猫では珍しい「血管肉腫」になった愛猫のジジ。腫瘍から出血したことで突然、低体温症になり命の危機に瀕した2024年の年末年始から動物病院へ通う機会が増えました。
通院時は、どうしても気が張り詰めてしまうもの…。そんな中、私をフフっと笑わせてくれているのが、ジジをかわいがりたい男性獣医師と苦手な医師が担当医になったことが解せないジジの交流です。
人懐っこい愛猫が初めて嫌ったのは「かかりつけ医の獣医」
我が家で暮らす3匹の愛猫たちは、突然の来客を全力でもてなせる陽キャ。むしろ、私にはしたことがない”デレ方”を来客に見せるほど。人間の心を掴むのが上手いんです。

だから、取材などで来客時にピューンといなくなり、飼い主さんだけに甘える猫さんの話を聞くと、めちゃくちゃ羨ましくなる…。地球がひっくり返っても、ちゅ~るが空から大量に降ってくることがあっても、きっと我が家の愛猫たちは私より来客ラブな態度でい続ける気がします。
姉家族が来たから、精一杯キリッとしようと励む猫が愛くるしい。 pic.twitter.com/PDxueZMT1i
— ゆあ | ライター🖊 (@yunc24291) March 31, 2024
人間好き愛猫たちは、動物病院でも獣医師や看護師さんにベタベタ。「初めましてのご挨拶代わりに…」とでも言うかのように、腕にスリスリしたり服に顔を埋めたりします。そばに私もいるのに。
そんな態度を長年、見てきたので「きっと、彼らには苦手に思う人なんていないんだろうな」と思っていました。ところがある日、サビ猫ジジの態度に異変が…。なぜか、かかりつけ医のC先生(男性の獣医師)にだけ素っ気ない態度を取るようになったんです。

ことの詳細は過去に下記の記事で書いたのですが、ジジはどうやら、C先生から言われた「この子は、他の猫に紛れられんね!」というユニークな褒め言葉が解せなかったよう。初めて会った時以来、苦手意識を持ち、他の獣医師には見せないツンツンした態度を取るようになりました。
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例えば、爪切り時にC先生が現れると「ほおー!」や「んぎゃあああ」という独特の威嚇をし、帰宅後にはムスっとした顔をするように。ちなみに他の女性獣医師が爪切りをしてくれる時には、イカ耳になる程度です。
もしかしたら男性の獣医師が怖いのかな…とも思いましたが、院長(男性)が爪切りをしてくれた時には威嚇ゼロで、されるがまま状態でした。

そんなC先生、実はいまジジの担当医。年末年始の急変時に適切な検査と治療でジジの命を救ってくれたことから、腫瘍の経過観察をしてくれるようになりました。
愛猫が苦手なC先生の”猫愛”に触れて…
年末年始にジジが急変してC先生から「今夜、持つか分からない」と告げられた時、私は人目もはばからず、診察室で泣き出してしまいました。30歳にもなるいい大人が診察室から出ても涙が止まらない姿は、傍から見ればイタイ。

でも、C先生は優しい。入院中もジジの様子をマメに教えてくれてくれるなどし、不安な気持ちに寄り添ってくれました。ホントにええ人…。ジジの入院中、私のスマホには何度か、かかりつけ医から突然の連絡が入りました。
私:(あ、動物病院から電話だ…。ジジに何かあったのかな…)
C先生:「もしもし?ジジちゃんの大学病院での検査日、希望ありますか?」
私:「(大学病院の話か…良かった!)希望日はないので、最短でお願いします」
というやりとりをしたり…
私:(動物病院から2回も電話…!もしかしてジジが急変したのかな…)
C先生:「ジジちゃん、ちゅ~る食べてくれました!今日、面会に来られた時に今後のこと決めましょう!」
私:「ちゅ~る…。よ、よかったです!!(色んな意味で)」
と安堵したりと、C先生と私の結束はどんどん強まっていきました。
C先生は電話の時、「深刻な話ではないよ」と雰囲気で伝えようとしてくれているのか、あえて明るめの声を出してくれました。

また、面会時には「紛らわしいタイミングで連絡しちゃってごめんなさい」と気遣ってもくれたので、私の中でのC先生への信頼度は爆上がり。心から、この病院に通っていてよかった…と思いました。
命を救ってもらったC先生に心を許せないままの愛猫
一方、ジジはというと顔を見るたびC先生への苦手意識が増しています。診察室でキャリーケースから出されてC先生を見ると、体を押さえてくれている看護師さんの服に顔を埋め、C先生の姿を視界に入れることを拒否。
C先生に触られると「そっちがその態度なら、こっちだってやってやるわよ!」とバチバチの態度で、噛みつくフリをします。

それでもC先生は、マイペース。「おヒゲ、くるんってしてるね」と笑ってヒゲに触れます。そうされた日、ジジは帰宅後ずっと顔が険しく、激おこモードですが…。
ただ、ジジなりに恩を感じているんだなと思える姿も時々、見られます。一番感動したのは、C先生の指を舐めて猫用おやつ「ちゅ~る」を食べる姿を見た時。

この時は、血管肉腫の切除後にご飯を食べてくれなかったので入院治療していたのですが、面会時、C先生は「ちゅ~るなら手に付けると食べてくれるようになりました」と食べさせるところを見せてくれました。
苦手に思っているC先生の指を舐め、生きようとするジジの姿は感慨深かった。もしかすると、これからの闘病生活の中で、C先生に対するジジの気持ちには何か大きな変化が起きるかもしれません。

病気の経過はもちろん、2人の絆も気になる闘病生活。どちらにも明るい未来が待っていますように。
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