動物病院へ行ったとき、首にエリザベスカラーをつけている猫ちゃんを見かけることがあります。
エリザベスカラーは、手術の傷やケガを舐めたり掻いたりして悪化させないためのもの。だけど、どうにも嫌がってストレスに感じてしまう猫ちゃんが多いようです。
かわいそうに思って、外してしまう飼い主さんも……。
猫ちゃんにエリザベスカラーは必要なのでしょうか? いつまでつけていなければならないのでしょうか? エリザベスカラーの役割と使い方、嫌がるときの対処法について考えてみたいと思います。
エリザベスカラーとは?
エリザベスカラーとは、避妊去勢手術後の傷、ケガなどの外傷、皮膚の炎症などを舐めたり掻いたりしないようにするためにつけるプラスチック製の保護具のことをいいます。
猫ちゃんが傷口などの患部を舐めてしまうと、傷口が広がってしまうだけでなく、傷口からばい菌が入ってしまうこともあります。それに、外用薬を舐めとってしまうのも危険です。
患部が悪化してしまわないように、円錐状のエリザベスカラーをつけることで首から下を舐められないようにしているのです。同じように、足で顔を掻くこともできないようになっています。
ちなみに「エリザベスカラー」という名前は、中世イングランドの女王・エリザベス1世のドレス姿から名付けられているそうです。
エリザベスカラーは猫にとってストレス?
猫ちゃんにエリザベスカラーをつけると、エリザベスカラーが邪魔をして、舐めたり、掻いたりが自由にできなくなります。また、食事や毛づくろいも不自由になってしまいます。
エリザベスカラーをつけたとたんに固まって動かなくなる猫ちゃん、この世の終わりのような顔で落ち込む猫ちゃん、外そうとしてパニックを起こしてしまう猫ちゃんなど反応はさまざま。
なかには、気にせずに普段通り過ごせる猫ちゃんもいますが、エリザベスカラーは猫ちゃんにとってストレスを感じてしまうもののようです。
猫がエリザベスカラーを嫌がる理由
猫ちゃんがエリザベスカラーを嫌がるのは、固くて、重くて、周りがよく見えないからです。
エリザベスカラーをつけていると、食事がしにくい、トイレに入れない、顔周りの毛づくろいができない、リラックスして寝れないというストレスを抱えることになります。それに、エリザベスカラーをぶつけたときの音も衝撃もけっこうなものです。
人間だって、視界が遮られたり、動くたびにあちこちにぶつかったり、思い通りにできない生活をさせられたらイライラしますよね。
エリザベスカラーを嫌がるときの対処法
猫ちゃんがエリザベスカラーを嫌がる様子を見ていると、飼い主としてはかわいそうになってきますよね。
外してあげたいと思うかもしれませんが、ここはぐっとこらえて。エリザベスカラーは、猫ちゃんのために必要なものなので、途中で外してしまってはいけません。
猫ちゃんが少しでも快適に過ごせるように、まずは身の回りの環境を整えてあげるようにしましょう。
食べやすく、飲みやすくする
エリザベスカラーが邪魔をして、ごはんや水のボウルに届きにくくなります。そんなときは足つきのボウルにしたり、台を置いたりして、高さを出してあげるようにします。
トイレの屋根を外す
いつものトイレでウンチやオシッコができないと、粗相の原因になることもあります。屋根やカバーがついているタイプのトイレなら外すようにしましょう。
動線を確保する
エリザベスカラーをぶつけると、けっこうな衝撃です。ドアを開けっ放しにする、通路のものをどけるなど、猫ちゃんの通り道を歩きやすく整えます。
グルーミングをする
自由にグルーミングができない猫ちゃんに代わって、飼い主さんがグルーミングをしてあげましょう。蒸しタオルでおしりや耳も拭きます。傷口に触れないように気をつけて、いつも以上に愛情をこめてくださいね。
エリザベスカラーを変える
エリザベスカラーが重すぎる、プラスチックが固くて痛い、ぶつかったときの衝撃音が怖いという場合もあります。布で手作りをする飼い主さんもいますが、周りがよく見えないことがストレスになる猫ちゃんもいます。
それなら、猫ちゃんが嫌がらないエリザベスカラーを作ろう! ということで生まれたのが「軽くて柔らかい猫用エリザベスカラー 視界良好タイプ」です。
透明部分から周りがよく見えるので、どこかにぶつけてしまうことがありません。どうしてもエリザベスカラーを嫌がる猫ちゃん、過剰グルーミングや皮膚アレルギー治療にエリザベスカラーが欠かせない猫ちゃんのために、軽くて柔らかいエリザベスカラーを試してみましょう。
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どうしても嫌がるなら術後服を着せる
どうしてもエリザベスカラーを嫌がる場合は、皮膚保護服を着せるという手もあります。
皮膚保護服は避妊手術後の傷を守ったり、皮膚炎や過剰グルーミングに悩む猫ちゃんがエリザベスカラーの代わりに着るものです。おしゃれ用の猫服ではなく、しっかりと患部をカバーできるものを選ぶのがポイントです。
エリザベスカラーは嫌がったけど、皮膚保護服なら大丈夫だったというケースもあります。猫ちゃんのお好み次第ですが、皮膚保護服を着せてみる、もしくはエリザベスカラーと併用してみるのがおすすめです。

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エリザベスカラーはいつまで必要?
猫ちゃんにとって「嫌なもの」であるエリザベスカラーは、いつまで必要なのでしょうか?
例えば、避妊手術の場合、手術後1~2週間後に抜糸になります。その期間はエリザベスカラーをつけておかなくてはなりません。皮膚炎やケガの場合でも、獣医師の指示に従ってエリザベスカラーをつけておくようにします。
けっこう長い間、エリザベスカラーをつけていなければならないんですね。
寝るときは?留守番させるときは?
でも、飼い主さんが寝るときや留守にするときなど、猫ちゃんから目を離すときはどうすればいいのでしょうか?
飼い主さんが寝るときもエリザベスカラーはつけたまま。エリザベスカラーが固いと、猫ちゃんが寝にくいので、やわらかい毛布やクッションを置いてあげるようにしましょう。
ぽぽねこの猫用エリザベスカラーなら、そんな心配はありません。着けていることを忘れるほど軽くて柔らかいので、そのまま熟睡できます。もちろん、食事もトイレも楽々です。
エリザベスカラーをつけた猫ちゃんを留守番させるときは、段差の少ない部屋で留守番してもらうようにします。特に、避妊去勢手術後の猫ちゃんは、激しい運動で傷口が開いてしまいます。ソファ以上の高さのある家具のない部屋で留守番してもらいましょう。
それでも事故が心配な場合は、皮膚保護服を着せるのもおすすめです。
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まとめ
猫ちゃんにとっては嫌なエリザベスカラー。だけど、避妊去勢手術後の傷やケガ、皮膚炎からの回復期には必要なものです。
猫ちゃんは傷の痛みや皮膚のかゆみと戦いながら、エリザベスカラーの不自由さも我慢しなければなりません。たくさんがんばっている猫ちゃんのために、ごはんや水のボウルを高くする、トイレに入りやすくする、動線を確保するなど、過ごしやすい環境を整えてあげることが大切です。
少しでも快適なエリザベスカラーはできないか。そんな想いから生まれたのがぽぽねこの「軽くて柔らかい猫用エリザベスカラー 視界良好タイプ」です。傷口や患部が見えると余計に舐めてしまう子には「スタンダードタイプ(布タイプ)」もおすすめです。ど
猫ちゃんが少しでも快適に過ごせるように、エリザベスカラーの役割と嫌がるときの対処法を理解しておきましょう。
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著者プロフィール

家の愛猫ちゃんも避妊手術後エリザベスカラーを着けていますがはずしたくてバックしたりします。食事もエリザベスカラーがお皿にあたって食べられないので私がいる時はお皿をエリザベスカラーの中に入れて食べさせてますが留守には困ります何か良い方法はと考えていますがもう少しなので一緒に頑張ります。
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