猫の交通事故を防ぐために、飼い主ができること

猫の交通事故を防ぐために、飼い主ができること

少し前までは猫ちゃんは放し飼いが当たり前でしたが、いまは「完全室内飼い」が主流です。

やはり交通事故が怖いですし、感染症や誤飲・誤食、誘拐も心配。猫ちゃんの健康と安全を考えるなら、完全室内飼いは鉄則といえます。

だけど、完全室内飼育を徹底していても、交通事故のリスクをゼロにすることはできません。

今回は猫ちゃんとの暮らしに潜む交通事故のリスクと、猫ちゃんの交通事故を防ぐ方法について考えてみたいと思います。

猫の交通事故が多い理由

猫の交通事故が多い理由

環境省の『犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況』によると、2019年度の負傷した猫ちゃんの収容数は1万1,226頭とのことでした。

交通事故だけが原因ではありませんが、わんちゃんの735頭を大きく超えています。これにはどんな理由があるのでしょうか?

猫の習性

猫ちゃんは恐怖を感じたり、驚いたりすると、身動きができなくなるという習性があります。車の音やライトに驚き、その場で立ち止まって交通事故に遭う……というケースが多いようです。

また、獲物や他の猫ちゃんへの好奇心から、道路に飛び出してしまうことも原因のひとつです。

猫の飼い方

わんちゃんは飼い主さんといっしょに散歩をしますが、猫ちゃんは単独で散歩をしているというのも「猫の交通事故」が多い理由。

完全室内飼いの猫ちゃんに比べると、外出が自由な猫ちゃん、それから飼い主のいない猫ちゃんのほうが交通事故に遭いやすいといえます。

完全室内飼いでも交通事故のリスクはある

完全室内飼いでも交通事故のリスクはある

一般社団法人日本ペットフード協会の『令和2年 全国犬猫飼育実態調査』によると、完全室内飼いの猫ちゃんの平均寿命は16.13歳、外に出る猫ちゃんの平均寿命は13.57歳とのことです。

外に出るか出ないかで平均寿命に差があるのは、やはり交通事故感染症の危険にさらされるからなのではないでしょうか。

猫ちゃんの交通事故を防ぐなら、やはり「完全室内飼い」を徹底してほしいと思います。だけど、完全室内飼いを徹底していても、「脱走」を防げなければ交通事故のリスクはゼロにはできません。

戸締まりや脱走防止扉など、脱走対策を万全にしておくことはもちろん、普段の暮らしのなかで脱走が起こりやすいケースについても覚えておきましょう。

発情期の脱走

不妊去勢手術を受けていない猫ちゃんが発情期を迎えると、異性の猫ちゃんを求めて脱走してしまうことがあります。網戸を突き破ったり、思いもよらない隙間から飛び出してしまうことがあるので注意が必要です。

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動物病院への通院時の脱走

動物病院への通院時など、キャリーバッグやキャリーケースでお出かけをする際、いつもと違う様子に驚いた猫ちゃんが飛び出してしまうことがあります。また、扉が故障していて脱走してしまったというケースもあります。

ドライブ時の脱走

猫ちゃんを車に乗せてドライブしたり、帰省することもあると思います。車の中にいれば安全と思いがちですが、サービスエリアでドアを開けた瞬間に脱走してしまったというケースも意外と多いです。

猫の交通事故対策は脱走対策から

猫の交通事故対策は脱走対策から

猫ちゃんの交通事故を防ぐには、「脱走対策」を徹底しなければなりません。

ドアや窓からの脱走対策はもちろんですが、特に気をつけたいのは「外出時」の脱走対策です。まずは脱走させないこと、それから万が一の脱走・迷子に備えておくことが大切です。

猫用ハーネスを着ける

動物病院への通院時、車でのお出かけ時など、猫ちゃんの「縄張りから出るとき」が危険です。

キャリーバッグやキャリーケースに入って移動していても、猫ちゃんが飛び出してしまうことがあります。脱走防止対策として「ハーネス」「リード」を着けましょう。

ドライブを楽しむときは、膝に抱っこではなく、キャリーバッグやキャリーケースに入ってもらいます。サービスエリアなどで食事やトイレをさせるときも、必ずハーネスとリードを着けてください。

普段からハーネスとリードに慣れておけば、災害時の避難生活でも役に立ちますよ。



▲クロッコちゃんのドライブの様子。ぽぽねこのハーネスを着けて、ドライブをするのが大好きな猫ちゃんです。

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猫首輪と迷子札を着ける

万が一、脱走してしまったときに備えて、「猫首輪」「迷子札」を着けておきましょう。

猫首輪をしていれば、ひと目で飼い猫だとわかりますし、捜索の際の目印になります。また、迷子札があれば、猫ちゃんを保護した人から飼い主さんへ連絡がもらえるかもしれません。

「猫首輪」と「迷子札」は、猫ちゃんと飼い主さんが再会するための、とっても大切なアイテムなのです。

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マイクロチップの装着

猫首輪や迷子札が外れてしまったときのために、猫ちゃんには「マイクロチップ」を装着しておきましょう。マイクロチップには登録番号が入っていて、専用の読み取り器を使えば、飼い主さんの連絡先がわかるというものです。

2022年6月、動物愛護法の改正によって、一般の飼い主さんもわんちゃんや猫ちゃんへのマイクロチップ装着が「努力義務」とされます。

この機会に、マイクロチップの装着を検討してみてくださいね。

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まとめ

まとめ

猫ちゃんの交通事故を防ぐには、「完全室内飼い」がいちばんです。

だけど、通院やお出かけなどの外出時は、脱走のリスクがぐんとあがってしまいます。

猫ちゃんを縄張りの外に連れ出すときは、猫用のハーネスとリードをつけて、万が一の脱走を防止します。キャリーバッグやキャリーケースに入っているときでも、ハーネスとリードがあれば安心です。

ドライブに出かけるときも要注意。ドアや窓をあけるときは脱走に気をつけて、猫ちゃんに食事やトイレをさせるときにもハーネスやリードを着けるようにしましょう。

それから、脱走対策として「猫首輪」「迷子札」「マイクロチップ」は必須アイテム。大切な猫ちゃんと再会できるように、いますぐに対策を始めましょう。


著者プロフィール

ぽぽねこ編集部
ぽぽねこ編集部
ぽぽねこの読みものの企画・編集スタッフです。猫ちゃん大好きな編集部スタッフが論文などの情報に基づき、役立つ情報をお届けします。


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