愛猫の皮膚チェックはしていますか?「同じ場所を舐めている」「脱毛している」「ブツブツができている」といった状態は、皮膚病の症状によく見られます。どのタイミングで動物病院を受診すべきなのか、迷われる飼い主さんは多いと思います。今回は皮膚病の原因から受診の目安について解説します。
猫の皮膚病とは?
猫が皮膚病になると、主に「痒み」「赤み」「脱毛」といった皮膚の症状が現れますが、原因は様々です。症状だけでは、皮膚炎の原因はわかりません。
感染症
細菌や真菌(カビ)の感染症により、皮膚に炎症が伴い皮膚炎を起こします。痒みがあり、湿疹ができることがあります。健康な皮膚でも、常在菌という細菌やカビなどが存在しますが、通常悪さをしません。しかし、何らかの原因で痒みが出ると、皮膚の常在菌などが異常繁殖して、二次性の細菌性皮膚炎を引き起こすことがあります。
真菌による皮膚炎は円形に脱毛するのが特徴です。皮膚糸状菌というカビが主な原因ですが、それ以外のカビでも皮膚炎が起こることがあります。皮膚の柔らかいところ(足、腕、顔面など)に感染することがあり、脱毛した部分に周辺が赤くただれた皮膚炎が起こります。その皮膚炎は別名リングワームと呼ばれています。他の猫や人にも感染することがあります。皮膚の常在菌の一種に、マラセチアというカビの仲間がいます。脂っぽい皮膚を好み、異常発生すると発酵した独特なにおいや痒みを伴います。
寄生虫
ノミやダニなどの外部寄生虫により皮膚炎が起こります。ノミやダニは猫の皮膚に寄生します。外部寄生虫の唾液や排泄物にアレルギー反応を示し、皮膚炎が起こります。強い痒みや湿疹、脱毛が特徴です。
アレルギー
食べ物や食器、外部寄生虫などにアレルギーを起こします。原因となるアレルゲンと接触している場所に皮膚の赤みや湿疹が起こります。原因物質がなくなるまで痒みが続くため、皮膚を掻き壊して、そこに細菌などが2次感染を起こすことがあります。
ストレスや痛み
猫はストレスにより、体中を掻いたり舐めたりすることがあります。痒くて舐めているのではなく、違和感や痛みで体を掻いたり舐めたりし、脱毛が生じます。ひどくなると皮膚の掻き壊し・舐め壊しが起こり、皮膚がただれてしまったり細菌などの二次感染によってジュクジュクした状態になります。ストレスによる皮膚炎は、舐め続けている特定の部分だけ症状が起こります。
ホルモン異常
ホルモンを分泌する副腎や甲状腺疾患になると、皮膚のバリア機能が崩れるため、皮膚病を起こすことがあります。糖尿病もホルモン異常が起こる疾患ですが、皮膚炎が起こることがあります。全身に湿疹が出ることがあります。
自己免疫疾患
自分の免疫が、自分自身の細胞を攻撃することを自己免疫疾患と呼びます。猫の皮膚病変を起こす自己免疫疾患は、天疱瘡(てんぽうそう)、エリテマトーデスといった疾患があります。顔や耳、指の皮膚に痂皮や赤み、脱毛が起こります。
腫瘍
猫の皮膚肥満細胞腫といった腫瘍も皮膚病変を作ります。小さなイボのようなしこりができ、腫瘍から放出される痒み成分により痒みが引き起こされます。脱毛や腫瘤周辺に赤みが出現することもあります。また、扁平上皮癌も皮膚にできる腫瘍で、皮膚にしこりや潰瘍ができます。耳にできたものや初期病変ではしこりや潰瘍が小さいため、他の皮膚病に似た症状が現れます。
猫の皮膚病の見分け方|こんな症状に注意
猫が体を頻繁に舐める
猫は体を舐めて、皮膚をきれいに保ちます(グルーミング)。そのため、グルーミングは正常な行動です。しかし、脱毛や皮膚が赤くなるまで舐める、体の同じ部分をずっと舐め続けるのは過剰グルーミングです。痒みで舐め続けることもありますが、ストレスや痛みから過剰グルーミングに発展することがあります。
猫の舌はざらざらしているため、舐め続けると皮膚の表面を剥がしてしまいます。そこに細菌感染が起こり、じゅくじゅくとただれてきてしまいます。
猫が体を掻く・かゆがる
多くの皮膚病で痒みが出てきます。特に、アレルギーやノミ・ダニ感染、細菌や真菌の感染症では強い痒みが起こります。また、始めは軽い痒みでも、掻き壊すことで感染が起こると、痒みは強くなります。
毛が抜ける・脱毛している
多くの皮膚病で脱毛が起こります。
痒みや違和感、痛みのある部分を舐めている場合、舐めている部分だけが脱毛します。舐めすぎて脱毛している場合、毛が切れていることがあります。
円形の脱毛は皮膚炎でよく見られますが、カビによる感染である皮膚糸状菌症も円形の脱毛が見られます。
ホルモン性疾患でも左右対称の脱毛が見られることがありますが、脱毛が見られないこともよくみられます。アレルギー性皮膚炎でも左右対称の脱毛が起こります。
皮膚が赤い・湿疹がある
皮膚の赤みや湿疹は、皮膚の感染などでよく見られます。皮膚に痒みがあると、舐めたり炎症を起こして皮膚が赤くなります。毛穴に細菌感染すると湿疹ができます。舐め壊すと広範囲がただれてきます。
かさぶたがある
かさぶた(痂皮)は皮膚がただれて、そこを治すための体液(浸出液)が出てきます。浸出液が乾燥すると痂皮が作られます。
掻き壊しやアレルギー、ノミ・ダニ感染、病原体の感染などで痂皮が作られますが、はじめは湿疹だけです。痂皮は天疱瘡などの自己免疫疾患でも見られます。
痂皮を無理矢理剥がそうとすると、正常な皮膚を傷つけたり炎症を悪化させるため、自然の脱落するまで待ちましょう。
フケが増えた
皮膚は絶えず新しい細胞が作られています。皮膚の表面の角質層には細胞の層があり、最下層(基底層)で作られた角質は徐々に表面に押し上げられていきます。21日かけて剥がれ落ちます(ターンオーバー)が、剥がれ落ちた角質がフケとなります。
正常な角質は21日で剥がれ落ちますが、乾燥や感染、ホルモン異常が起こると皮膚のターンオーバーが早まり、その結果フケが多くなります。
皮膚がベタつく・臭いがする
皮膚には皮脂を分泌する細胞があります。皮膚の常在菌にマラセチア菌という酵母菌がありますが、皮脂を好みます。炎症などで皮脂の分泌が盛んになると、マラセチア菌が異常に増殖します。そして、さらに皮脂の分泌が盛んになる悪循環に陥ります。マラセチアが異常増殖すると、発酵した独特の匂いを放ちます。また、細菌感染などでは酸っぱい臭いになることもあります。正常な皮膚はほとんど匂いがしないため、嫌な臭いがするときは皮膚病の可能性があります。
皮膚が腫れている・しこりがある
皮膚が腫れている・しこりがあるのは、炎症が起きているだけではなく、腫瘍の可能性もあります。皮膚の腫れやしこりは見た目だけで原因を特定するのは不可能です。しこりや腫れの原因を探るには、針生検や手術で摘出して検査する必要があります。大きくならないからと言って様子を見ていると、全身に広がっていることも少なくありません。必ず獣医師に相談しましょう。
猫が皮膚病になる主な原因
感染症
細菌や真菌が皮膚の感染症の主な原因です。特に多いのが、皮膚の常在菌(黄色ブドウ球菌、マラセチア)による皮膚炎や真菌である皮膚糸状菌症です。常在菌による皮膚病は、その菌自体がはじめから原因となるわけではなく、皮膚のバリア機能が低下したり、掻き壊してしまうことにより常在菌が異常増殖します。通常他の動物に感染することはありません。
皮膚糸状菌症は真菌による感染症で、円形の脱毛を伴う皮膚病を起こします。痒みが強く、脱毛した部分にリング状に赤くなるのも特徴です。皮膚糸状菌症は他の猫や人に感染するため、隔離や消毒などの対応が必要になります。
ノミ・ダニなどの外部寄生虫
外に行く猫によく見られる皮膚病として、ノミ・ダニなどの外部寄生虫による皮膚病があります。外に行く場合は、予防薬をつけていなければ高確率で寄生します。
ノミやダニは皮膚に付着し吸血します。その際、唾液に含まれる蛋白などにアレルギー反応を起こすため、強い痒みを引き起こし、皮膚炎を起こします。吸血されたところに湿疹ができますが、全身性に湿疹が拡がることもあります。痒みから掻き壊して、皮膚病が悪化することもあります。
猫の疥癬はヒゼンダニというダニが原因の皮膚病で、皮膚にトンネルを掘って生活します。トンネルの中で排泄や産卵をし、それにアレルギー反応を示すことで強い痒みを引き起こします。皮膚はごわごわと分厚くなり、大量のフケが出ます。頭や耳を中心に寄生しますが、全身どこでも症状が現れます。かさぶたが作られたり、広範囲に脱毛することもあります。猫の疥癬は人にも感染するため、注意が必要です。
アレルギー性皮膚炎
猫のアレルギー性皮膚炎は、食物アレルギー、環境アレルギー、接触アレルギーなどがあります。ある特定の物にアレルギー反応を示すことで皮膚炎が起こりますが、接触した部分に皮膚炎が生じます。食物アレルギーでは、顔や耳、足先、肛門周囲に皮膚炎が現れます。接触性皮膚炎ではフードボールや首輪などの金属にアレルギー反応が起こり、触れている部分に痒みや湿疹、脱毛が起こります。環境アレルギーはノミやダニなどのハウスダスト、花粉などにアレルギーを起こします。3歳未満の若い猫に発症し、アレルゲンの多くなる時期に悪化します。環境アレルギーはアトピー性皮膚炎とも呼ばれています。
ストレス・心因性
ストレスなどの精神的要因で、体をしきりに舐める過剰グルーミングが起こることがあります。過剰グルーミングにより皮膚が傷つくことで細菌などが感染し、皮膚病に進行します。
一見、皮膚病により頻繁に舐めているように見えますが、実はストレスが関係している場合もあります。
ホルモン性疾患
甲状腺や副腎、糖尿病などのホルモン性疾患で脱毛、湿疹、痒みが生じることがあります。ホルモン性疾患では左右対称の脱毛や毛の質が変わるなども見られます。また、多飲多尿、多食、痩せ、嘔吐など、皮膚病以外の症状が出現します。
自己免疫疾患
天疱瘡やエリテマトーデスといった自己免疫疾患は、自分自身の免疫が皮膚の細胞を攻撃することで起こります。顔や耳、爪などを中心に症状が現れますが、全身に病変ができることもあります。膿疱やかさぶた、皮膚のびらんが現れますが、発熱、元気消失といった症状も現れます。
腫瘍
猫の皮膚病の中には腫瘍によって起こるものがあります。例えば、扁平上皮癌や肥満細胞腫、線維肉腫、皮膚型リンパ腫といった腫瘍が皮膚にできる主な腫瘍です。
扁平上皮癌や肥満細胞腫、線維肉腫ではしこりが見られますが、初期ではしこりが小さかったり、他の皮膚病とも似た病変が現れます。また、皮膚型リンパ腫は皮膚の痒み、赤み、フケと言った症状から進行すると潰瘍が作られます。
腫瘍による皮膚病は、他の皮膚病と見分けがつかないことが多く、細胞を取って検査しないと診断ができません。
その他の原因
手作り食や変色による栄養素の不足でもフケが多量に出るなどの症状が現れることがあります。また、免疫抑制剤やステロイド剤の使用により免疫を下げている場合も、常在菌による感染などが起こり、皮膚炎が現れます。
猫の皮膚病はうつる?人や他の猫への感染に注意
人にうつる可能性がある皮膚病
猫の皮膚病のうち、真菌やノミ・ダニ、疥癬は人に感染します。特に、人では子供や高齢者、がんや糖尿病といった免疫を低下させるような病気や治療を行っている、基礎疾患がある場合は容易に感染します。
他の猫にうつる可能性がある皮膚病
猫も人と同じように真菌やノミ・ダニ、疥癬は他の猫にも感染します。幼猫やシニア猫、がんや糖尿病といった免疫を低下させるような病気や治療を行っている、基礎疾患がある場合は容易に感染します。
また、ノミ・ダニは予防薬がありますが、予防をしていないと外部寄生虫がつく可能性があります。
多頭飼育の場合、感染の機会が増えるため、隔離がされていないと一気に感染が拡がります。
感染が疑われる場合の対策
感染が疑われる場合、まず猫であれば動物病院、人であれば人の皮膚科を受診しましょう。皮膚病はすべて感染するのではなく、前述したノミ・ダニ、疥癬、真菌が感染する主な皮膚病です。まず感染するものなのかを診断してもらう必要があります。
ノミやダニ、真菌は直接の接触だけでなく、服やタオルなどにもくっついて来てしまいます。そのため、感染している猫はかならず隔離が必要です。感染している猫が使用しているものはその猫専用とし、他の猫や人と共有しないようにしましょう。使っているものは清潔に保ち、交換する際はハイターなど次亜塩素酸が含まれた消毒薬に漬け込み、消毒してから洗濯しましょう。毎日掃除を行い、病原体が他に飛ばないようにすることも必要です。
人から人に移るものもあるため、寝具、タオルの共有は避け、入浴は最後にするなど他の人にうつさない対策が必要です。
猫の皮膚病は自然に治る?
皮膚病は原因によって、症状が軽くなるものもあります。例えばアレルギー性皮膚炎では、原因となる物質がなくなったり、花粉などが少ない時期には症状が改善することがあります。また、ストレスや心因性による皮膚トラブルでは、原因がなくなれば軽快していきます。
一方で感染症や寄生虫、自己免疫疾患、腫瘍などは、適切な治療を行わなければ症状は改善されません。自己判断で様子を見ていると、より進行して治りにくくなったり、腫瘍であれば転移する恐れもあります。少しでも気になるようであれば、動物病院を受診しましょう。
猫の皮膚病で動物病院を受診する目安
早めに受診したほうがよい症状
痒みは強いストレスとなり、ひどい場合は日常生活が送れないレベルまで達してしまいます。なので、頻繁に掻いている、舐めている、いつもよりもその行動が多い場合は動物病院を受診しましょう。
痒みで掻いていると、皮膚を掻き壊したり、出血や脱毛、皮膚のただれが起こります。この状態では適切な治療が必要な段階ですので、早めに動物病院を受診しましょう。元気や食欲が低下しているなど、他に全身症状がある、急速に悪化する場合、ホルモン疾患や自己免疫疾患、腫瘍などの可能性があるため、早く動物病院を受診しましょう。また、他の猫や動物に感染する皮膚病でも同じような症状が出るため、感染を広げないためにも治療が必要です。
腫瘍による皮膚症状はしこりができます。初期の段階では目立ったしこりが見られないこともあります。しこりに気づいた段階では、すでに進行していることが多いため、すぐに受診が必要です。
動物病院では猫の皮膚病をどう診断する?
問診・視診・触診
いつからどのような症状がでているか、ワクチンや駆虫などの予防歴、フード内容、外出歴などを問診にて聞き取ります。実際に病変を見たり、しこりや腫れであれば触診します。ノミやダニの付着も確認します。この段階で、必要な検査を絞ります。
顕微鏡検査
細菌やマラセチアなどの菌は顕微鏡で確認することができます。また、真菌やヒゼンダニなどのダニも顕微鏡で確認できます。
真菌検査
真菌が疑われる病変の場合、ウッド灯検査という365nmの波長の紫外線を照射し、皮膚糸状菌症なら青緑色に光るか確認します。疑わしい部分の毛を抜き取り、真菌の菌糸を確認したり、真菌培養といった検査も行われます。
血液検査
ホルモン性疾患が疑われる場合は、血液検査が必要になります。血液検査では血球計算、生化学検査、ホルモン検査が行われます。
必要に応じて行うその他の検査
ホルモン性疾患が疑われる場合、血液検査だけでは診断ができないものもあり、特殊なホルモン検査や超音波検査が行われます。また、腫瘍が疑われるようなしこりは針を刺して細胞を取る針生検や、病変自体を摘出して検査する病理組織検査が行われます。これらの検査はすべての検査を行うわけではなく、必要に応じて選択されます。
猫の皮膚病の治療法
薬物療法
猫の皮膚病は、原因によって使用する薬が異なります。細菌が原因であれば抗生物質、真菌が原因であれば抗真菌薬、ノミ・ダニなどの寄生虫が原因であればノミ・ダニ駆除薬を使用します。痒みが強い場合はステロイド剤などの痒み止めが使われます。
これらの薬は獣医師の指示により処方されます。自己判断で薬を中断すると、症状が改善しないだけでなく、薬剤耐性菌などの問題にも繋がります。処方された薬は、獣医師の指示に従って飲ませましょう。副作用など気になる症状が現れた場合は、一度獣医師に相談することが必要です。
シャンプー療法
細菌性皮膚炎や皮膚糸状菌症などでは、抗菌薬や抗真菌薬の入ったシャンプーで洗浄します。アレルギーでも、原因となる物質を落とすためにシャンプーを推奨することがあります。猫はシャンプーにかなり抵抗するため、猫の性格や継続できるかなどでシャンプー療法が検討されます。シャンプーの種類や間隔は獣医師の指示に従ってください。
ノミ・ダニの駆除
ノミ・ダニはアレルギー性皮膚炎の原因となります。その診断もしくは除外診断のために、痒みのある症例ではノミ・ダニ駆除薬が使用されます。その場合、市販のものではなく動物病院で処方されるものを使用します。
食事療法
アレルギー性皮膚炎、アトピー性皮膚炎では、食事を低アレルゲンの物に切り替える必要があります。その際、獣医師が療法食を処方します。食事療法だけ改善は難しいため、薬物を使用しながら食事療法を行います。症状が改善すると、食事療法のみで維持することも可能です。市販食を使いたい場合は、獣医師の判断が必要になるため、必ず相談しましょう。
ストレス・心因性皮膚病への対応
ストレスや心因性皮膚炎の場合、ストレスの緩和が治療の中心となります。ストレスの原因は様々ですので、問診によって何がストレスの原因になっているのか見極めます。ストレスを取り除いたり、猫自身が安心して生活できるような環境整備を行います。場合によっては、ストレスを緩和するようなサプリや向精神薬を使用する場合もあります。
腫瘍の治療
腫瘍はその種類によって治療法が大きく異なります。例えば、猫の皮膚肥満細胞腫は発生した数が少なければ予後良好と判断され、痒み止めなどで経過を見ることがあります。
扁平上皮癌や線維肉腫の場合、外科手術での摘出が第1選択となります。摘出する範囲は、腫瘍により異なりますが、通常腫瘍ができている部分とその周囲を摘出します。しかし、線維肉腫は拡がるスピードが極めて速いため、手や足にできている場合、足全体を摘出する断脚術を行います。腫瘍が拡がりすぎている場合、放射線療法が適応になる場合もあります。
皮膚型リンパ腫は抗がん剤が第1選択となります。
猫の皮膚病を予防するには?
ノミ・ダニを予防する
室内飼育でもノミやダニは寄生する可能性があります。飼い主さんが気づかないうちにノミが付着していた例もあります。そのため、室内飼育でも定期的なノミ・ダニ駆除は必要です。
定期的にブラッシングする
定期的にブラッシングをすると、早く皮膚の異常に気づくことができます。また、シニア猫になるとグルーミングがうまくできなくなり、抜け毛を処理できなくなり、皮膚炎が発生することがあります。長毛種やカールした毛の猫では、毛玉ができてしまい皮膚炎を起こします。皮膚の健康を保つためにも、短毛種では1日1回、長毛種では1日2回ブラッシングをしてあげましょう。
皮膚を定期的にチェックする
皮膚を定期的にチェックすることで、早期に皮膚病を発見できます。ブラッシングやスキンシップの際に、全身を触ってチェックしましょう。抜け毛の量や触ったときの違和感、しこりの有無、フケの量がいつもと違わないか、地肌を観察してかさぶたや湿疹、皮膚の赤みがないかなどを、ルーティンで観察するようにしましょう。
ストレスの少ない環境を整える
ストレスや心因性の皮膚病の場合、ストレスの緩和や安心して生活できる環境が必要になります。多頭飼育では隠れられる場所や一匹になれる場所が必要です。またストレスを緩和するために、十分な遊びを取り入れることも必要です。トイレ環境がストレスの原因になることもあるため、トイレの個数は飼育頭数より1個以上多く用意し、砂やトイレの種類を色々用意しましょう。
猫の皮膚病についてよくある質問
自己判断で市販薬を使用せず、必ず獣医師から処方される薬を使用しましょう。
まとめ|猫の皮膚に異常を見つけたら早めに獣医師へ
猫の皮膚病の原因は様々です。皮膚の赤み・脱毛・痒み・フケ・かさぶたなど、症状もそれぞれ異なります。しかし、皮膚の症状を見ただけでは原因を判断できません。動物病院を受診し、皮膚病の原因を特定し、適切な治療を行いましょう。症状が悪化したり、長く続く場合も受診が必要です。
猫の皮膚病の中には、真菌やノミ・ダニなど人や他の動物にも感染するものもあります。感染を拡げないためにも、早期に治療を始めましょう。
皮膚の異常に気づくためにも、日々のブラッシングや皮膚チェックを行い、痒みに悩まされない生活を送りましょう。






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