猫ちゃんと一緒に暮らしていると、やがていつかは別れのときがやってきます。猫ちゃんとの別れはとても辛いものですが、最後まで愛情を込めて見送ることも大切です。
もし猫ちゃんが亡くなってしまったら、飼い主として何をすべきなのでしょうか? 今回は猫ちゃんのお葬式や火葬、供養の方法について詳しく解説します。
猫が亡くなったらどうする?
猫ちゃんが亡くなったら、まずは「死亡の確認」が必要です。
悲しくて何も手がつかなくなるかもしれませんが、猫ちゃんが自宅で亡くなった場合は飼い主さんが猫ちゃんの身体を確認しましょう。
- 心拍、脈が停止している
- 呼吸が停止している
- 瞳孔が開いたままで光に反応しない
- 体温が低下している
猫ちゃんのお腹や胸にやさしく手を当てたり、口や鼻の近くにティッシュを近づけて、上記を確認します。判断できない場合はかかりつけの動物病院へ連絡して連れていきましょう。
猫の遺体を清めてお別れの準備をする
猫ちゃんの供養に備えて、猫ちゃんの遺体を清めて安置します。
1.猫の身体を拭く
まずは、お湯でぬらしてしっかり絞ったタオルで猫ちゃんの全身を拭きます。やさしくブラッシングもして、毛並みをきれいに整えてあげましょう。
口や鼻、肛門などから体液が漏れ出ることがあるので、コットンなどを丸めて詰めておきます。
2.遺体を安置する
猫ちゃんの死後硬直は死後30分~2時間ほどで始まります。死後硬直が始まる前に目や口をやさしく閉じてあげましょう。できれば手足を胸のほうに折り曲げ、眠っているときのような丸い姿勢に整えます。
段ボールやかごなど棺の代わりになるものを用意して、猫ちゃんの遺体を寝かせます。猫ちゃんの身体の下にタオルやペットシーツを敷いておくと、体液が漏れても交換しやすいです。
猫ちゃんが使っていた毛布やクッションもいっしょにいれてあげるといいですね。
3.遺体を冷やす
猫ちゃんの遺体は日の当たらない涼しい部屋に安置します。
腐敗を防ぐために、タオルで包んだ保冷剤や凍らせたペットボトルで頭やお腹を冷やします。特にお腹周りはしっかりと冷やし、保冷剤が溶けてきたら新しいものに交換しましょう。
お葬式、供養の方法を決める
猫ちゃんの遺体をしっかりと冷やすことができれば、夏は2日程度、冬は3~4日程度は自宅に安置しておくことができます。
辛いかもしれませんが、飼い主さんはこの期間にどうやって猫ちゃんを供養するかを決めなければなりません。
火葬?それとも土葬?
猫ちゃんの埋葬は一般的には火葬を行います。
火葬以外に土葬という選択肢もありますが、飼い主さんの私有地以外への埋葬はできません。また、腐敗臭や野生動物に荒らされるなどのトラブルに繋がるため、あまりおすすめできません。
また、お住まいの地域の清掃事務所に遺体の引き取りを依頼することもできますが、遺骨は返却されないことが多いです。手厚く弔うなら、火葬がおすすめです。
猫のお葬式はどこでできる?
猫ちゃんの火葬は、ペット霊園やペット葬儀業者へ依頼して行います。
インターネットで検索すると様々な業者が出てきますが、火葬の方法がそれぞれ異なります。火葬の方法やサービス内容をしっかりと確認しましょう。
後悔のないように猫ちゃんを見送るためにも、口コミも調べたほうが安心できます。
●合同火葬
他の家族の猫ちゃんやわんちゃんと一緒に火葬する方法です。火葬後は遺骨の返却はなく、合同墓地などに納骨されます。費用相場は1万円ほどになります。
●個別火葬
個別火葬は火葬後にお骨上げをし、猫ちゃんの遺骨は骨壺に入れて返却されます。ペット霊園やペット葬儀業者によってサービスが異なり、立ち合いするかどうかを選ぶことができます。
火葬を見ていられないという場合は、立ち会い無しで遺骨のみ返却されるプランを。最後まで見届けたいという場合は、お別れの儀式も行う立ち合い火葬が選べます。費用相場は2~5万円ほどになります。
●訪問火葬
移動火葬車に自宅まで来てもらって火葬を行う、訪問火葬という方法もあります。移動の負担がなく、自宅でゆったりと過ごせることがメリットです。費用相場は1~2万円ほどになります。
遺骨はどこに置く?
猫ちゃんの火葬を終えて、遺骨が返ってきたら供養を行います。遺骨になってしまえば、どうやって供養するかはゆっくり考えても大丈夫です。
自宅に骨壺を置く場合は、猫ちゃん専用の仏壇とまではいかなくても、家族の近くに置いて、お花やおやつなどをお供えします。
ペット霊園のお墓や納骨堂に骨壺を納めることもできます。法要や法事ができる場合もあるので、ホームページを参考にしてみましょう。
お墓や仏壇のほか、遺骨アクセサリーや遺毛ケース、ぬいぐるみなどのメモリアルグッズを作って供養することもできます。愛する猫ちゃんが身近に感じられますね。
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役所への届け出は必要?
猫ちゃんが亡くなっても、保健所などへの届け出は必要ありません。狂犬病予防の管理が必要なわんちゃんのみ死亡の届け出を行います。
もしペット保険に加入している場合は解約手続きを行いましょう。
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ペットロスを乗り越える
大切な家族である猫ちゃんを失うと、ペットロスになる方も少なくありません。涙が止まらず、精神的にも身体的にも不調を感じることが多いようです。
ペットロスを乗り越えるには時間がかかります。乗り越え方は人それぞれですが、どうしても辛いときは「虹の橋」のお話しを思い出してみてください。
ペットが死んだら虹の橋のたもとへ行くといわれています。そこは猫ちゃんやわんちゃんの魂が天国へ行く前に立ち寄る場所だと言われています。
温かくて心地よく、おいしいご飯を食べて、なんの心配もなく仲間と楽しく遊んでいます。そして、いつか飼い主さんと再会する日を待っているのです。やがて飼い主さんが虹の橋にやってきたときに、一緒に虹の橋を渡ります。もう離ればなれになることはありません。
亡くなった猫ちゃんが虹の橋のたもとで幸せに暮らしている、いつかまた会えると思うと前を向くきっかけになります。
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まとめ
猫ちゃんが亡くなったら、悲しくて何も手につかなくなるかもしれません。
だけど、猫ちゃんの遺体を安置する方法や供養の方法を知っておくことで、しっかりと見送ることができます。とても大変なことですが、猫ちゃんに感謝と愛情の気持ちを伝えられるようにしましょう。
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