日常はいつも、せわしない。だから、飼い主側の心に余裕がない時は愛猫の前でネガティブな感情を露わにしてしまったり、言うつもりがなかった言葉を向けてしまうこともあります。
私にも、そんな苦い経験は多々あり、「なぜあんなことを言ってしまったんだろう…」と後悔する日があります。
【愛猫に言ったNGワード①】「もう消えたい」
同じ言語を話せないからこそ、愛猫には弱音を溢しやすいもの。でも、溢す弱音の種類によっては、愛猫を不安な気持ちにさせてしまうことってあると思うんです。
なぜなら、愛猫にとって飼い主って、親みたいな存在になっていることも多いから。人間の子どもと同じで、親代わりの飼い主があまりにもネガティブな言葉を口にしていると、猫だって不安感が募ってしまう。実際、私はそう感じる経験をしました。
メンタルがギリギリだった時、私は愛猫の前で「もう消えたい」と呟いたことがあります。すると、愛猫たちは壁にもたれかかって脱力する私の前に来て、じっと顔を凝視。

キジトラのコタロウはいつもなら、私の体を踏まないようにジャンプして飛び越えていくのに、あえてお腹をしっかり踏んでいきました。
その後も、壁にもたれかかる私たちを愛猫たちはじっと観察。近づいたり遠ざかったりしながら様子を伺う姿を見て、「ああ、心配させてしまっているな」と後悔しました。
【愛猫に言ったNGワード②】「おやつないかもしれないよ!」
猫にとって、おやつタイムは嬉しい時間。そう分かっているのに、推しグッズを茶トラのレオンに破壊された時、私はショックのあまり「今日はおやつないかもしれないよ!」と怒ってしまいました。
夫は「かもしれないって断言できないところが優しいね」とフォローしてくれましたが、私自身は、激しく後悔。心なしかシュンとしているレオンを見て、「なんで、あんな強めの口調で言っちゃったんだろう…」と、ひとり反省会。
その後、「さっきは、ごめん。仲直りしよう」とおやつをあげたのですが、自分の心はずっと晴れませんでした。
【愛猫に言ったNGワード③】「いい子でいてよ」
タブレットでサブスク動画を見ている時は、愛猫たちとの闘いの時間でもあります。愛猫たちは「動画より、こっちを見てよ」と言うかのように、タブレットにスリスリ。その力でタブレットが倒れてしまうので、「やめてくれ…」と、日頃から感じていました。

そんなある日、仕事疲れで余裕がなかった私はいつものようにタブレットにスリスリする愛猫を見た瞬間、「もう!いい子でいてよ!」と強めに叱ってしまいました。愛猫からしたら、ただ構ってほしかっただけなのに。

私は、親の前でいい子でい続けることの苦しさを知っている側の人間。だからこそ、イタズラや構ってほしいアピールをする”優等生”ではない猫という生き物の性格に惹かれる一方、自由に振舞えることへの羨ましさも感じていたんだ…。
そうした知らない自分の気持ちに気づいた時、愛猫たちに対して、改めて申し訳なさが募り、自分の心をケアする必要があると知ることもできました。
【愛猫に言ったNGワード④】「ちょっと静かにして!」
「にぱー」とか「わおーん」とか、猫らしからぬ声で騒ぐ猫たちの声はかわいいものです。でも、自分の心がザワついていたり、勉強などに集中したかったりする時に鳴き続けられた時、私は「ちょっと静かにして!」と、強めの口調で愛猫たちを叱ってしまいました。
猫に人語が伝わっているかどうかは分かりません。でも、たとえ言葉が通じていなかったとしても、感情って行動に反映されるし、雰囲気にも滲み出る。

叱った後、愛猫たちは打って変わって、遠くから私を見つめるようになったので、「ああ…傷つけてしまったんだな」と猛省しました。
「お喋りしてくれてありがとう」と普段は言ってるくせに、自分に余裕がないと途端に態度を変えるなんて、最低だ…。
そう思ってからは「ちょっと静かにして!」という強い言葉を言うのをやめ、「今は集中したいから、こっちにおいで」と、自分が座っている隣にある座椅子をトントンと叩いて、「こっちにおいで」の合図を伝えるようにしています。
【愛猫に言ったNGワード⑤】「邪魔しないでよ」
ゲームをプレイする時は、愛猫たちとの闘いが起きます。私はsteam deckでゲームすることが多いのですが、プレイ中、愛猫は私とゲーム機の間を通っていきます。普段は私の体に乗ること自体、あまりないのに。
しかも、茶トラ猫レオンの場合は私とゲーム機の間を通る時に、片手だけ伸びをして、ゆっくりゆっくり通ります。時には、私とゲーム機の間でちょこんと座って動かないことも。知らないうちに、ゲーム機のケースに入ろうと奮闘している時もあります。

ゲームオーバーになりたくない私は「邪魔しないでよ」と、レオンのお尻をそっと押して前歩くように促してゲームを続行するのが日常。
でも、その行動を冷静に振り返った時、思った。ゲームを一時停止して構ってあげればいいだけのことじゃないか?って。
どちらかというと、あまり甘えてこないレオンの構ってアピールは、よく考えて見れば貴重。そんな機会を雑に扱っているから、レオンは余計に甘えづらくなっているのかも…。

ようやくそんな自分の過ちに気づき、猛省をしている今日この頃です。
人間は、感情を持っている生き物。だから、心のコンディションによって愛猫にかける言葉や接し方が変わってしまうのは自然なことです。でも、NGな言葉を繰り返し続けると、愛猫の心が傷つき、関係性に亀裂が生じてしまう可能性もあります。
人間と同じく猫も、どんな言葉をかけられたかで精神状態は変わってくるはず。私もこれを機に言動を振り返り、自分の心を安定させつつ、愛猫と真摯に向き合っていきたいです。
【関連記事】 |
この記事のご感想をお寄せください!(コメントを書く)