「猫のトイレはどこに置く?室内での置き場所やトイレの選び方」で解説した通り、トイレにはこだわりがある猫ちゃん。
トイレの置き場所、猫砂の種類、トイレの大きさなど猫ちゃんの好みはいろいろ。だけど、いつでも快適におしっこやウンチができる環境は、猫ちゃんの健康のためにも欠かせないことなのです。
今回は多頭飼いの猫ちゃんについて、トイレの置き方やコツ、注意点などを詳しく解説したいと思います。
猫を多頭飼いするときの注意点
「多頭飼い」とは、2匹以上の猫ちゃんといっしょに暮らすことをいいます。
猫ちゃん同士の相性が良ければ、多頭飼いのメリットは大きいです。猫ちゃん同士で遊んだり、社会性を身につけたり。何より、猫ちゃん同士がじゃれている姿はとってもかわいいですね。
ただし、同居の猫ちゃんが増えれば増えるほどストレスを感じやすくなります。縄張り意識の強さからケンカをしてしまうこともあるでしょう。
まずは猫ちゃんを多頭飼いするときの注意点を知っておきましょう。
飼育頭数の上限は?
縄張り意識の強い猫ちゃんがなるべくストレスを感じずに過ごすには、猫ちゃん同士、一定の距離を取る必要があります。
一般的に「猫ちゃんが自由に出入りできる部屋の数-1」が飼育頭数の上限だといわれています。
ひとりで静かに過ごせるパーソナルスペースも用意してあげられるといいですね。キャットタワーやキャットウォークなど、空間を上手に使えるように工夫してみましょう。
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ごはんの横取り対策は必須
猫ちゃんの多頭飼いには、ごはんの横取り問題が付き物です。肥満の心配もありますし、療法食を食べている猫ちゃんなら体調面も心配になります。
何より横取りされた猫ちゃんはイライラしてしまいますよね……。
そこで、ごはんをあげる場所を分ける、置き餌をしない、先住猫から先に食べさせるなどの対策をしてみましょう。
いつでも水がたっぷり飲めるように、水飲み場も「猫ちゃんの頭数+1個」を目安に増やすのがおすすめです。
トイレは共用でOK?
猫ちゃんの多頭飼いで、トイレ問題に悩む飼い主さんはとても多いです。
猫ちゃんの数が増えれば、そのぶん排泄物も増えます。猫ちゃんは清潔なトイレを好むので、こまめな掃除が必要です。
また、猫ちゃんは他の猫ちゃんのニオイのするトイレを嫌がります。おしっこやウンチを我慢してしまうこともあるほどです。
よほど仲が良いか、兄弟猫なら共用トイレでも問題ありませんが、できれば「猫ちゃんの頭数+1個」のトイレを用意しておくのが理想です。
猫を多頭飼いするときのトイレの置き方
猫ちゃんは膀胱炎や尿道閉塞、腎臓病など、泌尿器疾患になりやすい生き物です。ストレスなくおしっこやウンチができるトイレ環境を整えることは、猫ちゃんの健康に直結する、とても大切なことです。
トイレの数を増やすことに加えて、トイレの置き方も工夫してみましょう。
トイレの置き場所
猫ちゃんのトイレの置き場所は、静かで人の出入りの少ないところにします。排泄に気づきやすく、空調の整ったリビングやキッチンがおすすめです。
トイレの置き方
猫ちゃんを多頭飼いしていると、他の猫ちゃんのトイレを邪魔する困った猫ちゃんも……。
落ち着いて排泄ができずに我慢してしまったり、トイレじゃないところで粗相をしてしまう原因になってしまいます。
まずは、それぞれの猫ちゃんに合ったトイレ環境を整えます。そのうえで、トイレの数を増やす、トイレの置き場所を離すなどで対策をしましょう。できればトイレと食事場所も離して置きましょう。
多頭飼いの「猫トイレ」で工夫できること
多頭飼いの猫ちゃんのために、「猫トイレ」で工夫できることがあります。置き場所、置き方以外のポイントをまとめてみました。
多頭飼いにおすすめの猫砂
砂漠地帯出身の猫ちゃんは、ニオイの消しやすい砂の上で排泄をする習性があります。
「猫砂」の上できちんとトイレができるのも習性のおかげなのですが、これまた好みが分かれます。鉱物系、おから系、木系、紙系など猫ちゃんの好みの猫砂を探ってみましょう。掃除のしやすさを考えると固まる猫砂が便利ですね。
猫ちゃんの多頭飼いには、システムトイレもおすすめです。
おしっこが猫砂の下のペットシートに吸収される仕組みになっているので、お掃除の回数を減らすことができます。ただし、システムトイレ専用の猫砂が必要です。
性格にあわせて猫トイレを選ぶ
猫トイレにはいろいろな形状があります。猫ちゃんの性格や年齢に合わせて選んであげましょう。
例えば警戒心の強い猫ちゃんには身体を隠せるドーム型や筒形、子猫ちゃんやシニア猫ちゃんには段差の少ないオープン型の猫トイレがおすすめです。
トイレはいつも清潔に
猫トイレを共有している場合は、排泄物がすぐに溜まってしまいます。トイレが汚れているとストレスの原因になるだけでなく、おしっこやウンチをすっきり出せないこともあります。
膀胱炎などの泌尿器疾患を予防するためにも、トイレはいつも清潔にしましょう。月に1~2回は丸ごと水洗いをし、猫砂もすべて入れ替えるのがおすすめです。
粗相をしたらすぐ消臭
粗相をしたら、すぐに消臭しましょう。ニオイが残っていると、その場所で繰り返し粗相をしてしまったり、他の猫ちゃんも粗相をしてしまうことがあります。
まとめ
かわいさも幸せも倍増するのが猫ちゃんの多頭飼いですが、「トイレ問題」に悩む飼い主さんが多いようです。
猫ちゃんはとってもキレイ好き。汚れたトイレでは、おしっこもウンチもすっきり出すことができません。猫ちゃんを多頭飼いするなら、トイレはいつも清潔にしておくことが大切です。
また、猫ちゃんによって猫砂やトイレの形状、トイレの置き場所の好みが違います。
できれば「猫ちゃんの頭数+1個」のトイレを用意して、いつでも気持ちよくトイレができるようにしておくことが大切です。仲良しの猫ちゃん同士なら共有トイレでもOKですが、やはりこまめなお掃除が大切です。
トイレの置き場所はリビングやキッチンなどの、静かで排泄に気づきやすいところがおすすめ。猫ちゃん同士の相性が良くなさそうなら、猫トイレは離して置きます。
猫ちゃんたちの様子を観察しながら、多頭飼いでも安心しておしっこやウンチができるトイレ環境を見つけてくださいね!
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