「猫に首輪を着けたら、超嫌がって暴れて外してしまった……」
そんな経験のある飼い主さんはとっても多いです。愛猫がかわいそうで見てられない、というお悩みもたくさんお聞きします。
猫ちゃんが猫首輪を嫌がってしまったら、猫首輪を諦めるしかないのでしょうか? 今回は猫ちゃんはなぜ猫首輪を嫌がってしまうのか、その理由と慣れさせ方についてお話しします。
猫に首輪はかわいそう?
猫ちゃんにとって猫首輪は、いざというときに身を守ってくれる「お守り」のようなものです。
猫ちゃんの飼い主さんにとって、いちばんの心配事は「脱走」です。ドアや窓の開閉にいくら気をつけていても、ちょっとした隙を狙って猫ちゃんが外に出てしまうことがあります。
考えるだけで心臓がギュッとしてしまいますが……そんなときに備えて普段から猫首輪を着けておくことをおすすめしたいです。
- 脱走したときに周囲に飼い猫だと知らせる
- 迷子札をつけておけば万が一のときに連絡がもらえる
- 野良猫を狙う動物虐待犯のターゲットになりにくい
- 災害時の迷子対策
つまり、猫首輪をつけていることで、離ればなれになっても再会できる可能性がぐっと上がるんです。
猫首輪は嫌がるからかわいそう……
もちろん、猫首輪にはメリットだけでなくデメリットもあります。
小さな子猫の頃から猫首輪になれていない猫ちゃんは、猫首輪をとっても嫌がります。
首を振ったり、後足で引っ掻いて猫首輪を取ろうとしたり、パニックを起こしてしまう猫ちゃんもいます。首輪を取ろうとするあまり、さるぐつわ状態になることもあって危険です。
飼い主さんにとっては心が痛むことです。でも、猫ちゃんの安全のためには猫首輪をつけてほしい……。
猫首輪に慣れてもらうために、猫ちゃんの気持ちになって猫ちゃんが猫首輪を嫌がる理由を考えてみましょう。
猫が猫首輪を嫌がる理由とは?
猫ちゃんが猫首輪を嫌がる理由、それは猫ちゃんの本能に関係があります。
野生時代の猫ちゃんは狩りをして生きていました。しなやかで力強い身体に、研ぎ澄まされた感覚が備わっています。そのため、身体に付着する異物に対しては過剰に反応することがあるんです。
猫ちゃん、ぼーっとのんびり過ごしているように見えて、実はすごいんです!
かゆい?怖い?なぜ猫ちゃんは首輪を嫌がるのか
良かれと思って猫首輪を着けてあげても、猫ちゃんにとってはありがた迷惑かも!? 首輪を着けられた猫ちゃんはこんな気持ちになっています。
「何これ?怖いよ~」猫首輪に恐怖を感じている
猫首輪を着けることに慣れていないため、恐怖を感じています。始めて猫首輪を着けた猫ちゃんは、恐怖心からパニックを起こしてしまうこともあります。
「痛い、かゆい、嫌だな」猫首輪が固くて皮膚を刺激している
ナイロンや皮革、合皮などの固い素材の猫首輪、レースなどが付いている猫首輪を着けていると、皮膚を刺激して痛みやかゆみを感じることがあります。ひどい場合は接触性アレルギーを起こすこともあるので、なるべく被毛や皮膚に優しい素材の猫首輪を選んでください。
「重いな、邪魔だな、イライラ」猫首輪が重くてストレス
猫首輪の素材によっては重く、ストレスを感じるものもあります。過度な装飾が付いている猫首輪や金属製の迷子札が付いている猫首輪は要注意。猫ちゃんにとっては邪魔なんです。
「うるさい、嫌な音がする」猫首輪の鈴や金属パーツの音が不快
猫ちゃんの聴覚は人間の数万倍。鈴や金属パーツによる金属音を不快に感じる猫ちゃんもいます。猫首輪をどうしても嫌がるときは、鈴や金属パーツを外してみましょう。
猫首輪の慣れさせ方
猫首輪に慣れてもらうために、猫ちゃんになるべく負担をかけないようにしてみます。
初めて猫ちゃんに猫首輪を着けるなら、軽くてやわらかく、猫ちゃんの皮膚や被毛に優しい「猫専用」の首輪を選ぶようにしてください。わんちゃん用の首輪は、猫ちゃんにとっては重くて固いので不向きです。
猫ちゃんが首輪に慣れるまで、2~3日かかる子がほとんどです。敏感な子だと2~3週間かかることもあるので、じっくり焦らずに首輪に慣れてもらいましょう。
猫首輪には少しずつ慣れてもらう
初めて猫首輪を着ける場合、様子を見ながら少しずつ慣れてもらうのがコツです。
まずは30分だけ猫首輪を着けてみましょう。嫌がらないようであれば、そのまま様子を見てみます。もし、手足で引っ掻いたり、首をぶるぶると振るようであればすぐに外してください。
時間をおいてまた着けて、また外すのを繰り返します。少しずつ着けている時間をのばしてみましょう。
猫首輪以外のものに注意を向ける
猫首輪を着けているときに、ごほうびのオヤツをあげたり、猫じゃらしなどのおもちゃで遊んであげましょう。「楽しいこと」に気を取られて、猫首輪が気にならなくなってくるはず。怖い気持ちを和らげましょう。
猫首輪のサイズに注意
猫首輪は人間の指が2~3本程度入るくらいのサイズが適切です。きつすぎると蒸れてしまって、猫ちゃんが嫌がる原因になります。皮膚や被毛にも悪影響です。逆にゆるいと、何かに引っかかってしまうので危険です。
猫首輪は子猫のうちに
子猫の場合、1日で猫首輪に慣れてしまうほど順応性が高いです。生後3か月を迎えたら、猫首輪デビューして、猫首輪に慣れさせておくようにしましょう。
まとめ
猫ちゃんが首輪を嫌がって困っている飼い主さんはとても多いです。
最近、近所の方が保護猫の里親になったのですが、猫ちゃんがパニックになるほど猫首輪を嫌がり……。いろんな猫首輪を試すうちに、猫首輪ジプシーになってしまったそうです。
猫首輪は猫ちゃんが脱走したり、迷子になってしまったときに、いちはやく飼い主さんと再会するために必要なものです。
嫌がる猫ちゃんの様子を見て、かわいそうに思ってしまうかもしれませんが、オヤツやおもちゃをうまく使って、猫ちゃんに慣れてもらいましょうね。
じっくりあせらず、猫ちゃんのペースで猫首輪にチャレンジしてみてくださいね。
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