猫にも花粉症はあるの?症状や対策を獣医師が詳しく解説

猫にも花粉症はあるの?症状や対策を獣医師が詳しく解説

2月に入り、花粉症持ちの方にとってはそろそろ頭が痛い季節になりますね。

特に今シーズンの冬は暖冬と言われ、花粉が飛ぶ時期も例年より早まっていると言われています。花粉症の方には非常に嫌な「花粉症」ですが、猫にも花粉症があるのでしょうか?今回は、花粉症について解説します。

そもそも、花粉症とはなにか?

花粉症とは

花粉症とは、花粉に対するアレルギー反応のことを言います。ヒトの場合、スギやヒノキなどが代表例です。

アレルギーにはⅠからⅣ型に分類されますが、花粉症はⅠ型アレルギーに分類されます。Ⅰ型アレルギーは即時型アレルギーとも呼ばれ、花粉が体内に入って来てから数時間以内にアレルギー症状を起こします。

アレルギーが起こる仕組みを噛み砕いて説明すると、まず花粉が体内に入ると花粉を攻撃するように免疫を担当する細胞に指令が出されます。指令を受けると抗体(IgE)が産生されます。抗体(IgE)は、体の皮膚や粘膜にある肥満細胞という細胞にくっつき、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンという、アレルギーに関係する物質が放出されます。それらの物質によって痒みや充血、粘膜の腫れなどが現れます。これが花粉症の時に現れる、目の痒みや充血、鼻づまり、くしゃみなどの正体です。

猫は花粉症になるの?

猫は花粉症になるの?

獣医学領域では、花粉症は環境性アレルギー反応に分類しています。なので、「猫の花粉症」とは呼ばず、アレルギー性皮膚炎などと呼んでいます。ヒトのように目や鼻の症状が強いアレルギー性鼻炎は、動物にはあまり多くないと考えられています。

近年飼育されている猫は完全室内飼育の猫が多いため、花粉が付きにくい環境ではあります。しかし、飼い主さんの服や鞄などに付いた花粉と接触することでアレルギー反応が出ることがあります。猫の花粉症とされるものは、花粉などが皮膚に付いたりして、目の周りや耳が赤くなったり、くしゃみや結膜炎を起こします。

猫の花粉症の症状とは

猫の花粉症の症状

猫の花粉症の症状は、ヒトのようにくしゃみや鼻水などの鼻炎ではなく、皮膚の症状が強く出る傾向にあります。花粉症の症状は次の通りです。

  • 体を掻く、頻繁に舐める
  • 皮膚に発疹ができる
  • 脱毛する
  • 目の周りや耳の周りが赤くなる
  • 目やにが出る
  • くしゃみ、鼻水が出る
  • 咳をする

特定の花粉に反応するため、花粉が飛ぶ時期に症状が出ている場合は花粉に対するアレルギー反応の可能性があります。しかし、花粉が飛ぶ時期にはノミやダニなどの外部寄生虫が増える時期でもあり、それによるアレルギー性皮膚炎ということもあるため、「これらの症状があるから花粉症」とは断言できません。花粉症の診断には、アレルギー検査が必要となります。

猫の花粉症の対策とは

猫の花粉症の対策

花粉症の対策は、基本的に人と同じで花粉を持ち込まない、触れさせないことが重要です。

帰宅したら服や持ち物の花粉を払う

飼い主さんが帰宅したら、花粉を家に持ち込まないように、服や鞄などの持ち物の花粉を払ってから部屋に入りましょう。

空気清浄機を使用する

空気清浄機には花粉をキャッチする機能があるものがあります。外で落としきれなかった花粉は、空気清浄機に吸い取ってもらいましょう。

こまめに掃除する

室内に持ち込まれた花粉は、ソファなどの家具や床に落ちて来ます。その花粉を吸うと症状が出ることがあるため、こまめに掃除をして花粉を除去しましょう。

こまめにブラッシングをする

毛に付いた花粉を除去するために、こまめにブラッシングをしてあげましょう。

濡れタオルで体を拭く

ブラッシングが苦手な猫の場合、濡れタオルで体を拭いて花粉を落としてあげるのが良いでしょう。拭いてあげると症状が軽快することもあります。

動物病院を受診する

通常、花粉症で命に関わることはありませんが、痒みが強いと猫にとってかなりのストレスになります。また、掻きむしった皮膚から感染が起こると、さらに症状が悪化します。少しでも調子が悪ければ動物病院を受診しましょう。

動物病院では、アレルギーの可能性が考えられる場合、アレルギー検査をして原因物質を特定することがあります。花粉が原因とされれば、その季節になる前に対策がとれます。

花粉症の治療は症状に合わせた「対症療法」を行います。痒みが強い場合は、アレルギー反応を抑えるステロイド剤や抗ヒスタミン剤を使用します。結膜炎が起きている場合は目薬が使用されることもあります。飼い主さん自身が人の病院で処方される薬は、猫には使用できないものもあります。また量も異なります。つらそうだからといって、自己判断で自分の薬を与えないようにしてください。

あまりに掻きむしってしまう場合は、皮膚保護服やエリザベスカラーを着用し、傷を増やさないようにすることもあります。

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まとめ

まとめ

花粉症の人にとって、とてもつらくなるこれからの季節。猫の花粉症はあまり多くはありませんが、ずっと掻いている姿を見るのもつらいものです。人も猫も快適に過ごせるように対策を取りたいものですね。しっかり対策をして、つらい季節を乗り切りましょう。


著者プロフィール

後藤マチ子
獣医師 後藤マチ子
めのうアニマルクリニック院長。猫好きが高じ、愛知県額田郡幸田町に犬猫分離型動物病院「めのうアニマルクリニック」を開院。「犬にも猫にも優しい病院」をコンセプトとして診療するとともに、保護猫の譲渡活動にも注力している。


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