突然発生する地震。緊急地震速報のアラーム音に驚き、揺れにパニックになってしまうのは人間だけではありません。
地震を予知するといわれている猫ちゃんも、人間と同じように怖い思いをしています。
地震を怖がる猫ちゃんのために、飼い主はどのように行動すべきなのでしょうか。地震が起きたときに猫の飼い主さんがすべきこと、それから地震への備え方についてまとめました。
猫が地震を怖がるのはなぜ?
自然災害は猫ちゃんにとって、身の危険や恐怖を感じる危険なもの。特に「地震」は地面が揺れるだけでなく、地響きや家がきしむ大きな音もします。
猫ちゃんは地震の予知能力があるといわれるほど、研ぎ澄まされた感覚を持つ生き物です。いつもと違う様子を敏感に感じ取って怖がるのも無理もないでしょう。
また、飼い主さんがパニックになったり、落ち着かない様子だと、猫ちゃんにも伝わってしまいます。地震そのものよりも、飼い主さんの様子を見て怖がるということもあるかもしれませんね。
猫がそわそわしているのは地震の前兆?
猫ちゃんは地震発生時の磁場の異常を感じ、地震を予知できるという説があります。猫の飼い主さんによると、地震の前には次のような異常行動が見られたそうです。
- そわそわして落ち着かない
- 何かを訴えるように鳴き続けている
- 突然、家中を走り回る
- 外に出たがる
- 背中の毛を逆立たせている
- どこかに隠れてしまって出てこない
「いつもと違う様子」から猫ちゃんは落ち着かない気持ちになってしまい、普段では考えられない異常行動をしてしまうことがあります。
猫が地震を怖がっているときにすべきこと
猫ちゃんは「怖い」と感じたら、その場から逃げようとする習性があります。
地震に驚いてパニック状態になり、外に飛び出してしまうのは本能による行動です。そのまま迷子になってしまった、ケガをしてしまったというケースも少なくありません。
大きな地震の後には余震も続きます。愛猫の命を守るため、まずは飼い主さんが落ち着くようにしましょう。
地震発生時の脱走を防ぐ
地震発生時は猫ちゃんの脱走に注意が必要です。地震が起こったら、まずは飼い主さんの安全を確保しつつ、以下のような方法で脱走を防ぐようにしましょう。
- 避難経路以外の窓や扉を閉める
- 猫ちゃんをケージに入れる
- 猫ちゃんをキャリーバッグに入れる
- 抱っこする
猫がパニックになっている場合の対処法
揺れの大小に関わらず、猫ちゃんにとって地震は怖いもの。猫ちゃんが怖がってパニックになっていたら、タオルで包む、身を隠せる場所に入ってもらうなど、安心できる環境を整えましょう。
物陰に隠れて出てこないという場合でも、無理に引っ張り出さないでください。猫ちゃんがいる場所の安全を確保したら、脱走経路の戸締まりを確認して静かに見守ります。
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猫を揺らせば落ち着く!?
地震を怖がる猫ちゃんを落ち着かせるため、「猫を揺らす」という方法がTwitterで話題になりました。猫ちゃんを持ち上げてぶらぶら揺らすと、「揺れていたのは飼い主のせい」と思い込んで安心するそう。
放っておいてほしいタイプの猫ちゃんもいるので、必ずしも効果的とはいえません。「猫を揺らす」方法は猫ちゃんの性格によるかもしれませんね。
地震後の猫の様子に注意
猫ちゃんは「怖い」と感じたら、確実に安心、安全だと判断できるまで身を隠します。物陰に隠れて出てこない、ごはんを食べないということもあるでしょう。
だけど、1~2日もすれば落ち着いてくるはずです。いつもの場所にいつものフードを置いて、そっと様子を見てみましょう。
脱水症状が心配な場合は、ウェットフードをトッピングしたり、ウェットタイプのおやつをあげるのもいいですね。
あくまでも猫ちゃんのペースで。優しく名前を呼んだり、そっと撫でたり、飼い主さんが普段通りに接することも大切です。
猫にとって恐怖はストレス
地震による恐怖は、猫ちゃんにとって強いストレスになります。
- 飼い主さんに対して攻撃的になる
- ずっとべったりくっついている
- 夜鳴きをする
- 食欲がなくなった
- 嘔吐や下痢症状
このような様子が見られたら、猫ちゃんがストレスを感じている可能性が高いです。なるべく早く獣医師に相談するようにしましょう。
地震への備えは飼い主の責任
地震が起きたとき、咄嗟に猫ちゃんを守ることができない場合もあります。ケガや脱走の心配がないように、日頃から備えておくことが大切です。
家具を固定して転倒防止
地震時は家具が倒れたり、食器などが落下することもあります。大きな音に驚いた猫ちゃんがパニックにならないように、家具は固定しておくようにしましょう。
特に高さのあるキャットタワーは要注意。倒れてガラス窓を突き破ったり、避難経路を塞いでしまうことも考えられるので、突っ張り式のものでしっかり固定するようにしましょう。
ケージ・キャリーバッグに慣れておく
普段からケージやハードタイプのキャリーバッグを猫ちゃんの居場所にしておくと、いざというときに逃げ込める避難スペースになります。どこに隠れたかわからなくなったという事態も防げます。家具が倒れてこない、安全な場所に設置しておくようにしましょう。
猫連れの避難所生活に備える
自宅に留まることができない場合、避難所へ行くことになります。避難するときは猫連れの「同行避難」が原則です。
猫ちゃんといっしょの部屋で過ごせるかどうかは避難所によって異なります。最寄りの避難所のペットの扱いについて必ず確認しておくようにしてください。
また、避難所にはケージやキャットフードの用意はありません。数日分のごはんと水、猫砂、簡易トイレなど必要最低限のものをまとめておき、非常時に持ち出せるようにしておきましょう。
避難所での生活に備えて猫用ハーネスに慣らしておくのも防災対策になります。
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日頃から猫の迷子対策を
地震を怖がった猫ちゃんが脱走してしまうケースは多いです。また、窓やドアが壊れる、家屋が倒壊するなど思いがけず猫ちゃんと離ればなれになってしまうこともあります。
もしもの場合に備えて、日頃から猫首輪を着けておくようにしましょう。迷子札やマイクロチップを着ければさらに安心です。
猫首輪は飼い猫の目印になりますし、捜索の手がかりにもなります。日頃から迷子対策をしておくことは飼い主さんの責任です。
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まとめ
「地震を怖がって、猫が外に飛び出してしまった」地震が起こるたび、Twitterでは猫ちゃんが脱走したという投稿を見かけます。
猫ちゃんは飼い主さんよりも敏感に異変を察知し、その場から逃げ出そうとします。猫ちゃんが地震を怖がるのは「本能」だから。脱走対策は必須なのです。
地震が起こったら、猫ちゃんをケージなどに入れて安全を確保します。怖がって物陰から出てこなくても、戸締まりを確認しつつそっと見守るようにします。
そして、猫首輪や迷子札、マイクロチップを着けるなど、普段から脱走対策、地震対策をしておくことが何よりも大切です。
猫ちゃんにとって地震は命の危険を感じる異常事態。地震を怖がってパニック状態になる猫ちゃんは多いです。
そんなときに愛猫ちゃんを守れるのは飼い主さんだけです。いざというときに落ち着いて行動できるように、地震への備えを見直してみてくださいね。
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