猫ちゃんと暮らしていると、身の回りの安全対策がとっても気になります。
完全室内飼いでも危険はゼロではありません。気をつけたい家庭内事故のひとつが「感電」。猫ちゃんが電気コードをかじって感電してしまう事故は少なくないのです。
そこで今回は、猫ちゃんの感電事故について、原因と予防法、万が一のときのための応急処置のやり方についてわかりやすく解説します。
猫が感電する原因
感電とは、身体に電流が流れてショックを受けることをいいます。
電気が身体を通過するときに熱が発生するため、「やけど」をしてしまいます。電流が強ければ、口や舌、皮膚だけでなく、内臓にもダメージを与えます。最悪の場合は心停止を起こすこともあります。
とっても怖い感電事故。だけど、猫ちゃんは好奇心から「電気コード」をかじって感電してしまうことが多いようです。
例えば…
- コタツの電気コードにじゃれて噛みついた
- スマホの充電コードをかじった
- ドライヤーの電気コードをおもちゃと間違えた
といった原因が考えられます。
他にも
- コンセントに手を入れた
- 水回りで漏電していた
など、身近なところに感電のリスクがあることを覚えておきましょう。
猫が感電したときの症状
猫ちゃんが「電化製品の近くでぐったりしている」「口の周りや舌にやけどがある」という場合、感電が考えられます。
軽度の場合はしびれややけどのみで済むことがありますが、重度の場合は命に関わることがあります。感電に気づいたとき、または感電の症状に気づいたときは動物病院を受診しましょう。
感電したかも?と思ったら動物病院へ
感電しても、ぱっと見ではわかりません。内臓や筋肉にダメージがある場合、しばらく経ってから症状が現れる場合もあります。
以下のような症状と、電気コードをかじった跡があれば、猫ちゃんが感電した可能性があります。
- しびれ
- やけど
- ぐったりしている
- 足を引きずっている
- 意識がない
- 心臓発作
- 心停止
- 不整脈
- 肺水腫
元気そうにしていても、必ず動物病院を受診しましょう。
猫が感電したときの応急処置
猫ちゃんが感電してしまったとき、電化製品の近くでぐったりしているのを見つけたら、どのように対処すればよいのでしょうか? 応急処置の方法を知っておきましょう。
まずは、電源を切る
感電直後の猫ちゃんの身体に触れると、飼い主さんも感電してしまう可能性があります。失禁している場合は、おしっこも帯電していることがあるため要注意です。
まずは電化製品の電源を切りましょう。難しい場合はコンセントから電気コードを抜く、もしくはブレーカーを落とします。
安全な場所へ移動する
ゴム手袋やビニール袋など、電気を通さない素材のものを手にはめて、猫ちゃんを安全な場所へ移動します。猫ちゃんがパニック状態なら、ゆっくり撫でて落ち着かせましょう。
口の中や舌を確認
猫ちゃんの口の中や舌、皮膚にやけどがないか確認します。猫ちゃんの意識がなくても、むやみに心臓マッサージや人工呼吸をせず、すぐに動物病院に電話をして指示を仰ぐようにしましょう。
猫の感電防止策
猫ちゃんにとって電気コードは、好奇心を刺激する紐状のおもちゃです。猫ちゃんが電気コードをかじってしまわないように、しっかりと対策をしておきましょう。
コンセントから電気コードを抜いておく
電化製品を使っていないときは、コンセントから電気コードを抜いておきましょう。スマホの充電ケーブルもコンセントに差しっぱなしにせず、こまめに片付けるようにします。
電気コードにカバーをつける
電気コードをかじっても歯が届かないように、市販のカバーをつけておくと安心です。ホームセンターや100均、赤ちゃん用品店で手に入ります。

▲電気コードカバーの例
また、ちょっとしたDIYで猫ちゃんの感電対策ができます。
いちばん手軽なのは、プラスチックの配線カバーで電気コードを完全に隠してしまうことです。部屋の隅に電気コードをまとめてしまえば、見た目もスッキリします。
パソコンやテレビ裏などの電気コードが密集する場所は猫ちゃんも大好きな場所です。電気コード収納ケースなどに収納し、猫ちゃんがいたずらできないようにしましょう。プラスチックケースなどでDIYしたり、つっぱり棚などを設置して猫ちゃんが入れないようにすることもできます。
コンセントカバーをつける
何かの拍子にコンセントに手を入れてしまわないように、カバーをつけておきます。コンセントカバーもホームセンターや100均、赤ちゃん用品店で手に入ります。
古い電気コードを取り替える
古い電気コードはビニールの部分がはがれていることもあるため危険です。火災の原因にもなるので、新しいものに取り替えましょう。
まとめ
外出をする猫ちゃんに比べて、完全室内飼いの猫ちゃんは長生きするといわれています。だけど、家庭内にも感電など事故の危険はあります。
「電気コードは噛まないで」としつけられればいいのですが、そう簡単にはいきません。
特に暑さ対策、寒さ対策のために電化製品を使っている場合は要注意。電気コードをかじってしまわないように、カバーをつける、見えないように隠すなどの対策は必須です。
好奇心旺盛な子猫ちゃんやいたずら好きの猫ちゃんにお留守番をしてもらうときは、ケージに入ってもらったほうが安全かもしれませんね。
猫ちゃんが安心して暮らせるように、電気コードの感電対策はしっかりとしておきましょう!
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