、嬉しかった。

でも、ある日、同業者から言われた「いいジャンルを選んだね!動物系は、食いっぱぐれないからいいよ」という言葉が胸に刺さりました。

もちろん、ライター業でお金を貰ってはいますが、私は「食いっぱぐれない」という理由で猫を書こうと思ったわけではない。それに、人間の命の話であれば、そんな言葉は言われないはず。動物の命は、まだ軽視されているんだと痛感し、ショックを受けました。

もちろん、ライター業でお金を貰ってはいますが、私は「食いっぱぐれない」という理由で猫を書こうと思ったわけではない。それに、人間の命の話であれば、そんな言葉は言われないはず。動物の命は、まだ軽視されているんだと痛感し、ショックを受けました。

でも、そう見られることもあると知ったからこそ、記事を通して動物の命の重さをちゃんと伝えたいという気持ちが強くなりました。単なるペットの話と思われない記事を届けよう。改めて、そう思った出来事でした。

ケアの方法や当事者談が知れる“実用的な記事”を書き続けたい

時代の流れによって、読まれる記事は変わっていきます。その流れを汲み取ることは、ライターにとって必要なスキルです。でも、同時に自分が伝えたい話はしっかり綴るという芯を曲げないことも、ライターにとっては大事だと思っています。

例えば、私の場合は猫の闘病記を書く時には、ただ感動的にまとめるだけではなく、行ったケアや治療などを、できる限り具体的に書くようにしています。

例えば、私の場合は猫の闘病記を書く時には、ただ感動的にまとめるだけではなく、行ったケアや治療などを、できる限り具体的に書くようにしています。

人間と同じで、猫の闘病だって様々なケースがある。同じ病気でも様々な当事者談を記事にすれば、愛猫に必要なケアや治療と出会える可能性が高くなると思うから。

亡きレオのように、ピンチな状況にある猫の命を紡ぎたい。飼い主と猫が幸せに暮らせるよう、架け橋となる情報を伝えたい。それが、私が猫ライターを続けている理由です。

亡きレオのように、ピンチな状況にある猫の命を紡ぎたい。飼い主と猫が幸せに暮らせるよう、架け橋となる情報を伝えたい。それが、私が猫ライターを続けている理由です。

医療的な情報の発信は専門である獣医師さんにお任せして、私はこれからも様々な飼い主さんに取材して、生の体験談を届けたい。私自身、持病の情報や愛猫の病気を調べた時、当事者談に助けられてきたから、「ない情報は自分が取材する!」の勢いで、これからも命とまっすぐ向き合っていきたいです。

ちなみに、10年という節目を迎えたことで、最近では「次世代の猫ライターを育てたい」という気持ちも強くなってきました。

命の物語をきちんと書く猫ライターがもっと増え、愛猫を守りたい飼い主さんが必要な情報をより得られるようになってほしい。それはきっと、猫ライターにできる猫への恩返しなのだと思います。

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