「玄関のドアを開けると隙間から飛び出そうとする」「窓に向かって大きな声で鳴き続ける」そんな愛猫の行動に困っていませんか?「ずっと家の中だけではかわいそう…」と罪悪感を抱く飼い主さんも多いですが、安易に外に出すことは推奨できません。
今回は、猫が外に出たがる本当の理由と、室内でも猫を満足させるための正しい対処法を解説します。
なぜ?猫が「外に出たがる」主な4つの理由と心理

縄張りのパトロール
猫は自分のテリトリー(縄張り)を持ち、テリトリーに異常がないかを見回りします。それは本能的な行動です。外での生活の経験や外出経験があると、外も自分のテリトリーと認識することがあります。また、窓から見える範囲を自分のテリトリーとしている猫もおり、本能的に外に出て、テリトリーのパトロールをしたくなります。
室内環境への不満・退屈・運動不足
今飼われている猫たちは、完全室内飼育の猫が多いと思います。交通事故などの危険はありませんが、家の中の環境は刺激が少なく、エネルギーが有り余っている状態になります。すると、退屈になってしまったり運動不足になってしまいます。それに比べ、外は鳥や虫など、狩猟本能をくすぐる生き物にあふれているため、外への興味が強く湧いてきます。
発情期の影響
避妊・去勢手術をしていない場合、相手を求めて衝動的に外に出てしまいやすくなります。これは本能行動のため、抑えるのは難しい行動です。
かつての記憶(元野良猫・保護猫の場合)
外で暮らした経験のある元野良猫や保護猫の場合、外の刺激の強さに慣れています。そのため、外への興味は完全室内飼育の猫よりも強くなり、外に出ようとします。
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外の世界は「命の危険」がいっぱい
外の世界は家の中とは違って、危険なものに溢れています。たとえば交通事故、猫同士の喧嘩による怪我、猫白血病や猫エイズなどの感染症、ノミ・マダニの寄生などです。これらの危険は、猫の寿命を縮めるリスクしかありません。
完全室内飼いでも猫は「不幸」ではない
猫は上下運動をする動物で、ジャンプして高いところに登ったりすることを好みます。そのため、室内の広さよりもキャットタワーなどの高さがあること、安心できる隠れ場所などが重要になります。完全室内飼育でも、環境を整えることでストレスを減らすことができ、満足して生活ができます。
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狩猟本能を満たす「遊び」を徹底する
猫の脳は本能行動が優位に働いているため、衝動的な行動に出やすい生き物です。特に狩猟本能は強く、狩猟本能を満たす「遊び」をすると、運動不足解消だけでなくストレス解消にも繋がります。
1日合計15分〜20分の遊びを2回行うことが理想とされています。猫によっては、5分の遊びと休憩を繰り返すのもよいでしょう。猫は短期集中での遊びを好む傾向にあり、短い時間でたくさん遊んであげましょう。「狩り」の満足感を与えることで、外への執着が薄れます。
窓際を「安全な展望台」にする
猫は、窓から見える景色を楽しんでいます。窓の外にいる鳥や虫などを見ることで、本能が刺激され、ストレスが解消されます。窓辺にベッドやタワーを置き、安全に外を観察できるようにしましょう。網戸だけにすることは、脱走の危険性があるため、必ず窓を閉めロックをかけておきましょう。
要求鳴きには「無視」を貫く
猫は心を許している人に対して「要求鳴き」をします。要求鳴きをしている時に声をかけたり構ったりすると、「構ってもらえた」と誤った学習をしてしまい、要求が通るまで鳴き続けてしまいます。要求鳴きには、心を鬼にして無視を貫きましょう。
万が一の一瞬に備える!絶対にやっておくべき「脱走防止対策」

玄関・窓・ドアに二重ゲートやストッパーなどを設置
猫の脱走防止には、二重ゲートの設置が有効です。玄関のところに天井まであるゲートを設置しましょう。また、窓は必ずロックをし、さらにストッパーなどで窓が全開にならないようにしましょう。網戸は猫の爪で開いてしまうこともありますし、破ってしまうこともあるため、網戸のみはおすすめできません。
玄関前には脱走防止ゲートを設置し、物理的に外に出られないエリアを作ります。
網戸は猫が爪で開けてしまうことがあるため、必ず網戸ストッパーを付けましょう。
猫の中にはドアを開けられてしまう子がいます。レバーハンドルのものは猫が開けやすいため、昔ながらの握り玉タイプがよいでしょう。
迷子札とマイクロチップの装着
どんなに対策しても脱走のリスクはゼロではありません。万が一のために、連絡先がわかる迷子札や首輪、マイクロチップを装着しておきましょう。
迷子札や首輪は飼い主さんの連絡先がすぐわかりますが、マイクロチップは皮膚の下にチップが入っているため、専用のリーダーがないとチップが入っているかもわかりません。また、チップには個別の番号が埋め込まれているだけなので、マイクロチップを管理している機関でないと番号を調べることができません。外に行きたがる猫には、迷子札もマイクロチップも用意しておくとよいでしょう。
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まとめ

猫が外に出たがるのは、本能や好奇心、退屈によるものです。その本能や好奇心を満たしてあげると、外に対して興味を持ちにくくなります。外に出てしまうと、不慮の事故や感染症などによって、飼い猫の命を縮めてしまいます。外に出たがっても安易に出さず、室内で猫の好奇心を満たす遊びをしてあげましょう。それが飼い主の責任であり愛情です。






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