猫の平均的な睡眠時間や寝相、睡眠に関わる病気を獣医師が詳しく解説

猫の平均的な睡眠時間や寝相、睡眠に関わる病気を獣医師が詳しく解説

猫はよく寝る動物というイメージがあるかと思います。猫の名前の由来は、よく寝るために「寝る子」が変化して「ねこ(猫)」になったという説が有力と考えられています。

今回は猫の睡眠に関する話題や疾患について解説します。

猫の平均的な睡眠時間は?

猫の平均的な睡眠時間は?

猫は狩りをする動物です。そのため、狩りをしていない時間は体力を温存するために休んでいます。また、猫は「薄明薄暮性」といって、夜明けや夕方などの薄暗い時間帯に活発になる傾向があります。そのため、日中は寝ていることが多く、よく寝る動物という認識になったと考えられています。

猫の平均的な睡眠時間は、猫のライフステージによって異なります。子猫は約18時間~20時間、成猫は約14時間、老猫は約20時間ほど眠るとされています。子猫や老猫は体力が少ないため、長く寝て体力回復に努めています。

また、猫はタンパク質を主食としています。タンパク質の消化の過程で、アンモニアという有害物が発生します。肝臓でアンモニアは尿素という無害なものに解毒されますが、解毒のため長い時間休息を取る必要があると考えられています。

猫はどれくらい連続して眠るのかはわかりませんが、深い睡眠の「ノンレム睡眠」と浅い睡眠の「レム睡眠」を繰り返しています。安心して寝れる環境にある家猫は深い睡眠が長いのに対し、ノラ猫は浅い睡眠を繰り返していると考えられています。

猫がリラックスしている寝相は?

猫がリラックスしている寝相は?

猫の寝相は、「気温」と「リラックス度」で決まると言われています。

猫にとって快適な気温は20~22℃です。暑ければ体を広げて熱を逃がし、寒ければ体を丸めて熱を逃がさないようにします。

また、リラックスしていると、無防備にお腹を出すような寝相をすることがあります。いわゆる「へそ天」です。逆にリラックスしていないと、お腹を隠し足を床につけた寝相になります。

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猫が寝る場所で飼い主への信頼度がわかる

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猫は、飼い主と「親子関係」を築くと考えられています。そのため、猫からの信頼度が高いほど、猫はそばで寝る傾向にあります。

猫が寝たがる人は、猫にとって信頼できるだけでなく、寝相があまり悪くない人の方が好まれる傾向にあります。猫と寝ている人の多くが、あまり寝返りを打てないようです。

顔のそば

猫はある程度大人になると、親から離れて生活をし、単独行動を取るようになります。そのため、野生では大人がかたまって寝ることはあまりありません。

顔のそばで寝る場合、飼い主さんを自分の親と思い、親に甘えるように飼い主さんの顔のそばで寝ているのでしょう。

ふとんの中

飼い主さんの体に触れる範囲で寝ているのは、飼い主さんのことを信頼している証拠です。ふとんの中に入ってくるのも、顔のそばほどではありませんが、飼い主さんのことを信頼しています。寝ている時は無防備になるため、飼い主さんのそばにいることで安心感を得ているのでしょう。

ただ、冬限定の場合は、暖を取りに来ているのかもしれません。

股の間や足元

飼い主さんの手の届く範囲であれば、猫を撫でることができます。しかし、股の間や足元になると飼い主さんの手が届かない範囲になります。飼い主さんのことは好きだけど、あまりべたべた触られたくない猫の場合、足元で寝る傾向があります。

ベッドの外

飼い主さんから離れて寝る猫は、決して飼い主さんのことを信用していないわけではありません。自分の寝る場所を確保したい、快適な場所を選びたいなど、その猫の好みがあると思います。無理に一緒に寝ようとすると嫌がられてしまうので、そっとしておいてあげましょう。

猫の睡眠に関わる病気とは

猫の睡眠に関わる病気とは

猫はよく寝る動物ですが、寝れば寝るほど長生きするのでしょうか?

睡眠時間と寿命の関係は明らかになっていません。しかし、平均的な睡眠時間より長い、もしくは短い場合は何らかの疾患の可能性があります。

睡眠時間が短い

猫の睡眠時間が短い場合、痛みや苦しみから寝れない、興奮して眠れないなどが考えられます。関節炎や腫瘍の痛みから眠れない、心臓の病気や肺の病気、重度の猫風邪によってうまく呼吸ができないために眠れない場合があります。

また、高齢猫の場合、甲状腺という活動に関わるホルモンを分泌する組織が、活性化しすぎてしまうことがあります。甲状腺機能亢進症と呼ばれ、高齢なのに異常に活動的になったり痩せたりするのが特徴です。その場合、睡眠時間が少ないのに動き回ったりします。

寝ているのにすぐに起きてしまったり、口を開けて呼吸(開口呼吸)をしていたり、胸が大きく早く動いている時は何らかの異常があると考えられます。すぐに動物病院を受診しましょう。

睡眠時間が長い

高齢期や子猫期は長く寝る傾向にあります。いつも以上に眠ってしまう、起こしてもすぐに寝てしまう場合は、問題が起きている可能性があります。

内臓疾患や代謝異常で眠くて寝てしまう嗜眠傾向だけでなく、全身状態が非常に悪く意識が混濁している可能性があります。糖尿病による昏睡や末期の腎臓病による尿毒症、子猫期では先天的な代謝異常などが例に挙げられます。

呼びかけ(体を揺さぶる、軽くたたく)に反応しない、食事も取れない、体温が冷たい、嘔吐や下痢をしているなど、寝ている以外にも症状がある場合はすぐに動物病院にかかりましょう。

まとめ

まとめ

猫はよく寝る生き物です。寝相から適温かどうか判断できます。また、普段からどのような状態で寝ているのかを観察し、いつもと様子が違うようであれば、動画を持参の上、動物病院を受診することをお勧めします。


著者プロフィール

後藤マチ子
獣医師 後藤マチ子
めのうアニマルクリニック院長。猫好きが高じ、愛知県額田郡幸田町に犬猫分離型動物病院「めのうアニマルクリニック」を開院。「犬にも猫にも優しい病院」をコンセプトとして診療するとともに、保護猫の譲渡活動にも注力している。


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