猫ちゃんは教えなくてもトイレができてエライ! と思っていたのに、「ベッドに粗相された…」「急に失敗するようになった…」と悩む飼い主さんは多いです。
実は猫ちゃんの粗相にはちゃんと理由があります。しつけが悪いせい、と諦めずに猫ちゃんの気持ちを考えてみましょう。
今回は猫ちゃんが粗相する原因と対処法、それから予防策について解説します。
猫が急にトイレを失敗するようになったら…
猫ちゃんにトイレトレーニングは必要ないといわれるほど、教えていなくてもちゃんとトイレでおしっこやうんちをします。
猫ちゃんは自分のニオイを消すために、やわらかい砂を選んで穴を掘り、排泄が終わったら埋めて隠す習性があります。
「猫砂」はそんな猫ちゃんの習性を考えて作られているので、子猫ちゃんも失敗なくトイレができるのです。
そんな猫ちゃんが粗相をする、急にトイレを失敗するようになった、トイレで排泄しなくなった、というときは何か原因があると考えて良いでしょう。
もしかして、わざと? 猫が粗相をする理由
猫ちゃんはとってもキレイ好き。他の猫ちゃんのニオイがしたり、汚れている場所では排泄しません。寝る場所や食事をする場所の近くで排泄をするのも嫌がります。
そのようなトイレ環境だと、猫ちゃんは粗相してしまう可能性が高いです。
また、トイレ環境のほか、体調や発情などの理由から粗相をしてしまうことがあるので、まずは粗相の原因を考えてみましょう。
1.トイレ環境が気に入らない
猫ちゃんがトイレに不満を感じていると、トイレ以外の場所で排泄をするようになります。まずは猫ちゃんにとって安心できる「トイレ環境」かどうかをチェックしましょう。
例えば、こんなトイレは嫌がります。
- 汚れている
- 他の猫のニオイがする
- うるさい場所にある
- 入りにくい形状のトイレ
- トイレのサイズが小さい
- 好みの猫砂でない
- 猫砂が少ない
2.環境の変化・ストレス
猫ちゃんは環境の変化に弱い生き物です。引っ越しや模様替えが原因でストレスを感じ、粗相が始まることがあります。
新入り猫が増えた、家族が増えた、来客があったというタイミングで急にトイレを失敗することもあります。飼い主さんの気を引くために、わざとトイレじゃない場所でおしっこをすることもあるようです。
また、お留守番のときに決まって粗相してしまうのは、分離不安が原因だと考えられます。
猫ちゃんの粗相はストレスのサインということを覚えておきましょう。
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3.身体の衰え
猫ちゃんも年齢を重ねることで運動能力が低下します。そのため、入口が高い位置にあるトイレに登れなかったり、トイレが遠くて間に合わなかったりといった原因で粗相してしまうことがあります。
また、認知症でも粗相が見られることもあります。トイレの場所がわからなくなる、上手に排泄できなくなるといった症状に注意しましょう。
4.泌尿器系の病気
猫ちゃんはおしっこに関わる病気のリスクが高いです。腎臓病やF.L.U.T.D.(猫下部尿路疾患)と呼ばれる尿路結石、膀胱炎は「頻尿」の症状が現れやすいです。
おしっこがポタポタと垂れて粗相をしてしまったり、トイレまで間に合わず失敗してしまうこともあります。急にトイレを失敗するようになったら要注意です。
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5.発情によるマーキング
オスの猫ちゃんは、縄張りを主張するために「マーキング」のおしっこをします。
マーキングのおしっこはちょっと臭いうえに、あちこちにスプレー状のおしっこを噴射します。このスプレー行為が「わざと粗相をしている」といえます。
さらに、メスの猫ちゃんが発情すると、フェロモンに反応してオスの猫ちゃんも発情期が始まります。メスの猫ちゃんにアピールするために、発情期中はスプレー行為が増えることがあります。
猫の粗相をやめさせるには?
前述の通り、猫ちゃんの粗相には原因があります。粗相の原因ごとに対処法と予防策があります。
とはいえ、大きな声で叱るのはNGです。
猫ちゃんは「悪いことをして怒られた」とは理解せず、むしろ「ここでトイレしたら構ってくれた!」と認識してしまうことがあるからです。
粗相を続けさせないための対策は以下の通りです。
1.粗相をした場所は徹底的にお掃除
猫ちゃんが粗相をしてしまった場所は、徹底的にお掃除をします。
ニオイが残っていると、そこをトイレだと認識してしまうので、ペット用の無香料の消臭スプレーなども使って対策しましょう。
2.トイレを清潔にする
猫ちゃんはとてもキレイ好きなので、汚れたトイレは使いたがりません。
猫トイレはなるべくこまめに掃除するようにし、月に1回は猫砂を丸ごと交換して、トイレの容器も水洗いしましょう。
3.猫砂とトイレの容器を見直す
猫ちゃんがトイレに不満を持っているとき、トイレのふちに足をかけて用を足したり、猫砂をかけずに急いで出るなどのサインが見られます。
トイレそのものが気に入っていない、使いにくい様子なら、猫砂とトイレの容器を思い切って変えてみます。
猫トイレの大きさは猫ちゃんの体長の1.5倍くらい、猫砂の深さは5cmほどが好きなようです。高齢の猫ちゃんには、入口が低いものを選ぶと安心です。
4.トイレの置き場所を変える
排泄中は無防備になるので、猫ちゃんの気持ちになってトイレを置く場所を考えてみましょう。
猫ちゃんのトイレは静かで、少し隠れられるような場所が好ましいです。また、食事をする場所、寝る場所とはなるべく離して置くようにします。
多頭飼いの場合は、同居の猫ちゃんの数+1個のトイレがあると安心です。
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5.ストレス解消する
飼い主さんに構ってほしいのに、構ってもらえないときはストレスを感じてしまいます。
不安な気持ちが粗相に繋がることもあるので、猫ちゃんとのスキンシップやおもちゃで遊ぶ時間を増やしてみましょう。キャットタワーやキャットウォークなど、室内で運動できる工夫も必要です。
また、ひとりで静かに過ごせる場所や、全身を隠せる場所など、猫ちゃんが安心できる場所を作ることも大切です。
6.健康診断を受ける
泌尿器系の病気が原因で粗相をしていることも考えられます。おしっこの量や回数が多い、おしっこの色やニオイがおかしいなど、違和感に気づいたら動物病院を受診するようにしましょう。
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7.不妊去勢手術をする
不妊去勢手術を受けると、マーキングのための尿スプレーをしなくなる猫ちゃんが多いです。発情によるストレスも軽減されるため、なるべく若いうちに検討しましょう。
まとめ
猫ちゃんの粗相が続くと「もう限界……」「絶対にわざとやってる」と悩んでしまいがちです。
だけど猫ちゃんの粗相にはちゃんと理由があります。環境のせいなのか、体調のせいなのか。もしくは発情期によるものなのか、原因をよく考えてみましょう。
また、粗相がきっかけで猫ちゃんの体調不良に気づくこともできます。
腎臓病などの病気も心配なので、トイレの様子をよく観察し、おしっこの量や回数に変化がないかをチェックして記録しておくといいですね。
少しでも違和感を感じたら、トイレの様子のメモを持参して獣医師に相談してみましょう。
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著者プロフィール

首輪の所がはげてしまってます。今は外していますが また新しい首輪を付けるには首の毛が戻ってからのの方が良いのでしょうか?
はげてるのに首輪をしたらカブレるのではないかと心配です。
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