猫ちゃんはおしっこにまつわるトラブルがとても多いですね。
そのため、猫ちゃんのトイレの様子を観察することはとっても重要です。おしっこの量や回数をチェックすれば、病気を早期発見できるかもしれません。
今回は猫ちゃんの「おしっこの量」に注目して、多くなる原因と隠れた病気について解説したいと思います。
猫の平均的なトイレの回数と尿量の正常値
猫ちゃんの先祖は乾燥した砂漠出身。体内の水分をなるべく失わないように、腎臓で血液をろ過して、老廃物だけをぎゅっと凝縮した濃いおしっこをします。健康な猫ちゃんほど、おしっこを凝縮する能力が高いです。
健康な猫ちゃんの平均的なトイレの回数は1日2~3回程度。おしっこは1日1回だけ、2日に1回だけという子もいますが、猫ちゃんの個性によるところが大きいです。
また、1日の尿量は体重1kgあたり20~30mlが正常値とされています。
重要なのは、いつもよりおしっこの回数が増えたかどうか、おしっこの量が増えたかどうかになります。
つまり、おしっこの量と回数をチェックすることで、猫ちゃんの健康状態がわかるというわけです。
猫の尿量が多くなる原因とは?
おしっこの量が多くなったり、おしっこの回数が増えることを「多尿」といいます。
前述の通り、おしっこは腎臓でろ過されて、水分と老廃物に分けられます。何らかの原因で腎臓の働きが弱まると、おしっこをろ過したり、水分を吸収することができなくなります。
そのため、水分の多い薄いおしっこになり、多尿になってしまうのです。
猫ちゃんが1日4回以上おしっこをするようになった、1日のおしっこ量が50ml以上など、明らかにおしっこが増えたときは要注意。多尿と同時に水を飲む量が増えることもあるので、猫ちゃんの様子をよく観察しましょう。
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猫の尿量の測り方
猫ちゃんの尿量を正確に測るのは難しいです……。ちょっとだけ工夫をしてみましょう!
猫ちゃんのトイレにペットシートを使っている場合は、交換してからちょうど24時間後に重さを測って、増減を観察します。
固まる猫砂を使っている場合は、固まりの重さの増減や大きさの違いを観察します。
猫ちゃんの尿量やおしっこの回数を正確に測るには、自動で計測ができるスマートトイレが便利です。ちょっとお高いですが、正確なデータが取れるのは魅力ですね。
猫の尿量が多いときに考えられる病気
猫ちゃんはその習性から、腎臓や膀胱に負担がかかりやすく、おしっこにまつわるトラブルや病気が多いです。
猫ちゃんのおしっこの量が増えたと感じたら、まずは動物病院を受診しましょう。尿検査や血液検査を受けることで病気の早期発見に繋がります。
猫ちゃんの尿量が増えたときに考えられる病気はいろいろあるため、他に症状がなくても獣医師に相談することをおすすめします。
加齢によるもの
加齢によって腎臓の働きが弱まり、多尿や頻尿を起こすこともあります。定期的に健康診断を受け、必要であれば療法食や飲み薬を処方してもらいましょう。
腎臓病
多飲・多尿が続く場合は、急性・慢性の腎不全などの腎臓の病気が疑われます。慢性の場合は症状に気づきにくいので、血液検査を定期的に受けることも大切になります。
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血液・ホルモンの病気
腎臓病以外にも、糖尿病などの血液の病気、甲状腺機能亢進症、副腎皮質機能亢進症などのホルモンの病気でおしっこの量が増えることがあります。
膀胱炎・尿道閉塞
細菌が原因で膀胱に炎症が起きる膀胱炎、尿結晶や尿結石などで尿道閉塞を起こしている場合は、1回の尿量は少ないものの、何度もトイレにいく頻尿の症状が見られることがあります。
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まとめ
猫ちゃんの尿量やおしっこの回数が増えた場合、腎臓や膀胱の病気が原因になっていると考えられます。
ご存知の通り、猫ちゃんは体調不良を隠す生き物です。猫ちゃんのちょっとした変化から、不調に気づけるのは飼い主さんだけ。
病気の早期発見、早期治療のためにも、猫ちゃんの「おしっこ」のチェックはとても大事です。
異変に気づくためにも、まずは猫ちゃんの1日のおしっこの回数をチェックしてみましょう。猫ちゃんの健康管理をするなら、猫ちゃんが健康なときのデータは欠かせません。
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