甘くて美味しいチョコレートが好きな人は多いですよね。しかし、チョコレートは猫に絶対与えてはならない危険な食べものです。猫がチョコレートを食べてしまったときにどのような症状が出るのか、そして行うべき対処法について解説していきます。
猫がチョコレートを食べてしまったかも!起こる症状は?
猫がチョコレートを食べると、およそ2〜12時間で症状が現れはじめるとされています。ただ、食べたチョコレートの量や猫の空腹加減によっても症状が現れるタイミングは変わります。
猫がチョコレートを食べたときに現れる主な症状は以下のとおり。
- 嘔吐
- 下痢
- けいれん
- 発作
- 落ち着きがなくなる
- 呼吸がはやくなる
時間が経つにつれ症状が重くなり、命の危険もあります。数時間で症状が出ていなくても、翌日に症状が出ることも。愛猫がチョコレートを食べたり舐めてしまったときは、しばらく注意して様子を観察してください。
猫にとってのチョコレートの危険性
猫にとってチョコレートが危険な理由は、「テオブロミン」や「カフェイン」といった成分が含まれているからです。人間にとっては問題のない成分ですが、猫はテオブロミンやカフェインを分解する速度が遅いため、中毒症状を引き起こしてしまいます。
カカオの含有率が高いほど、テオブロミンやカフェインも多く含まれます。つまりカカオ99%など高カカオのチョコレートほど猫にとって危険なのです。
また、コーヒーや紅茶、ココアや栄養ドリンクにもチョコレートと同じ成分が含まれているので要注意。愛猫が誤食・誤飲しないよう気をつけてください。ちなみに、ホワイトチョコレートはテオブロミンやカフェインの量は少ないですが、脂肪分や糖分が多いため、あえて食べさせる必要はありません。
致死量はどれくらい?
猫がチョコレートを食べて中毒症状が現れるのは、体重1kgあたりテオブロミン20〜60mgほど。致死量は、体重1kgあたりテオブロミン200〜250mgほどとされています。
一般的な板チョコは1枚50〜60gで、テオブロミンの含有量は110〜120mg程度です。体重5kgの猫の場合で計算してみましょう。
<体重5kgの猫が食べると危険なチョコレートの量> 中毒症状:テオブロミン20mg×5=100mg 致死量:テオブロミン200mg×5=1000mg |
体重5kgの猫の場合、板チョコを1枚食べると中毒症状が現れる。10枚近くチョコレートを食べると死に至る恐れがあるという計算になります。
しかし、上記はあくまでも参考値です。先述のとおり高カカオのチョコレートほどテオブロミンの量は多いですし、猫によってもテオブロミンやカフェインを分解できる力には差があります。
体重2kgほどの子猫がチョコレートを食べてしまった場合は、ほんの少しでも中毒症状を引き起こす可能性があるのです。
愛猫がチョコレートを食べてしまったときの対処法
愛猫がチョコレートを誤食した可能性があるときは、症状が出ていなくてもすぐに動物病院に連れていきましょう。事前に「いつ」「どれくらい」「どんなチョコレート」を食べたのかをメモしておくのがおすすめです。
もし食べたチョコレートのパッケージがあれば持っていくと診察の役に立ちます。また、すでに嘔吐や下痢の症状が出ているのであればビニール袋に入れて持っていくか、写真を撮っておきましょう。
まとめ
チョコレートは猫の命を脅かすほど危険な食べものです。チョコレートが好きでよく食べる飼い主さんもいるかと思いますが、愛猫には絶対に与えないようにしてください。誤って食べないよう、猫が絶対に触れられない場所に保管しておきましょう。
また、チョコレート以外にもコーヒーや紅茶など同じように危険な成分を含むものはたくさんあります。愛猫の健康を考えるのなら、基本的に人間の食べるものを猫に与えるのはやめてくださいね。
著者プロフィール

この記事のご感想をお寄せください!(コメントを書く)